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2006年2月 6日 (月)

移籍

 同僚で他教科の人気講師が数人、準大手で学校法人ではない会社組織の予備校に移籍しました。以前から、大手予備校の人気講師を引き抜いて(あるいは、なんらかの事情で大手にいられなくなった人気講師を引き取って)、それを看板講師として派手にやっている所です。各教科に時給の高い看板講師数人を揃え、その人達のネームバリューで無知な生徒さんを大量に勧誘しては、効率的な衛星授業やあるいは時給の安い粗悪な講師の授業でモトを取ろうという商売。まー、商売として判らなくはないけど、やってて空しくないんですかね。

 ウチの事務方の人達は、今や決して良い待遇とは言えない仕事だと思うのだけれど、結構、プライドをもってやっているように思います。それは、教育産業に携わっているというプライド。「産業」ではなく「教育産業」。確かに、時々、「教育」を忘れる人達ではあるけれど、でも根本のところに「教育」がプライドとしてあるように思います。「教育」がなくなっちゃって、ただの「産業」になったら、この予備校屋という商売はムナシイぞ。

 同様に、我々、講師も教育産業というプライドを持っています。ただの「産業」ではなく「教育産業」。やっぱりただの「産業」と考えたら、この仕事はムナシイです。要するに、子供騙して金儲けしようと思ったら、この商売簡単です。だけどムナシイだろ、ソレ。赤子の手をひねるとは言うけれど、受験生騙して金出させるのなんて、寝たきり老人の死に金毟り取るのとあんまり変わらないぞ。ム・ナ・シ・イ・だ・ろ、ソレ。

 ましてや、予備校をただの「産業」だと思っている人達のために、ただの「看板」に成り下がるのは、ムナシイどころではありません。時に「人間」であることすら、放棄せざるを得ないのではなかろうか。

 我々は、教育産業ですから、どんなに忙しい人気講師でも、教育者として生徒さんに接する時間を持てます。直に彼らの存在に触れ、悩みを聞き相談に乗り、あるいは自分の人間としての理想や思想を語り、彼らを触発し育てる、要するに人間的な喜びを持てます。無責任でいい加減なワタシですら、結構、教育者としての喜びを感じたりもしているのです。でも、ただの「看板」になっちゃったら、そんなこと出来るのか?「看板」は、忙しくあちこちの校舎を飛び回り、衛星授業のカメラを相手にムナシイ独り言授業をして暮らすんじゃないのか。ム・ナ・シ・イ・だ・ろ、ソレ。

 だいたい、そんな生活になったら、スキーする暇ないぞっ!

って、まー、そんなこと考えるのはワタシだけか。~o~

 何にしても、そんな人生を過ちそうなオファーの来る有名講師という存在になるのは剣呑なことです。オファーの来ない無名講師であることに喜びと誇りを感じておこうと思うワタシなのでした。それに何といっても、無名講師であることでワタシは、思う存分スキーできる・・・、ってわけで次回は、無名講師がスキー三昧できる理由を語ろうかなっと。~o~

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