マッチポンプの正確な定義とそれに見合う言い換え~『予備校が教育を救う』
NZに行く前に購入してザッと目を通していた『予備校が教育を救う』(文春新書)という本を(06'8/4「『うーむ』の連鎖」参照)帰国便でゆっくり読み直してみました。いやはや、こんな本を売る奴も売る奴だが、買っちまうワタシもワタシですねぇ・・・。~o~;;;
この本、某大手予備校の元教務部長さんがお書きになった本なんですが、ホントに、「うーーーーーむ」な内容。予備校業界の内部事情を知らない人は、この程度の書き方で騙されちゃうんでしょうねえ。でも、我々にしてみりゃヤバいくらい突っ込みどころ満載です。
細かいことを突っ込んでりゃキリがないので、今日は一点だけ。この人、いかに自分の所の予備校が公教育の欠陥を補って、素晴らしい教育をしてきたかを、それはそれは美しく語っているのだけれど、その骨子は、
「第二次ベビーブームによって入試競争が激化した結果、高校教師達が正解発見のテクニックに走り出したために、元々正解発見テクニックを教えていた予備校が学問の本質を教えざるを得なくなった。その結果、予備校が教育を救うことになった。」
というものなんだけど、コレって絶対ヘンでしょー。自分の書いてることのおかしな点に本人は気づいてないのかな。気づいてないとしたら、ハッキリ言ってしまうが、この人は「大馬○」。しかし、大手予備校の教務部長という役職を長年勤めていたのだから、少しぐらい頭悪いとしても「大○鹿」ではないはず。そうすると「厚○無○」のなせる業なのでしょうか。まー、教務部長なんて役職は、「○顔○恥」の方が勤まるのかも知れませんね~。(あ、もちろん、ウチの教務部長さんは例外ですヨ。えっと、ウチの教務部長って・・・いま誰だっけ・・・~o~;;;;)
何がそんなにおかしいのかというと、確かに、第二次ベビーブームあたりから、高校教育は歪んできているのかも知れないが、それは、誰を見習ったのかってことです。正解発見のテクニックを教えだした高校教師達は、そのテクニックを誰に教わったんでしょう。この教務部長さんの所を含めて、安直なテクニックを教えていた予備校屋さんの真似をしただけなんじゃないんですかい?!
念のために書いておくが、ウチの予備校の真似をしたわけじゃありませんヨ。ウチは、ずーっと昔から「本質」しか教えてこなかったもん。なにしろ、ワタシは第二次ベビーブームのはるか以前、生徒としてそれを体験してるから。ホ~ント、昔のウチの授業は、今以上に「本質」しか教えてなかったので、今よりはるかに判りにくかったんですヨ!ワタシなどニブいもので、一通り授業を理解するのに二年もかかったくらい・・・。~o~;;
今日、このブログを書くのに、初めて「マッチポンプ」という語を国語辞典で引いてみました。
「自分で起こしたもめごとを鎮めてやると関係者にもちかけて、金品を脅し取ったり利益を得たりすること」(『大辞林』)
これが正確な定義らしいです。そして、この教務部長さんに言わせりゃ、この定義に正確に見合う言い換えが、「予備校が教育を救う」ってワケです。おまけにこの人、そのいきさつを本に書いて印税まで稼いじゃってるワケで、三重に稼いでるんですな。さすがに中京の商人は商売が上手い。そして、このお方に印税を貢いじゃったワタシは・・・思いっきりナサケナイ。~o~;;;;
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