ちょっとした愉快とあなどれない驚き
一昨日、「生徒さんもさほど感謝してるように見えない」などと書いたら、偶然だとは思うけど、昨日は感謝されちゃいました、町田の校舎で。んーまー純粋に「感謝」じゃないかも知れないけど、喜んでくれたので、良しとしときます。
「先生、コレ売れますよ」「オレ、○ゼミ(私立文系に強いとされている某大手)に行って売ってこようかなあ」なんて言われると、お調子者のワタシは、ついその気になってしまうのでした。しょーがねーなー、赤本のNG集、来週も作るかぁ。~o~;;;
町田の仕事を終えて、自由が丘へ移動するのですが、途中の駅で、以前から噂には聞いていた東京農大の小泉武夫教授の著書『食の堕落と日本人』を購入。イヤハヤこの人愉快な人ですねえ。
兎に角、日本人の堕落を全部、食の乱れに結びつけちゃうんだけど、その大胆な牽強付会には、一種の愉快があります。しかも、自分の思い込みだけで食の乱れを断罪していくので、随分極端なことも言い出します。例えば、匂いのしない納豆を開発した食品会社に、「金儲け主義だ、食べ物に対する不遜な態度だ!」と噛み付いたりするんです。当方は、たいして納豆の匂いに思い入れがあるわけではないので、「別に良いんじゃないですか、開発したって」と思うものの、小泉流の決めつけにあうと、ついうなづいてしまったりします。また、赤ワインブームをフランスの陰謀と決めつけたりするのも、ちょっとどうかなとは思うのですが、こいうの面白いんですよね、読んでて。~o~
牽強付会、思い込み、決め付けもここまで思い切ってやられると、却って爽やかで愉快なものなんですね。~o~;;
しかも、食品に対する深い愛情と知識と経験があるから、ある程度説得力もあります。世界中で酒文化を持っていないのはイヌイットだけだ、とか、赤ワインのポリフェノールより納豆のナットウキナーゼの方が血栓を溶かす力が強い、なんて知識は、「へえー」ですよね。
ちと極論が過ぎるところもあるけど、なかなかの好著で、ちょっとした愉快を味わえる本です。
んで、夕食は、池袋の居酒屋さん。まず、広島の「富久長 ひやおろし秋桜」の実力に驚き。この「富久長」という酒、広島独自の軟水醸造法という製法で醸されているらしいのですが、この醸造法、非常にさっぱりとした薫り高い甘口の酒を造るらしいです。現代の辛口信仰の逆を行っているのは、ちょっと愉快。
んで、その居酒屋のカウンターで隣のOLさんの話を聞いていたら、「ウチの高校でマリファナが流行ったことがあってさあ」だって。おいおい、日本の居酒屋のOLさんの会話に、とうとう、そんな話題が何気なく出で来るようになっちゃったのかい。コレがこの日一番の驚きでした。~o~;;;;
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