懺悔ばなし
「そんなことは入試には出ない」について考えていたら、ワタシ自身、使ったことがあるのを思い出しました。
まだ、この仕事を始めて一~二年目の頃のこと。当時、ワタシの古典文法に関する知識と言ったら、そりゃ酷いものでした。超基本文法以外はまあ知らないと言ってよく、仕事のある日は予習が大変でした。なにしろ、ウチはマジメな生徒さんが揃っているので、授業後に結構突っ込んだ質問があるんですよ。特に、当時の生徒さんは怖かったぁ~。そんな生徒さん達に鍛えられて、新米講師のワタシは文法の勉強をかなりさせられました。
ちなみに、そんなワタシが自分自身の受験では結果的に成功し、また、ウチの厳しいはずの採用試験を通れたのは何故かというと、結局、勘が良ければ、古文を読むのに文法はあまり要らないってことでしょうねえ。昔は結構、そういう受験生多かったように思います。もっとも、ここで言う「勘」というのは、簡単に言えば豊富な読書体験と古典常識の賜物なので、今の子供達にはあまり期待できないのですが。特に、モノガタリを無くしている現代の子供達には勘の良さってのを期待するのは絶望的でしょうねえ。
閑話休題。んで、その文法音痴だった当時のワタシは、怖い生徒さんに自分の知らない突っ込んだ文法の質問をされると、仕方なく、「そんなことは入試には出ないから、気にしなくても大丈夫だよ」と言った・・・ような気がします。~o~;;;
まあ、ワタシ自身は、そんな細かい文法を知らなくても問題が解けてたワケですから、「入試に出ない」というのは、あながち嘘ではありません。ただ、知っていた方が楽に問題が解ける知識もたくさんあったはずで、そういう意味では、自分の未熟さを誤魔化すための言葉だったと言って良いでしょう。もう、十七年も前の懺悔話です。
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