品格のペンション
車山二日目、明日から大会です。
この大会中は、毎年、車山高原のペンション「Gんのさじ」にお世話になっています。このペンションが実に品格のあるペンションなんです。
もしかして、こちらのオーナーは「品格」なんていう今流行のヤクザな言葉は嫌いかもしれませんが、こちらのペンションは、本来の意味での「品格」がある宿です。下品で無教養な「品格」センセイの百二十五倍くらいは「品格」があります。~o~
なにしろ、ペンション中にTVというものが一台もありません。客室はおろか食堂にもプレイルームにも。どうやら、オーナーはTVというものを一切見ないらしいんです。その代わり、プレイルームには本棚が設えてあって、かなりマトモな本が置いてあり、お子様用にはマトモな絵本が用意されています。
漫画もあるのですが、『火の鳥』『風の谷のナウシカ』『釣りキチ三平』『寄席芸人伝』ですからねえ。雑誌は『季刊銀花』『ミセス』『暮らしの手帖』だったりして。見事なモンです。徹底してます。
食事は、お世辞にも豪華とは言えませんが、趣味の良い家庭料理。まともなご飯を食べたなあと思わせる内容。オーナー自身も品の良い老紳士、奥様も品の良い老婦人。話しをして気持ちの良い人達です。
こんな品の良すぎるペンションなので、当然のことながら、あんまり流行ってません。~o~;;;
固定客はいるようなのですが、所謂「人気のペンション」とは一線を画す宿です。言うなれば、魂の洗われるような宿です。魂なんかやたらに洗って欲しくないって人は、泊まりたくないでしょうねえ。~o~
宿の名前からして上品です。もしかして、オーナーは、ペンションの名前を聞いて中勘助を思い起こせる人に泊まって欲しかったのかもしれません。でも、イマドキ、国文科出身者以外に、こんな大正時代の品の良い地味な小説家を知ってるお客もいませんやね。
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