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2006年12月29日 (金)

年ものだめも~ドラマ『のだめ』の研究その十一の二

 ようやく2006年の仕事が終わりました。イヤハヤ、ラストの六日間は忙しかった。ようやくほったらかしていた『のだめ』の研究十一を心置きなく完成させられマス。

 感動の最終回だったわけですが、やや「感動」を安売りしすぎた気もしました。特に、ラスト二十分のR☆Sオケクリスマス公演。カルメン後の休憩時間はやや冗長過ぎませんか。確かに、旧Sオケメンバーが一人一人出てきて感動的な台詞を吐くってのは判らないでもないんだけど、渡り台詞みたいに一人一人に言わせなくても・・・。

 もしかすると、演技陣の一人一人に対するねぎらいの意味なんでしょうか。しかし、視聴者には、スタッフが持っているほど一人一人の役者さんに思い入れはないんですが。

 あるいは、休憩時間直後のミーナの「毎年音大生は山のように卒業していくのに・・・」という台詞への布石なのでしょうか。でも、パン屋になったはずのユキちゃんや静香ちゃんまで担ぎ出してくる必然がよく理解できません。少なくとも、音大卒業生ではない一般の視聴者には、共感しにくいシーンでした。

 べト7演奏中の名場面集みたいな回想シーンも、やや冗長でした。まー、べト7の演奏を長くまとめて聞かせるためには、ドラマ的にはああやらざるを得ないんでしょうが、どーかなー。このドラマ、これだけ高い評価を受けてるから、みんな過去の名場面に思い入れがあるので、辛うじて「感動」の回想シーンたりえているのでしょうか。もし、もっと評価の低いドラマだったら、あそこまで長々と引っ張れないですよね。

 このあたり、やや脚本の「オナニープレイ」という感じが・・・。

 とまあ、ここまでは苦言なのですが、当然、良かった所も山盛りでした。まず、大川ののだめファミリーのキャスティング。宮崎美子は、もう全身ヨーコそのもの。あのノリはさすが九州出身ですね。喜三郎と静代、原作以上にピッタリ。原作では、みょーに上品な老夫婦で、のだめの祖父母らしくないのですが、ドラマの喜三郎と静代、良いデス。

 例によって、スタッフの遊びは楽しいです。「R☆Sオケクリスマス公演記念定食」のチャーハンは、当然、「三木清良の真っ赤なチャーハン」なんでしょうね。出来れば、半チャーハンにして、「峰親子丼」を半分つけてほしかったですね。

 大川での千秋、ちょっと白目むき過ぎですね。全体に最終回は玉木君熱演してただけに残念。べト7指揮の場面の迫力に免じて、大目に見ましょう。

 というわけで、のだめ終わってしまいました。もしかすると、松田さんの年齢が若く設定されたりするのは、「のだめ2」への布石か、などと思わないでもありませんが、「のだめ2」は難しいでしょうねえ。少なくとも、原作がもう少し進展しなければ無理ですよね。

 秋以来、のだめ中心の生活でした。ちょうど、06年の仕事が終わる時期にのだめが終わったのは、偶然のような気がしません。これからは、スキー中心の生活です。新潟には雪も降ったようですし。これで、もう、しぱらくはテレビドラマというものを見ることもないでしょう。

 もの思ふと過ぐる月日も知らぬ間に 年も我が身も今日や尽きぬる

 これは光源氏最期の絶唱ですが、まさに「年ものだめも今日や尽きぬる」という心境だったりするのでした。~o~

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