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2006年10月27日 (金)

美味い酒は旨い酒

 昨日は、さすがに早寝したおかげで、今日は体調回復傾向です。比較的気持ち良く授業できました。まあ、とりあえず、良かったかな。

 仕事が終わってから八王子のそごうでやっている大新潟物産展に行ってきました。別に、特に目当てはなかったんですが、まあ、新潟という名前に惹かれて。新潟物産展ということになると、どうしてもお酒がたくさん来ていて試飲をやっています。試飲カップ差し出されて、「どうですか~」って言われると、弱いワタシなのでした・・・。~o~;;;

 んですが、ホントんとこ新潟の酒の試飲は、あまり期待してませんでした。だいたい判ってるつもりだったし、デパートの物産展に来ている試飲なんて・・・と思ってました。

 んで試飲一発目。予想通りでした。上越市の某酒造の試飲だったのですが、辛口を勘違いしてます。辛けりゃ売れるだろ、って考えてるんですかね。辛味しか感じられない、「辛いだけ口」の酒でした。所謂「端麗辛口」の一つの典型。こんなのだったら、醸造用アルコールを直接飲んだ方がマシかも。つか、コレってホントに醸造用アルコールそのものじゃないのかいな。

 一瞬、複雑な表情をしてしまったワタシに、売り子のおばさんは勘違いして、「お兄さん、辛口と甘口とどっちが好きなの?」だって。「辛口も甘口も好きだけど、こんな辛いだけ口は嫌いなんだよっつ!」って言っちまいそうになって、踏みとどまりました。

 んで、ガッカリして、もー二度とココで試飲はするか、と思ったのですが、しばらく見て回るうちに、ついもう一度だけって気になって・・・。~o~;;

 ところが、今度は、奇跡的に当たりました。長岡の住乃井酒造「山廃純米吟醸 寒昴」。軽やかなタッチだけど、ちゃんと旨味を持ってます。ちょっと驚いて、「ちゃんと旨味がありますねえ」って言っちゃったら、蔵の人が気を良くして、他の製品も次々試飲させてくれました。こちらの蔵は、山廃の酒しか作っていないのだそうですが、試飲したどのお酒もちゃんとポリシーを持って作ってる感じで、悪くなかったです。上記の「寒昴」四号ビン、買ってきちゃいました。

 んで、いろいろ試飲して思ったのですが、美味い酒って何なんでしょうね。

 コレって、人によって本当に意見が分かれるものだと思うんですよ。結局、突き詰めれば、個人の好みでしかないんでしょうね。だったら、自分なりに好みを整理しておいても良いのかなと思いました。そこで、今、自分が美味いと思う酒について書いてみます。

 まず、基本的に酒の作り方自体はこだわりません。山廃でも速醸でも純米でもアルコール添加でも。ようは、美味けりゃ良いんじゃないかと。「純米」にこだわる人ってよくいるんですが、ワタシゃあんまり意味がない気がします。「純米」でも飲んで不味い酒は山ほどあります。飲んで美味いに優るものはありません。

 経験的に、米は酒造好適米を使ってほしいです。「コシヒカリ」とか「ササニシキ」で作って美味いという酒には出会ったことがありません。精米歩合は30~50くらいが好みです。精米歩合高すぎて、全く雑味のなくなっちゃった酒を飲んだことありますが、ツマラナイです。かと言って、60%以上の酒は雑味が出すぎるか、活性炭素の濾過を掛けすぎて味もそっけもなくなるかどっちかな気がします。結局ワタシは、吟醸系の人間なんですね。

 吟醸香はあった方が好きですが、なくても特に文句を言うつもりはありません。しかし、ヒネ香やアルコール臭があるのは我慢できず、いくら美味いと言われてもヒネてるのだけはカンベンしてもらいたいデス。(時々、それが好きだという方がいらっしゃるんですよね。)

 味は、甘口でも辛口でも可。ただし、辛いだけ口、甘いだけ口は御免蒙りたい。甘さは、サラッとした甘さが好みです。ベタっと甘いのは論外。甘口辛口よりも旨味のある酒が最近は好きです。口に含んで少したって出てくる旨味が大事なんじゃないかと思います。

 酒の旨味は、糖度と酸度のバランスのとれた酒に感じられやすいと思います。具体的には、糖度(日本酒度)0~+10くらいで、酸度1.3~1.8くらいですかね。最近、酸度高めの酒が好みですが、やっぱ1.5くらいが良いかも。

 結局、美味い酒は旨い酒じゃないかと。

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