無名講師宣言その一
どうやらワタシは、無名講師らしいのです。この仕事を十数年やって、つい最近気づきました。例えば、今年こんなことがありました。生徒さんが質問に来て、「先生の名前を検索したら、スキーのHPにしか出てきませんでした」。ゴモットモ。
また、某巨大掲示板のウチの予備校の板を覗いてみることがあるのですが、ワタシの名前は、まず出てきません。「無名実力派講師」というスレッドにすら出てこない徹底ぶり。そりゃ「実力派」じゃないんだろ、と突っ込まれるかもしれませんが、これで、結構仕事の成績は出しているのです。つまり、ワタシは「無名実力派」という名の有名講師ですらなく、徹底的に「無名」になる資質を持った講師らしいのです。しかし、この「無名講師」というポジション、なってみると、結構魅力的なポジションなのです。
まず、学校側に無理な仕事を押し付けられることがありません。予備校という所は、生徒さんのアンケートで人気のある講師に仕事がたくさん回ってくるのですが、生徒さんはたいてい、有名講師に甘い評価をするので、有名講師に仕事が集中します。すると、有名講師は、肉体的にも精神的にも無理を強いられることになり、心と体のバランスを崩しがちになります。ウチの予備校でも、有名さと心と体のマトモさを両立させているのは、ごく一握りのスーパーな人達でしょう。大抵は、どこかオカシクなります。
例えば、これは、ウチの話ではありませんが、某大手の有名講師は、「オレみたいなスーパーな講師は、他の講師と乗るエレベーターを別にしてほしいよな」と他の講師にも聞こえるように公言してるそうです。心のバランスが狂ってます。つか、馬○丸出しんぽ。
そもそも、有名志向が強すぎると、マトモではなくなるようです。教室へ入るなり、宙を見つめて、「私は神だ。受験の神なのだ!」と叫ぶ男。ミニスカートはいて来て落としたチョークをわさわざ屈んで拾い上げながら、「私は○○(教科名)の女神よ」と言う女。どう考えても、コワレテます。
閑話休題。体のバランスを崩す人もいます。例えば、ウチの講師で、週五十時間の授業をこなした上、過労死したという伝説的な人がいます。また、週三十数時間の授業を担当しながら、深夜ラジオのDJまでこなした女性人気講師は、四十前に体を壊して引退しました。ちなみに、普通の講師の時間数は、週二十時間程度でしょう。ワタシは、臨時に一月ほど三十時間を越えたことがありましたが、コメカミの血管がヒクヒクしてくるのが判りました。
では、続きは、なるべく明日。
| 固定リンク
コメント