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2006年11月10日 (金)

「ダニ」に対する怒り

 今日は、サッカーU19日本代表について書こうと思ったんだけど、ちょっと頭に来たので、日本酒の話を書きます。

 今日、友人S君が、ブログで六本木の居酒屋で飲んだ時のことを書いているのですが、六本木という土地を考えても、値段が高過ぎるんですよ。んで、「十四代」でも飲んだんじゃないのって、あてずっぽで言ってみたら、ヤッパリその通り。

 「十四代」、山形の高木酒造さんの酒です。ホントに良い酒です。06'10/28「祝『日本酒』独立記念日」にも書いたけど、「醸造界のイチロー」だったんです。

 でも、ワタシ、最近、「十四代」は飲んでいません。どうやら「ダニ」が取り付いたらしいので。日本酒醸造界の「ダニ」、それは、蔵元さんと酒屋さんの間に入る中間業者。どこから入手するやら、彼らはレアな酒を入手して法外なプレミアをつけて売りさばきます。ひと頃、新潟の「越の寒梅」「久保田」「八海山」などがターゲットになりました。今でも、これらの酒に法外な値段が付いたりするのは(06'10/22「八海山は紅葉とイロイロ」参照)、この「ダニ」のせいです。東京でプレミアがついても、地元は全然潤ってないんですヨ。

 「十四代」もどうやら、「ダニ」に取り付かれているようです。「十四代」、十年ちょっと前に衝撃的な東京デビューをした頃は、知名度なかったんですけどね~。なんせその頃、仙台の居酒屋で「十四代(じゅうよんだい)一合!」って注文したら、店の人に「お客さん、その酒は『としよ』って読むのよ」ってマジで注意されたくらい。~o~

 それがタチマチ幻の酒と化し、とうとう、ここ何年かは、めでたく「ダニ」に取り付かれるようになりました。~o~;; 今や「十四代」の本醸造クラス「本丸」は、定価一升2050円が楽天市場で14700円!!馬鹿げてマス。

 正直言って、「本丸」クラスなら、同じレベルの酒、いくらでもあります。「祝『日本酒』独立記念日」に書いた、小泉チルドレンの蔵元さんの純米吟醸クラスなら、一升3000円程度で、絶対本丸より美味いです。そりゃ、定価で手に入るなら「本丸」には価値があります。でも、14700円デスヨ。

 虫がついた食べ物、普通食べませんよね。「ダニ」のついた日本酒も同じです。飲むべきではありません。「十四代本丸」なら、居酒屋値段で一合700円を越えていたら、それは飲むべきではないんです。定価一升4200円の「十四代純米吟醸中取り播州愛山」だったら、一合1200~1300円が適性な居酒屋価格でしょう。最高級の「十四代純米大吟醸龍月」でも、一合3000円が限度です。それ以上の法外な高値で飲むということは、「ダニ」を太らせるだけなんです。

 「ダニ」を太らせることは、結局、その蔵元さんのためになりません。「ダニ」の人達、日本酒に愛情なんか持ってません。高値で売れりゃ良いワケですから、保存も良い加減になります。法外な高い値段で、変質したものを飲まされたら、消費者はソッポを向きます。結局、蔵元さんが迷惑するだけなんです。06'9/20「もどりの夏、デパチカでは吟醸酒達が虐殺され・・・」でも書いたけど、保存が良い加減だと、吟醸酒は簡単にダメになりますからね。

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