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2006年11月15日 (水)

ドラマ『のだめ』の研究その五

 ようやく『のだめ』第五話の二回目を見終わりました。昨日も書いたけど、今回は非常に良かったです。

 まず、脚本ですが、二ナ・ルッツを飛ばすという荒業を使った割りに破綻がなかったですね。まあ、定期公演の時のSオケの指揮が雑誌「クラシックライフ」に紹介されるというのは、ちょっと無理がありましたけどね。

 でも、エリーゼの登場と学園祭のエピソードは上手く結びついてました。それに、ミナコ=モモダイラとシュトレーゼマンの恋にのだめ・千秋を重ねていく手際は良かったんじゃないですか。特に時計をミナコからシュトレーゼマンに渡し、それをのだめが受け取ることにしたアイデアは秀逸。この後、この時計が千秋とのだめを結びつけることになるのですから。

 細かい所で気づいたことをいくつか。導入のパソコンのエピソード、「みそ字」じゃなかったのは残念。でも、「みそ字」じゃ何が異常なのかTVでは判り難いから仕方ないでしょうか。シュトレーゼマン失踪の話で初めてシュトレーゼマンのスペルが"Strezemann"であることに気づきました。原作もそうなってるから仕方ないけど、ドイツ人だとこのスペルでは「シュトレッツェマン」って読んじゃうゾ。それから、パソコンの中の失踪記事、一箇所"Strezamann"になってたけど、あれは、まあ、ご愛嬌かナ。~o~

 エリーゼの登場がヘリでなかったのは予算の関係でしょうか。飛行機宙返りは、まあ瞬間ギャグとして認めても良いけど、ソレ見て瑛太君、何故笑ってるの?~o~

 シュトレーゼマン帰国の際、鼻血出してるのは、芸が細かいデスね。そこで千秋に渡す課題ラフマの2番がミーナの一番好きな曲ってのは、説得力あります。Sオケの演奏、タスキがけですか、原作と違うけど。なんか昔の山本直澄のCMみたいって、ちと古いですか。

 今回、特に印象的だったのは、千秋のラフマ2番の練習を覗き見するあたりから、ちょっと上野樹里の表情が変わってきたこと。ラフマ2番第一楽章の曲想を利用して二人の恋の行く末の暗雲を暗示しようとする演出なのでしょうか。ラフマを演奏する千秋と着ぐるみの準備をするのだめを交互に映す所などは、ちょっとそんな印象。それなら、千秋の演奏が始まってものだめが外にいる理由が判ります。着ぐるみ着てコンサートホールへと走るのだめにラフマ2の演奏がかぶっていくのは、二人の間にこれから生ずる距離を予想させてちょっと切ない印象を与えるシーンですもんね。

 演技陣、今回は全員良かったんじゃないでしょうか。玉木君良かったデス。特に、ラフマ演奏時の髪型、千秋っぽくて。それから、今回特筆されるべきは上野樹里。竹中直人と絡んで時計を受け取るシーン。今までの「ぎゃぽー」とかってのから一転してのシリアスな演技なので難しかったと思うのですが、アレが出来るから、コメディエンヌなんですね。アレがなくて「ぎゃぽー」だけで良いんだったら、篠原ともえかなんかにさせときゃ良いんだもんネ。

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