信じる体信じない体
一昨日のうちに八海山にもどり、昨日は八海山で滑りました。昨日の八海山は雪。朝のうちはそれほどの積雪でもなかったのですが、一日中雪が降り続き、エキスパートコースのコブ斜面は適度な新雪で楽しく大回りできました。
昨日は、モーグラータクヤが学校の終業式でゲレンデに来なかったので、他の人が作ったエア台を跳んでみたのですが、失敗して転倒。タクヤの作ったエア台と違って、素人の作った台は跳び難いです。
一回失敗してしまうと、エアというのは大変難しくなります。心では、大丈夫!と思って跳ぶのですが、体が信じてないんですね、自分を。跳ぶ直前に、ちょっとでもイヤなイメージが頭を過ぎると、もうダメ。絶対転倒します。結局、この日は、一回も上手く跳べませんでした。エアってメンタルな面が大きいんですねえ。
このあたり、不整地大回りなどの難易度の高い滑りをしている時も同じことが言えます。自分と斜面を信じて思い切って滑っている分には、多少予想外のことがあっても対応出来るのですが、ちょっとでも悪いイメージが頭を掠めると、たちまちバランスを崩して冷や汗をかかされます。体が自分を信じていないと、変に萎縮しちゃうからでしょうか。
ところが、全く逆のことを今日体験しました。ペンションYのお客さんの女性で、腰が引けて上体がかぶるクセのある人がいました。他の人も直すようアドバイスし、僕もアドバイスしたのですが、なかなか直りません。どうも、その姿勢の滑りの安全性を体が信じてしまっているらしいんですね。体が信じてしまっているので、いくら注意して滑ってもなかなかそこから抜け出せないんです。
その安全性のバランスを崩さないと、新しい滑りを構築できないと感じたので、ストックをまとめて両手で胸の前に捧げて滑るエクソサイズをやってもらったところ、彼女の滑りは劇的に改善されました。その形だと、上体をかぶせることが難しくなり、体が今まで信じていなかったバランスで滑らざるを得ず、正しい姿勢に矯正されちゃうんですね。
これと同じようなことを数日前にも経験しました。外向を強く取ってターンに入るクセのある友人がいて、いくらアドバイスしても直らなかったのですが、ノンストックにして、ターン前半に外手をターンインサイドの雪面につけるエクソサイズをやってもらったところ、最初はメチャメチャ怖がっていたのですが、リフト二本も滑るうち、劇的に滑りが改善されてしまいました。
結局、体が信じていることは、頭でいくら直そうとしても直らないモンなんです。無理やり今まで保たれていたバランスを崩して、体に新しい動きを教え込んでしまわないことには、染み付いてしまった欠点は直らないんですね。
だから、スキーにおいては、転ばない人は上手くなりません。今までのバランスが一旦崩れないことには、進歩しないんですね。今まで体が信じていたバランスを崩すような新しいチャレンジをするから転ぶんです。そして転ぶから進歩するんです!と自分がコブでよくコケる言い訳をしてみたりして・・・。~o~;;;
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