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2007年5月30日 (水)

再び携帯問題~未必の故意と国語力に関する考察

 今日は、夏期講習の申し込み日で授業はお休み。デスクワークと雑用の日です。昨日も書いたけど、雪がなくなってから休みの日なんて・・・。~o~;;;;;

 昨夜、吉祥寺の授業の帰りの電車でのこと。中央線快速は満員というわけでもなく、比較的離れた座席まで見通せたのですが、ワタシの座った座席から優先席の一角が見えました。折りしも、車内放送は「優先席付近では携帯電話の電源を・・・」という例のヤツを流していたのですが、ちょうどその放送に逆らうように、優先席に座った比較的年齢高めの女性(いわゆる「オ○サン」)が一心不乱に携帯を見ています。

 いくらなんでも見苦しいので、席を立って注意に行こうかと近づいて行ったところ、ナント、携帯オバ○ンの向かいの優先席では、年齢高めのサラリーマン(いわゆる「オヤジ」)と鼻輪したパンクロック青年までもが、携帯にらんで親指作業中。あららら。

 要するに、優先席は携帯天国になってやがったと。これって何なんでしょうね。何だか変だと思わないんでしょうか。注意するのも忘れてしばし呆然としてしまいました。

 もし、この優先席に心臓ペースメーカーを埋め込んだ人が座ったとして、万一、影響が出てその人がその晩、息を引き取ったりしたら、この三人は殺人者ですよ。(ちなみに、スキー友達の看護士さんに聞いたところ、こういう影響は、もし出るとしたら、その場ではなく時間が経ってからなのだとか、つまり、その場で具合が悪くなるのではなく家へ帰ってから・・・ってことらしいですよ)

 こういうの法律用語で「未必の故意」と言うそうです。人が死ぬかもしれないことが判っていながらそれを行えば、未必の故意による殺人です。人を轢き殺すかもしれないと判っていて狭い商店街を時速100kmでぶっ飛ばすとか、誰かの頭を砕くかもしれないと判っていながら人通りの多い通りに向かって高層マンションから鉢植えを落とすとか、そんなたぐい。

 この場合、車内放送で注意を促しているのですから、責任の逃れようがありません。携帯オバサン、携帯オヤジ、携帯アンチャン、三人とも同罪です。男女年齢関係ありません。全員ゆうざーい。

 こういう人達、いっぺん殺人未遂で訴えてみたらどうでせうか。~o~

 そもそもワタシは携帯というものが大嫌いです。男女老若を問わず、携帯依存症の皆さんが大嫌いです。携帯依存症患者は社会的マナーや他人への思いやりを全く持ちません。男女老若を問わず、皆さん、大○鹿もーんデス!

 たかが電話機にすがりついて生きるてくれるなよ。情けなくて涙が出ちゃうよ、オジサンは。

 教育再生会議とやらも、ワケの判んない大学改悪なんか議論しないで、若年層への携帯所持禁止くらい言ってみろてんです。

 本当に、若年層の国語力は危機的です。今週の某サンデー○日誌によると、小学生で「花瓶」や「総理大臣」という言葉を知らない子がいるそうです。漢字を読めないのではなく、言葉を知らないのだとか。受験生の年齢でも、当たり前の現代語を知らない子、メチャメチャたくさんいます。以前、「お勘定」を知らない子の話は書きましたが、「泣きに泣く」「笑いに笑う」などという普通の表現、通じない子多いです。格助詞「に」の用法なんてことを教える以前に現代語の表現を知らないんだもの・・・。~o~;;;;

 これらの現象の全ての責任を携帯に被せる気はありません。しかし、携帯の影響があることは間違いないと思うんですがねえ。携帯は世代間コミュニケーションを阻害し、同世代コミュニケーションのみを濃密にしていきます。その結果は・・・。どう考えたって子供同士の絵文字ばっかりのコミュニケーションじゃ言葉覚えないの当たり前ですよネ。~o~;;

 また、最近いくつかの週刊誌で読んだ話ですが、携帯による「プロフ」というシステムが小中学生による陰湿なイジメの舞台になっているとか。それだけじゃありません。携帯は親の管理が利かないのですから、子供がどんなサイトにアクセスしているか・・・、野放しでしょ完全に。危険だと思わないんですかねぇ。明らかに、携帯は若年層には害悪しか与えていません。

 今の政府に期待できることじゃないかも知れないけど、教育改革を言うなら、まず「若年層(出来れば18才以下)への携帯所持禁止」!ここから始めていただきたいです。

 そのついでと言ってはナンですが、電車の中の「未必の故意」な人々も、取り締まってもらえませんかねえ・・・。~o~;;;;

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2007年5月29日 (火)

怖い話のミスキャスト

 今日は昼間雑用、夜だけ仕事の日です。洗濯等の雑用をこなしながら、ネットをフラフラしたり、執筆したり。

 ネットをフラフラする中で、同僚の若手講師の方のブログを拝見。この人、学生時代スキー部にいたということで、スキーの話でつながっている人。なかなか気の良い人なのですが(ワタシはスキーヤーだと人間の評価が甘くなるかも ~o~;;)、ちと驚きました。週に36時間も働いて特別授業までこなしてる!この生活は、けっこうヤバいと思うよ、Nさん。

 去年、普通の講師の授業は週に20時間くらいと書きましたが、この適正レベルを維持するのは、けっこう大変です。人気が出れば、学校側は時間数を持たせたがるし、人気が出なきゃ削りたがるし。自分の体力と収入のバランス、それに自分が現在学校にどう評価されているかなどを勘案して、学校側に来年度働ける日や希望などを申請し、年度始めに学校側がそれを受けて時間割を組んでくるのですが、その駆け引きはけっこう微妙です。加えて、ワタシにはスキーの予定という大事なものもあり・・・。~o~;;

 このNさんの授業時間に驚いて自分の今週の授業時間を計算してみて二度ビックリ。ワタシは、いつの間にか通常授業を週25時間も持たされていました・・・。~o~;;;;;;

 いや、いつの間にかってことはないんですが、今年度、ウチは生徒さんの募集が好調だったとかで、土壇場でクラスの増設などがあり、気づかぬうちに25時間になってました。おまけに質問の時間が4時間。マズイな~。ちとオーバーワークだよ、コレ。

 しかも、ここんとこ三週は、例の出来ない子のための特別授業が土曜に4時間入りました。おまけにこの4時間は、実際には延長授業になって5~6時間になってるから、ここんとこ三週間の労働時間は週35時間近くになっていたんです。どうりで忙しかったワケだよ。はぁ~。

 そのおかげでまだ雪があるってのに、日曜しか滑れなかったんですゼ。まーったく、なんてこったい。んで、かぐらがクローズドになったと思ったら、明日は夏期講習の申し込み日のため休講ときやがる。なんか、学校側、ワタシに悪意あるんじゃないかしらん。~o~;;;

 ワタシゃ正直言って、こんなに働く人間ではないんですよ。こんなのミスキャストです。他の人にやらせりゃ良い仕事を引き受けすぎたかな。特に、特別授業の横浜の件は余計だったね。断りゃ良かったんだよな。スキーの時間を削ってまで引き受ける仕事じゃなかったゼ。ブツブツ。

 しかも、そんな思いをして引き受けた特別授業なのに、授業後アンケートで「不満」と書いてきたヤツが八王子、横浜で一人ずつ、「授業を理解できなかった」が横浜で四人ほど。理解出きないようなことはやってないんですがねぇ。理解しようとしなかっただけだろー。

 確かに、横浜は人数が少し多めだったこともあって、全員を丁寧に面倒見るってことが出来なかったけど、それにしても、昨年度までだったら、特別授業に出てきている子は、一応、(学力はまるで無くても)やる気くらいあったので、努力くらいはしてくれたんですよね。だから、それなりに理解してくれたし、ある程度満足もしてくれてたと思うんだけど、今年は、なんだかモチベーションの点で著しく問題のある子が特別授業に入ってたようです。 

 もしかして、「ゆとり」というのは、学力下位層の学力をダメにしただけでなく、粘り強く努力する気力や集中力やモチベーションまで奪い取ってしまう恐ろしい失政だったのかもしれません。本格的「ゆとり」世代が社会人となるまであと数年。果たして日本はどうなることやら。

 なぁんてことは、まぁ、ワタシの心配することじゃありませんやね。~o~

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2007年5月28日 (月)

おしまいの日その二~暴力的で感傷的なフィナーレ

 最終日のかぐらは、午後ガスが出て、やや視界が悪くなりました。そのせいか、三時半頃には帰る人達が徐々に出始め、最後の一本は比較的空いていました。

 スキーヤーがみんな去り、コブが残されていました。最後の一本は片付けモードのパトロールに追い立てられるように、薄くガスのかかるコブ斜面を大回りしました。例のK嬢は、「最後くらいは転ばずに一本滑りたいデス」と少し慎重だったのですが、結局、最後の最後でデカいコブにつかまり、大転倒しました。アハハハ。

 それにしても、「かついで上って、もう一本!」って言い出すあたり、たいしたモンです。この期に及んでそんなことやったら、パトに思いっきり怒られるヨ。~o~;;;

 かぐらのフィナーレはいつも、突然です。小学校のグラウンドで缶蹴りが佳境に入ると鳴り出す下校のチャイムみたいに、いきなりです。それは暴力的なほどに唐突にゲレンデにいる全員に襲い掛かり、圧倒し、なぎ倒します。特に、「月山」の予定を持たないワタシには・・・。

 最終ロープウェイ着後のみつまたロープウェイ下り場には、打ちひしがれて感傷的な人々が集います。何時までも帰りたくない、そんな気分の尻尾を引きずって三々五々と散っていきます。また会おうゼ、みんな。

 さあさあ、これから一ヶ月は、労働強化月間です。働かなくちゃ。七月のNZまでっ!~o~ 

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2007年5月27日 (日)

おしまいの日その一~かぐらアウトロー伝説

 かぐらスキー場の最終日から帰って来ました。かぐらの最終日は、ワタシにとってシーズンの最終日です。六月に二日続けて仕事を休めないワタシは、月山という所に行ったことがありません。ザウスがあった頃は、かぐらの最終日=ザウスのシーズンインだったんですけどね。

 今日のかぐら、まずまずの天気でした。予報では午後、雨が降るような話だったのですが、なんとか持ちました。昨夜のうちに苗場に移動して、今日は午前中からかぐらへ。かぐらの駐車場は、午前中からかなりの車が来ていました。みんな気合入ってるなー。

 かぐらまで移動して滑り出して間もなく、八海山常連組と遭遇。四人で滑りました。例のコブ好きK嬢も当然います。先週の最後に教えた「タクヤ」をさっそく復習。今日は、先週よりもコブだらけで一つ一つのコブが大きく育っており、大回りには向かない深いラインコブもあるため、さすがのK嬢も上手く「タクヤ」出来ません。かなり苦戦していました。ハッハッハッ、そりゃそーだーろー。~o~ ~O~

 そんなに簡単に一級受験者に「タクヤ」されてはワタシの値打ちがありませぬ。~o~

 しかし、このK嬢のスゴいところはメゲないこと。どんな悲惨な転び方をしても必ず素早く起きて大回りを再開します。それを見ていて、十年前のワタシを思い出しました。十年前の春、来シーズンはテクニカルプライズを取得しようと決めたワタシは、その春、突然コブの大回りに狂いました。

 もちろん、当時のテクニカルプライズテストに不整地大回りなんてありません。だから、検定種目の練習というのではないのですが、それ以前に、「普通の一級」である自分から脱却するために何か特別なことが必要だと感じたのです。それほど、テクニカルブライズは、当時のワタシには遠い存在と映ってたってことでしょう。

 しかし、始めてみると、コブの大回りはかなり刺激的で面白く、ハマってしまいました。八海山のシーズン終了後、かぐらのコブで毎週末の大回り。当時、春のかぐらは、今以上にコブだらけだったのですが、一日中、小回りなどせず、大回りし続けました。ほとんど命がけみたいな突込み方で。知り合いには、「頭壊れた・・・」と言われてました。

 多分、他のスキーヤーには迷惑なヤツだったでしょうね。だって、みんなが行儀良く小回りする中を大回りするだけでも迷惑なのに、当時のワタシは、かなり下手だったので、危なくて仕方なかったでしょうから。今のK嬢以上にテクニックありませんでした。きっと今のK嬢以上に危なっかしかったことでしょう・・・、えっ?!そーか。あれ以上に危なかったんだよなぁ、オレ。よく生きてたなぁ・・・。~o~;;;;;;;

 その甲斐があったのかどうか、翌年の二月には無事テクニカルプライズに合格しました。多分、あんまり、意味の無い練習だったでしょうけどね。でも、検定種目かどうかよりも、コブの大回りって不思議な魅力があるんですよ。多分、今のK嬢もそれを感じているんでしょう。

 と言うワケで、今日は、K嬢との師弟コンビで「タクヤ」し続けました。他の人には無法者と映ったでしょうねえ。~o~;;;;

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2007年5月26日 (土)

信仰のはて論理の始まり~『日本はなぜ世界で一番クジラを殺すのか』

 先日、校舎移動の間に星川淳という人の『日本はなぜ世界で一番クジラを殺すのか』という長い名前の新書を購入、ゆっくり読み進めていました。ちょうどこの本を読んでいる最中に、danchu誌がクジラ特集をやったこともあって、ちょっと気になったことを書き留めてみます。

 著者はグリンピースジャパンの事務局長で屋久島在住の作家だそうです。正直言って、「グリンピース」と聞くと、我々一般日本人はあまり良い印象を持ちません。独りよがりで過激な環境保護動物保護というイメージがあります。ですから、この本も、半分ほどまでは反グリンピースという気分で読んでしまいました。しかし・・・。

 この星川って人、けっこう知性的です。グリンピースはもっと狂信的かと思ってました。著者は、かなり知性的、かつ論理的に話を進めていきます。出してくるデータも信用できそうだし、御説ごもっともな部分、多いです。

 例えば、調査捕鯨の欺瞞とか、水産庁捕鯨班による情報操作、政治家および外務省の、援助による国際的多数派工作の話などは、ナルホドと思わせる所が多々あります。正直言って、捕鯨に関しては、それほど興味もなく、せいぜい某『美味○んぼ』あたりが扇情的にもたらした捕鯨推進派提供の情報くらいしか持っていなかったので、どちらかと言えば、ワタシは、この著者言うところの「反反捕鯨」気分の一般人でした。それゆえ著者の主張はかなり新鮮だったし、納得させられた部分も多くあります。しかし・・・。どこか引っかかるんですよね。~o~;;

 著者は、この本の冒頭で、

 「いまの日本では・・・なんとなく、美しく感動的な生き物としてのクジラも、鯨肉の好きな人たちが舌なめずりするクジラも、両方ありですましている」

 と不満そうに書いています。しかし、これって、実は日本人の本質を図らずも言い当ててるんじゃないでしょうか。この本の帯には、「好きなのは野生動物としてのクジラ?それとも鯨肉ですか?」という問い掛けがあります。これって、どちらかを選ばなきゃダメなんですかねえ。

 クジラが野生動物だという著者の主張は判ります。でも、野生動物なら好きにならなきゃいけないとか、保護しなきゃいけないとなるのかどうか。少なくとも、一般の日本人にそのような回路は存在しないのではないでしょうか。だから、希少動物、絶滅危惧動物と言われても、すぐに保護に結びつかない。特に自分に利害がないイリオモテヤマネコやマウンテンゴリラなら保護しても良いけど、クジラは食べられるからなぁ・・・。これがワタシも含めて一般日本人の感覚なのではないでしょうか。

 例えば、もし、ワタシがキリスト教徒であれば、野生動物保護の根拠を信仰に求めることが出来ます。

 「造物主の作りたもうた種を守らねばならない、ノアのように」

 と厳かにのたまえば、ワタシは平伏し納得します。しかし、我々一般の日本人には、この手の根拠がありません。

 面白いのは、この著者自身もそのあたりで苦労しているように見える点です。著者は、本書の第一章で自身のクジラ体験を語り、クジラとの神秘的な出会いを通じて「いつもとはちがう回路」を感じ、「私はその回路を、鯨類とヒトがなんらかの形で共有できるリンクだと感じるようになった」と言っています。

 これは、言うなればクジラ教の信仰告白に見えるんですよ、我々一般人には。そして、著者にだってそれは判っているんです、きっと。しかし、ここから論理を始める以外になかったんでしょう、他によって立つ根拠を持たない日本人だから。それゆえ、まず第一章で鯨信仰を告白し、そこを出発点として論理を展開せざるを得なかったんでしょう。

 でも、これのみが鯨保護の根拠なら、我々鯨信仰を持たない者はついて行けません。これ以外に野生動物保護の根拠として著者があげているのは、

 ・冷戦時に得た「生きとし生けるものが平和共存できる世界の実現」を願う気持ち

 ・国際的に野生動物は保護することになっていて、保護に努力しないと国際的非難を浴びる

この二点くらいしかないでしょ。薄弱だし、共感できないなぁ。特に二点目の「国際的非難」の話は、簡単に「他国の干渉を許すまじ」というナショナリズムにひっくり返りそうですよね。実際、それがひっくり返っちゃってる政治家さんは多いわけだし、一般の我々だって、ちょっと扇情的な情報操作にあえば、すぐにひっくり返っちゃいますよ。

 結局、どんなに著者が論理的に振舞っても、信仰のはての論理である限り、信仰を持たざる者を説得することは出来ません。某合衆国のネオコンとイスラムの対立は、どんなに論理的に主張しあっても、互いの正義を受け入れ合うことが出来ません。信仰のはての論理は信仰を持たざる者には受け入れられないのです。

 だからと言って、相手方を自分の信仰に引き込んで洗脳してしまえば良いのだ、となるとこりゃまた問題です。鯨保護を訴える人達が「ホエールウォッチング」を推進するのって、なんだかそんな匂いがしてなりません。”一旦クジラ様の神々しさを見てしまえば、クジラ教に改宗するにちがいない”って、そんな意図が感じられてならないんですよね。ワタシ、そういうのって大嫌いです。

 著者は知性的論理的な人だと思います。だから、我々信仰を持たざる者に納得できるような鯨保護の根拠を示してほしいと思います。どんなに論理的に振舞い、譲歩したつもりでも、相手方の不正をあげつらい論破するだけでは、今まで同様のなじりあいに終わりますよ。 

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2007年5月24日 (木)

親の意見と冷酒Ⅱ

 今日は、町田で授業の後、自由が丘で授業。仕事終了後、校舎隣の「すず家」で夕食を取り、「よ右衛門」の赤ラベルを飲み直してみました。昨日の「火牛」と同様の冷酒の飲みなおしですが、こちらはOK。予想の範囲内の味わい。ホッとしました。~o~

 ただし、最初に飲んだ時ほど、シュワっとした刺激はないです。ビンのお終いの方だったので、炭酸ガスの刺激はさすがになくなっていた模様。しかし、その分、バナナ香の含み香は強く感じられ、美味しくなったとさえ言えます。キレや旨味はそのまま。良かった。~o~

 結局、こうやって複数回飲んだ酒以外は、エラそうなインプレッションは書けませんね。その点で、スキーのインプレッションと似ています。スキーも、様々な条件に印象は左右されるので、一発では決定的なこと言えません。

 でも赤ラベルは美味い。マイナスの要素は出ませんでした。この酒、非常に完成度高いと思います。

 また、広島の「本州一」無濾過純米というのも試してみたのですが、こちらは、「十四代」の「本丸」そっくり。ラベルを隠したら判らないかも。「本丸」があれだけプレミア付いてしまったんだから、「本州一」も高いかと言えば、こちらは一合、680円。多分、定価は「本丸」と同じくらいでしょう。でも、「本州一」なら十分納得の値段。

 某ネット市場で「本丸」を一升14800円で買っている人達に飲ませてあげたいです。もっとも、そんな人達だったら、ソックリだってことに気づかないかもね。~o~;; 

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2007年5月23日 (水)

親の意見と冷酒は

 昨日は夜、吉祥寺での授業の後、居酒屋「時代屋」で夕食。先週、感銘を受けた小田原の「火牛」を再び飲んできました。一口含んでビックリ。

 先に言い訳をしておきますが、先日の「火牛」は口開けの一杯だったんです。一升瓶の最初の一杯は、味わいが異なるので、気の利いた料理屋だと最初の一杯は料理酒にしてしまうという話を聞いたことがあります。加えて、通常販売している冷蔵庫ではなく、奥の倉庫から持ってきたばかりの一杯でした。温度が冷酒の味わいに与える影響は大きいです。

 そんなことは全て判っているつもりだったんですけどねぇ・・・。親の意見はともかく、冷酒は後から飲み直すと利きますねぇ。~o~;;;;;

 先日飲んだ時は、「飲み口の良いサラッとした上品な甘さの酒を造ろうとしているのだと思います」などと書いたのですが、ちょっと違うインプレッションでした。もともと酸度が1.5もあるのだから、酸味を感じて良いはずなのですが、先日は、何故かそこを見落としてました。「火牛」けっこう酸味があります。

 もちろん、サラッとした甘味もあります。ただ、冷蔵庫から出したばかりの温度では、かなり酸味の刺激を感じました。それが常温に馴染むにつれて言わば「端麗甘口」とでも言うべき味わいへと変化していきます。

 口開けの一杯が違う味わいとか、温度によって味わいが変化することなど、先刻承知だったはずなのに、油断でした。そんなことを考えずに日本酒について判ったようなことを書いてしまいました。ちと恥ずかしいです。テイセイっ!

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2007年5月22日 (火)

終わりの日のために~締まらない計算と始まらない計画

 今日は、昼間デスクワーク、夜だけ吉祥寺で授業の日です。しかし、今週は高二生の授業が休みのため、今日の授業時間は75分だけ。その75分のために一日拘束されてしまいます。まぁ仕方ないけど・・・。

 本当は今日、かぐらに一日行っておきたかったんですよね。というのは、今シーズンを締める計算をして、夏の計画を立てると、あと一日が・・・。

 実は、今現在、11月からの滑走日数が95日なんです。今度の日曜に滑るから、11~5月の日本のスキー場での滑走日数は締めて96日ってことになります。

 内訳は11月から12月初旬の丸沼が11日間、12月の北海道が11日間、その後、かぐら2日と八海山1日で、11月から12月の合計が25日ですね。んで、年が明けてから八海山が34日、苗場が7日、奥只見が6日、車山が5日、かぐらが5日、野沢が3日、岩鞍が3日、富士見が2日、アルツ磐梯が2日、丸沼が1日、八海山麓が1日、戸隠が1日で合計70日。それに今度の日曜のかぐらで71日と。

 これに、夏のNZで可能な限り目一杯滑ると23日間になり、96+23で119日。雪上の年間滑走日数は締めて119日になるはず。つまり、120日まであと1日足りない!~o~

 まー、しょーがないかねー。だいたい夏のNZなんて、まだ全くツアー等の計画が出てないし、今から計算したって向こうの天候次第だしねー。

 というわけで、ワタシの06'11月-07'8月の全滑走日数は119日程度ということになりましたっ。マジメな勤め人の皆さん、スミマセン。~o~;;;

 一番滑っているのは、やはり八海山でこの間35日間、2位は丸沼で12日間、3位はかぐらで8日間、同率4位がニセコと意外なところで苗場の7日間。苗場は全日本技術選観戦がデカかったかな。

 雪が少なかった割には、まあまあのシーズンだったのかなぁと思います。もっとも、日曜に滑る前に計算を締めちゃうのは、ちと気が早いんですけどね。

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2007年5月21日 (月)

終わりの日のために~格闘系のビンディング調整

 今日は午前中の授業の後、自宅でデスクワーク。なかなかはかどらない原稿書きの息抜きにビンディングの解放値を緩める作業をしました。通常、使用したスキー板のビンディングはシーズン終了後、解放値を緩めておくものなのですが、今シーズン使った八本の板の全部を一度にやるのは大変なので、とりあえずLookビンディングのついた二本だけ。

 それにしてもLookって何故こんなに解放値の調整がしにくいのでしょう。よく、アルペンの試乗会に行くと、Hartの板についたLookビンディングの調整に、アルペンの店員が必死になっている光景を目にしますが、プロがあれだけ必死にならないと回らない金具を、素人の我々に調整させようってのは無理がありますよねえ。

 仕方ないので、Lookビンディングの調整は、なるべく自宅で時間的に余裕のある時だけにしています。スキー場のリフト乗り場の調整台なんかであんまりやりたくないです。ヒールピースのネジ山をなめちゃうから。

 自宅でも、けっこう汗かきます。ドライバーだけでは回らず、ドライバーにペンチを組み合わせて、片手でドライバーを必死でネジ山に押し付けて、片手でドライバーをつかんだペンチを回して。

 調整をしながら、「二度とLookビンディングは買うものかー」と心に誓うのですが、ものの一ヶ月もすると忘れてしまいます。なので、この五、六年ほど、毎年、調整に大汗をかき、そのたびに、「二度とLookビンディングは買うものか・・・」。~o~;;;

 Hartの板自体は嫌いじゃないんですよ。だから、Binのヒールピースの解放値調整のネジ山だけ、なんとかしてもらえると、嬉しいんですけどねえ。あれは誰がやっても格闘系のはずなので。~o~;;;; 

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2007年5月20日 (日)

雨のかぐらスキー場~馬達と鹿達のラプソディー

 かぐらスキー場行ってきました。昨夜、九時過ぎに帰宅し、夜のうちに移動、あちらに一泊してお昼前から滑りました。

 かぐらは朝から雨でした。こんな雨の日は駐車場も空いているかと思いきや、けっこう車が来てます。どうなってるんだと思うくらい。んで、ロープウェイ上ってバス移動、ゴンドラに乗ってようやくゲレンデについてみると、いますねー、雨の中を、スキー馬○の皆さん、うじゃうじゃと。~o~

 かぐらスキー場、雪付きはまずまず。コブ底に少し土が見えますが、ほとんどOKです。しかし、一日中、ずっと間断なく雨が降り続いたのですが、全くお客さん減りません。なんて根性の据わった○鹿の人達なんでしょ。と思いつつ、まあ、ワタシもそれを最後までゲレンデで見届けたということですが・・・。~o~;;

 一週間ぶりのスキーなので、左の股関節が入りにくくなって、左足首が緩みやすくなってます。やはり日常生活をしていると体が片利きになってるんですね。二、三本滑らないと左右均等に動けません。これでも、左右均等の生活を心がけているんですが、ダメですねえ。

 ゲレンデで八海山の常連さん数人と遭遇。一緒に滑りました。例のコブ好き女K嬢、来てました。いっそう上手くなってます。たいしたもんです。もうコブを滑っていても危なさがありません。だから、すごいスピードで滑り降りて行っても、もう誰も引きません。~o~

 この人、性格的に不整地や急斜面に向いている人で、平らな所を滑っている時と、不整地、急斜面を滑っている時でまるで別人です。平らな所で中回りなどしていると、普通の一級受験レベルの女性(SAJの採点方式でおそらく69点)なのですが、コブに行くと人が変わってしまいます。以前は上体を突っ込むクセがあったのですが、それが消えて、安定感が出てきました。一般女性としてはかなりコブの上手い方(SAJ的には72点くらい)。

 ところが、今日の帰り際、かぐらメインゲレンデの最後の壁が少し荒れて、コブっぽくなっていたので、「ちょっと変わったことをやってみよう。こんな風に滑ってみて」と例の不整地大回りテクニック「タクヤ」をK嬢に説明し、実際にやってみせました。実のところ、「タクヤ」は一級受験レベルの人に可能なテクニックではありません。まあ、遊びでやらせてみた・・・つもりだったのですが、ナント、一発でコピーされちゃいました。~o~;;

 ワタシゃ初めてモーグラータクヤにこの滑りを見せてもらってから、コピーするのに一年かかってるんですゼ。ちなみにワタクシ、現在技術選東京都予選で50位前後。自分で言うのもナンだけど、一般男性としてはエキスパートスキーヤーというレベルです。そのワタシが一年かかって習得した技術を、一発でコピーするか、Kちゃんよ?!~_~;;;

 もちろん、「タクヤ」をやるには、いささかコブが小さかったので、いくらか割り引いて考えなきゃいけませんが、でも、あの程度の斜面なら、一般のテクニカルプライズ検定では、十分に不整地と認めてくれます。それをあのスピード、あの安定感で滑り降りたら、SAJの検定員は76点か77点くらい出さざるを得ませんよ。なんてこったい・・・。~o~;;;;

 おまけに、不整地大回りをした後に「最後の一本、すごく楽しかったです~」のコメント付き。ふつー、不整地大回りしたら、女の子は「怖かったです~」だろーがっ。

 つくづく不整地向きの性格をしてるんですね。不整地で悩んでいる一級受験テクニカル受験の女性達からみると、うらやましいでしょうねえ。こういうの見ちゃうと、つくづくスキーって向き不向きのあるスポーツだと思います。K嬢に比べると、ワタシなどはスキー向きじゃなかったのかも・・・。~o~

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2007年5月19日 (土)

またまたグチ、繰り言、託ち言

 八王子の校舎で、出来ない子のための特別授業第二回を終わらせてきました。今回は、特に衝撃的なこともなく、順調でした。~o~

 出席している子達は、確実にそれぞれのステップアップをしてくれているように見えます。もちろん、ステップの幅はかなり人それぞれですが、まあ、それは最初から折り込み済み。

 また、先週出席していなくて今週から来たという子が数人現れましたが、これも想定範囲内。授業にきちんと出られないような子だから、この授業に来ているということも言えるので。先週の課題からやってもらって、なんとか他の子に追いついてもらうしかありません。八王子は人数が少ないので、そのあたり何とでも調整がつきます。

 しかし、問題なのは、これから行く横浜の特別授業。横浜は校舎規模が八王子の倍くらいあるので、特別授業参加者も八王子の倍はいます。しかも、予想外にお出来にならない子がそろっちゃって・・・。正直、頭が痛いです。校舎規模が倍なんだから、特別授業のクラスを倍の二クラスにしてくれりゃ良いんですけどね。全部一クラスにまとめるのは無理だよ、最初から。~o~;;

 しかも・・・。グチは言いたくないけど、横浜随一の人気カリスマ講師A先生は担当クラスで基礎を教えないんですよね。まあ、A先生の担当クラスはたいてい成績上位クラスなので、基本文法をやらなくても済むことが多いんだけど、中には、例の「ゆとり」のせいか古文未履修者が混ざってて、その子達が特別授業に流れ込んできて・・・。

 というわけで、ワタシの所に全ての「しわ」が寄って来るワケですね。頭いてー。

 オマケに、これはこの間の「グチ」の続きだけど、生徒さんの評価は「教えない」先生の方に行っちゃうわけで、基礎を「教える」ワタシゃ割を食いっぱなし・・・。正直、大分やる気がスポイルされます。

 こんなヤツらどうにでもなりやがれっ!

 てなことを思わないでもないけど、まー、A先生担当クラスで特別授業なんて取ってる子は謙虚でやる気のある子でしょうからねぇ、仕方ありませんか。特別授業を一クラスにまとめたのも、基礎を教えない先生に当たったことも、「ゆとり」のせいで高校で古文をやってないことも、全部、子供のせいではありません。大人達の都合です。せめて、学校の事務方がこういう事情に配慮してくれると良いんですけどね~~~~~~。

 まあ、どんなにグチを言っても、今日の授業がなくなるわけじゃありません。しょーがねー、行って来っかっ。~o~;;;;;

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2007年5月18日 (金)

頑張れ肝臓君

 ようやく一週間の仕事が終わりました。まあ、明日出来ない子のための特別授業がありますが、通常授業は終了。とりあえずホッと一息。

 午前中、池袋の仕事を終えて、池袋東武デパートで「よ右衛門」の紫ラベル備前雄町70%精米純米酒一升を購入してきました。早速晩酌にいただきましたが、ほのかにさわやかな上立香があって、含むといきなり濃厚な旨味が襲ってきて、サラッと切れます。このあたり、阿波山田錦で仕込んだ黄ラベルとは、かなり異なります。

 しかし、正直言って、この精米70%のシリーズは、ちょっとヘビー過ぎます。悪くないと思うけど、赤ラベル美山錦55%精米の方が一般受けするかな。つか、赤ラベルは完成度高すぎ。

 それに、今、ウチには、「浜千鳥」純米吟醸生や「吟奏の会」の「松盛 大吟醸2003」などといった隠れた名酒が揃っていて、やっぱ、いかな「よ右衛門」でも紫ラベルじゃちと霞んでしまうかも。

 それにしても、日本酒はどこまで美味くなるやら。十年前には考えられなかったくらい全国的に美味い酒が広がっています。正直、肝臓が一つしかないのが残念です。週に一度の休肝日を取りながら、どこまでたった一つの肝臓を持たせることが出来るか、そのあたりがこれからの人生の課題かな。~o~

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2007年5月17日 (木)

夜半の寝覚のグチぐち愚痴

 昨日、今日は、今年のワタシのスケジュールの中で一番キツい二日間です。水曜は横浜で朝イチから六時間授業、その後、質問の時間二時間。木曜は町田で朝イチから五時間授業で、移動して自由が丘で二時間授業。いずれも朝イチからというのがポイントでかなり余裕のない二日間です。

 そのためどうしても水曜にブログをサボり勝ちになります、と言い訳をしておこう。~o~;;;

 なにしろ、二日間とも、朝から晩まで授業が入って、おまけに休み時間もほとんど質問の応対で忙殺されているんですよ。横浜、町田とも、生徒さん大変熱心なので。つか、ちょっと異常に熱心かも。

 どーも、今年のワタシは、この二つの校舎で、出来ない子の相談係として認知されてしまったようで、出来ない子の相談が目立ちます。それも、やはり、「ゆとり」の影響か例年以上にスサマジく出来ないお子さんの相談が。なんでも今年の浪人君達は、「ゆとり」の影響を一番強く受けている学年だとか。なんだか納得出来ます。

 でも、ワタシのところに質問に来るということは、学力不足を本人が自覚していて、やる気があるわけだから、これは評価しなきゃいけませんかねえ。学力不足を本人が自覚せず、質問に来る気もないって子よりは百倍もマシなわけですから。

 これだけ頼られて、ボロボロになるくらい質問攻めになって、これで評価が良いかとなると、そうはいきません。もうすぐ学生アンケートなのですが、おそらく例年をはるかに下回る数字が出ることでしょう。何故かカリスマ性の強い先生と組まされているクラスが多いので。今年は、ウチの予備校でもトップの三大カリスマ講師と同じクラス、あるいは同じ部課のクラスを担当させられています。こういうキツいスケジュールになるのも珍しいなぁ・・・。

 生徒さんは、他の先生と比較して評価します。つまり、横浜の場合、カリスマ性の強いA先生と組んでいるクラスの生徒は、まずA先生に「大変満足」という評価をしておいて、それを基準にしてワタシの評価を決めるんです。そりゃ「大変満足」するはざぁないよなぁ。せいぜい「普通」に決まってるわナ。

 明日の池袋の授業はA先生と並ぶカリスマS先生と組んでるし、午後の市谷でも同じS先生と組んでいて、かつ、同じ部課の隣のクラスで同じ教材を若きカリスマK先生が教えています。どう考えたって、ワタシのクラスに生徒さんが最後まで残るはずはありません。オレが生徒だって、隣のクラスのK先生の授業にモグりに行くよ。だってKさんの授業の方が数倍面白いに決まってるモンね。~o~;;;

 こういうのって何時もながら思うけど、不公平ですねえ。別にA先生、S先生、K先生より悪い授業しているとは思わないし、間違いなく、他の先生よりも質問の子には誠実に対応しているのに・・・。このカリスマ性という壁だけはどうしようもありません。

 ちょうど、どんなに頑張っても雪無し県出身者が雪国出身者に勝てないスキーのようなモンでしょうかねえ。

 まー、仕方ないかとは思うのですが、出来れば三大カリスマ講師の三人全部と絡むなんてスケジュールにはしてほしくないですねえ・・・。~_~;;;;;

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2007年5月15日 (火)

タコの足の行く末

 今日は、昼間雑用&デスクワーク、夜のみ吉祥寺で授業の日です。デスクワークの原稿書きですが、堅実なペースで進んでいるというべきか遅々として進まないというべきか。

 デスクワークは進まないのに、スキーの話はトントン進みます。とうとう来期の板を注文してしまいました。例のBlizzard SL-Mag。来期はコレ一本のみ購入・・・の予定です。~o~;;;

 ワタシは、年間で120日前後滑りますし、レースに出たり基礎の競技会にでたりしますので、どうしても板は種目ごと、シチュエーションごとの分業制になり、何本かの板を並行して使うことになります。今シーズン中に履いた板は、プラスノー用を除いて・・・えーと、ははは八本だぁ。~o~;;;;;;

 スキー友達から、「お前は蛸かイカか」と言われてます。困ったモンですね。~o~

 なので、まさか全部いっぺんに買い換えるなんてことは有り得ず、毎年、何を買い換えるかを悩まねばならないのですが、今年は、整地小回り用の番。現在使用している整地小回り用が滑走日数80日を越えていますので、このまま来シーズンに入るとシーズン途中で壊れる可能性が高いからです。

 買い替えに伴って、古い板を処分せねばならなくなります。オールラウンド性の高い板は友達に譲るという手が使えます。この古い整地小回り用は、多分、人に譲ることになるでしょう。例の、コブ好き女K嬢あたりがもう少し上手くなってくれたら、ちょうど良いんですけどね。板も若い女の子に履いてもらえたら喜ぶでしょう。もっとも、コブ好きK嬢では、酷使されること必至ですが・・・。~o~

 困るのは、全くオールラウンド性のない板。180cmの基礎大回り用でアルティミットグリップという特殊なエッジ加工がされている板とか188cmのGS選手用の板とか、ちょっと譲る先が考えられません。こんな特殊な板、下手に譲ると、譲られた方のケガの元になっちゃいます。

 結局、こういう板は、ワタシの所で雑用係(というか小雪の時の石踏み用)になって晩年を過ごすことになるのでしょう。年取って引き取り手がなくなるなんて、ちょっと身につまされる話ですが、仕方ありませんかねえ。

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2007年5月14日 (月)

日本酒の思想、思想の日本酒

 今日は昼間八王子の校舎で授業、夜は吉祥寺で授業でした。吉祥寺の仕事の後、居酒屋「時代屋」で夕食。神奈川県小田原の酒「火牛」特別純米をいただいてきました。

 神奈川は昔、地酒の不毛地帯で、ろくな酒が無かったのですが、ここのところ、随分と頑張っています。海老名の「いずみ橋」、相川町の「蓬莱」、そして小田原の「火牛」と、ワタシゃここんとこ立て続けに神奈川の酒にヤラれてます。

 小田原なんてワタシの出身地なんで、よーく知ってるはずなんです。小田原市入生田なんてところにゃろくな酒は出来なかったはずなのに、どーしちゃったんでしょうね。~o~;;;

 現在の酒造りは、米も酵母も他所から持ってこれますし、温度管理も完全にコントロール出来ますから、地元で必要なのは水だけ。どこでもやる気になりさえすれば良い酒が出来るワケです。しかも、酒とはこうあるべきだ、こういう酒が作りたいのだという思想があれば、ほぼその通りのものが出来る技術が広まっています。要は蔵元さんのやる気と思想次第ってこと。

 例えば、八海醸造さんは、先代の蔵元さんが大酒飲みで、先代の杜氏高浜さんに命じて、飲み飽きないキレイな酒を造らせたのだそうで、それが結果的に端麗辛口の現在の酒になったとのこと。高浜さんの著書『杜氏千年の技』には、そのあたりのことが詳しく書かれています。高浜さんによると、決して辛口の酒を造れとは言われなかったとか。飲み飽きないキレイな酒を造ろうというのが、銘酒「八海山」の思想だったんです。

 だから、ハッキリ言って、「八海山」のような端麗辛口の酒をありがたがって少量だけ味わうというのは笑止千万なんです。だって、折角、たくさん飲むためにキレイな酒を造ったんだから。それは恐らく、「八海山」で一番高価な純米大吟醸でも同じでしょう。

 八海醸造の蔵元さん主催の宴席では、非売品の純米大吟醸が大量に振舞われます。冷、常温、ぬる燗と様々な飲み方で。これは、純米大吟醸を軽く扱っているのではありません。大吟醸は恐ろしく手のかかる酒です。酒造全体が誠心誠意、神経を使って造った酒です。だからこそ、そこに篭められた思想を生かして、蔵元を訪ねて来たお客さんを全力でもてなそうとしてくれるのだと思います。

 そんな蔵元の思想を踏みにじるダニの行為は、だからこそ許されないんです。

 閑話休題。前述の神奈川の三つの蔵は、いずれも思想を持っています。こういう酒を造ろうという蔵元の意思が感じられる酒です。だからこそ美味いし飲んで楽しいんです。

 「火牛」は、箱根山系の水を生かして、飲み口の良いサラッとした上品な甘さの酒を造ろうとしているのだと思います。まるで広島あたりのような。あるいは、近隣の静岡県東部の酒のような。もしかして杜氏が南部系の人なのかもしれません。静岡の「開運」「正雪」「初亀」あたりに近いものを感じます。静かに少量を味わうべき酒と言えます。食前酒に良いかもしれません。

 一方「蓬莱」は最近の流行である高酸度の酒。キレを重視して料理に負けない酒を目指しているように感じます。土佐あたりの酒に近いものがありますが、それをさらにもう一歩進めた感じ。石川県の「遊穂」、あるいは島根県の「日置桜」、それに例の岩手県の「よ右衛門」もこの仲間ですね。石川県「天狗舞」の車多酒造が造った新ブランド「五凛」なんかは、この系列の典型かも。これらは料理と合わせて本領を発揮するものと思います。

 これら思想を持った日本酒には、それなりの対応をしてあげないと蔵元さんが気の毒です。珍しいからありがたがるのではなく、その酒に篭められた蔵元の思想を生かす飲み方をしてあげたいものです。

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2007年5月13日 (日)

「適正値段」のバースデイ

 昨日は、午後、横浜で出来ない子のための特別授業でした。正直、横浜の子の方が八王子より出来るのではと思っていたのですが・・・。「似」を読んでくれない子が八王子の倍くらいいました。~o~;;;

 結局、五時半まで授業のはずが、生徒さん一人一人に対応しているうちに、七時半くらいになってしまいました。校舎を出たのは八時近く。シャレになんないっすよ、こういうの。いったい誰のせいなんでしょ。この子達が悪いのか、この子達の今まで受けてきた「ゆとり」教育が悪いのか、それとも、適当なところで見切りをつけないワタシが悪いのか・・・。

 帰宅したのが夜九時過ぎ、まだ夕食を取っていません。しかし、実は、出かけなきゃなりませんでした。八海山のペンションYで山菜フェスティバルという催しがあり、スキー仲間が集まっているので。

 高速をかっ飛ばして、八海山に到着したのは12時頃。スキー仲間とオーナー夫妻は、宵の口からの宴会で飲み疲れ、半分居眠りしながら、それでも待っていてくれました。風呂をいただいてから、持参のシャンパンを開けました。実は、今日13日はワタシの誕生日なんです。半分居眠りしているスキー仲間を起こしまくって、無理やり自分の誕生日を祝わせて乾杯しました。ヤレヤレ、中年男のバースデイなんてこんなもんだろナ。~o~;;

 夜中過ぎまで飲んで、ちと二日酔い気味。今日は昼頃からかぐらスキー場に出かけました。みつまたスキー場に全く雪がないため、かぐらへ行くには、ロープウェイを上った後、バス移動。例年のことですが、山菜と新緑のこの季節、バス移動の道は山の生気の中、爽やかです。

 かぐらスキー場のメインコースには、まだまだ雪があります。日曜とあって人も多かったです。ゲレンデ整備係の人によると、再来週のスキー場クローズドの日まで、クワッドリフトのメインコースは、雪をもたせる予定とのこと。大変だと思いますが、頑張ってください。

 帰宅して、おあずけを食っていた「よ右衛門」の黄ラベルをいただきました。正直な感想、えっ?!こんなだっけ・・・。いや不味くはないのですが、居酒屋で飲んだ時は、もっと美味かったような・・・。多分、黄ラベルを飲んだ時は酔ってたんですかねえ。これなら、一升3000円見当はそれほど「お値打ち」ではなく、「適正値段」ですねえ。~o~;;

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2007年5月12日 (土)

加速し拡散し、多様化する「出来ない」

 今日は例年行っている出来ない子のための特別授業でした。ウチの予備校は、校舎ごとに、毎年この時期、特にその教科を不得意とする子のために特別授業を組んでいます。もう十年以上続けているんじゃないでしょうか。んで、その間、ワタシゃその授業を担当させられてきました。ほとんどが地元八王子の校舎を担当しているのですが、町田の校舎を担当することもありました。でも、この授業を担当しなかった年はほとんどなかったと思います。つまり、十年以上に渡って、ウチの予備校の生徒で、特に古文の出来ない生徒を見てきたことになります。

 ウチの予備校は、受験界ではマジメな予備校で通っているので、生徒さんもかなりマジメで、他の予備校に比べれば生徒さんのレベルは比較的高めのはずです。しかし、にも関わらず・・・。

 やはり出来ない子は悲惨に出来ません。昔からそうです。出来ない子は本当に悲惨に出来なかったんです。でも、その「出来ない」の質が少しずつ変化してきています。

 昔は、単に古文だけが出来ないという子が多かったように思います。つまり、たまたま古文をマジメに学習してこなかったというダケの子が多かったんですね。例えば、たまたま教わっていた高校の古文の先生を嫌いだったとか、あるいは、高校の古文の先生の能力がイマイチだったとか。

 ところが、この数年、単に古文が出来ないだけではなく、知的レベル自体に問題のありそうなお子さんが増えてきているように思います。動詞の活用表を完成するというだけの練習問題に対して、まったく見当ハズレをやってくる生徒さん、今では珍しくありません。その見当ハズレも今年は特に悲惨です。やっぱ、「ゆとり」のせいなんでしょうかねえ。例えば、

 「人ざまにも似ぬは・・・」

という語句から動詞を抜き出して活用表を書かせる問題で、活用を考える以前に、「似」という漢字を読んでくれない子が今年は複数出てきてしまいました。たまたま一人出てきたというのではありません。何人もいるんです。念のために繰り返しておきますが、ウチの予備校は生徒さんのレベル、これでも高めなんですよ。~o~;;;

 「出来ない」の種類は本当に多種多様です。今まで教わってこなかっただけの子や教わり方が悪かったというだけの子。こういう子は、欠けている必要な知識を植えつけてやれば良いので簡単です。そういう子の中には、特別授業を受けて飛躍的に伸びてしまう子もいます。

 でも、本来、大学を受ける知的レベルに達してないのではと疑われるお子さん、この子達にもこれからの可能性を与えてあげねばなりません。特別授業の時間中、出来るだけそばについていて、必要な知識を補い、考えさせ、課題を一つ一つクリアさせてあげなくてはなりません。ともかく、通常の授業に何とかついていけるようにしてあげて、最終的には一問でも二問でも問題が解けるようになって、どこかの入試に通るようにしなければなりません。

 ところが・・・。ウチの学校の事務方の人間には、こういう「出来ない」の多様性を全く理解できない方達が、どうやらいらっしゃるようで、ちょっとでも模試の出来ないお子さんには、特別授業を取るように指導してしまったりします。これじゃ「予備校にあずけとけば受からせてくれる」と考える無責任な父兄と同じです。「先生に特別授業させりゃ出来るようになるだろ」って生徒を選別せずに「丸投げ」してくるわけですね。

 そうすると、本当に悲惨に出来ない子と少し出来ない子、本当は出来るんだけど、たまたま模試で失敗した子などが混在して百人以上も特別授業の教室に詰め掛けてしまったりするんです。そんなクラスで特別授業を行っても、こちらは何も出来ません。本当に何も、な~~~んにも出来ません。

 普通の基礎レベルの授業を普通にやるだけでは、ちょっと出来るお子さんは、「つまんねー」って言い出すし、悲惨に出来ないお子さんは、呆然とするのみ。普段の授業と同様、全くついて来れないということになります。だからと言って悲惨に出来ないヤツらを切り捨てるワケにゃ絶対にいきません。だいたいそもそもソイツ等を切り捨てないための「特別授業」なワケだしねえ。

 そういう意味では、今日、午前中に授業を行った八王子の校舎は優秀でした。事務方がちゃんと心得ていて、本当に悲惨に出来ない生徒だけを四十人ほど集めてくれました。この人数なら、一人一人に目配りをして、特に悲惨な子にはゆっくりと個人指導してあげることが可能です。これなら、特別授業の効果はかなり期待出来るはずです。

 でも、午後から横浜で授業なんですが・・・。ここはどうなんだろ。ちと不安。

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2007年5月11日 (金)

おあずけ酉与右衛門

 昨夜は池袋泊でした。ちょうど、ネットで検索して「よ右衛門」の販売店を探したら、東武デパート池袋店地下で売っていたので購入してきました。でも、今夜は休肝日と決めた日なので、おあずけ。残念です。

 実は、この春まで、休肝日などというものを考えたことはありませんでした。毎日日本酒二合見当のアルコール摂取ってのが日課だったのですが、たまたま見たTVで休肝日の重要性を特集していたのと、今年度の最初に体調を崩したのが重なって、つい、週に一日は休肝日などと悪いことを決めてしまったのでした・・・。~o~;;

 でも、まぁ、おかげさまで妙に体調が良いので、仕方ありませんネ。

 それにしても、東武デパート池袋店地下って、なかなかの品揃え。管理もちゃんとしているように見えます。もちろん、デパ地下ですから全面的に信用する気にはなれないのですが、でも、夏になるまでは定期的に見に行っても良いかなぁ、と思ってしまったのでした。

 帰宅して、酒を飲まない夜のつれづれに、以前買った「dancyu」誌の日本酒特集号をパラパラ見ていて驚いたのですが、低精白の酒って他にもあって、ちょっと最近の流行りっぽいんですね。「よ右衛門」だけじゃなかったんだ。オドロキ。しかし、コレってどうなんだろ。他の低精白を飲んだことがないのでちょっと判断し難いけど、「低精白だから美味い」とはなかなかなりにくいんじゃないかと思うんですけどねえ・・・。

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2007年5月10日 (木)

お○鹿教師と酉与右衛門の衝撃

 昨日は、一日横浜の授業でした。ここの校舎、今年は生徒も多く質問も多くて、やりがいのある校舎なのですが、例の質問の時間になると、全く質問が来ません。気持ちよく居眠りできました。~o~

 今日は朝から町田で授業。この校舎も活気があって楽しい校舎です。質問も多く、生徒はみんな意欲的。夜、町田から移動して自由が丘。ここは現役高校生のみの校舎。ここで二時間授業があったのですが・・・。

 授業終了後質問がありました。都立の進学校の生徒さんだったのですが、ナント、またまた、「ば・を・に・ど・ども」の下では主語が代わると教わったという質問。何なんでしょう、コレ。だんだんこの病気増えていくんでしょうか。それとも、昨年の7/8の生徒さんと同じ高校の出身者なんでしょうか。謎です。

 今日来た生徒さんによると、別に公式やテクニックを教えるタイプの教師ではなく、普通の授業をする先生らしいのですが、「『ば・を・に・ど・ども』では主語が代わり、『て・で・つつ』では主語が代わらない」と繰り返し教え込んでいるらしいです。某有名講師Xの影響ではないらしいのですが、でも、学校の推薦参考書には、某有名講師Aの本が入っているとのこと。困ったお馬○教師がいたモンです。どうなることやら。

 授業を終えて、校舎隣の居酒屋「すず家」で夕食。岩手県川村酒造さんの「よ右衛門」(「よ」は変換できませんが、「酉与」という字)に衝撃を受けました。スゴイ!この酒は本当にスゴイです。今までこの酒を知らずして地酒マニアを自称していた自分が恥ずかしいです。

 「よ右衛門」赤ラベルは、自家田の美山錦55%精米。協会7号酵母使用。酸度2.0と高く、切れ味が良いんだろうとは予想していたのですが、予想以上。というか、単なる切れ味だけの酒ではありません。口に含む前からちょっと刺激のある清涼感あふれる香りが立ち、含むと甘い含み香とともに軽い刺激が襲ってきます。どうやら、わずかに発酵途中の炭酸ガスが閉じ込められているらしく、若干シュワシュワ感があるんです。その刺激がスキっと切れると旨味だけが残りますが、これも咀嚼とともに切れ、後味も爽やか。

 次に「よ右衛門」黄ラベルも試してみましたが、こちらは阿波山田錦の、ナント70%精米。ちょっと信じられない低精白です。普通、こんなに低い精米歩合では雑味が出て飲めたものではないはずなのですが、コレが何故か美味いんですよ。不思議~~~。やはり、酸度が1.9と高く、赤ラベルと似た味わいなのですが、こちらの方がいくらか炭酸ガスが少ないと見えてシュワシュワは少なく、その分、旨味を素直に味わえます。バナナ系の含み香もけっこうあります。何故、精米70%でこんな酒が出来るのか、全く謎。しかし、美味いから良いっか。~o~

 判っていることは、この酒が、今後、絶対にブレイクするということ。これがブレイクしなければ、日本の酒飲みも知れたものです。なにしろ、定価で購入すればどちらも一升3000円を切る安さ。どうなっているのでしょう。

 問題は、非常に小さい蔵で石高も少ないらしいので、一旦ブレイクしたら、たちまち幻の酒と化すであろうこと。それが心配で某mixiにも書き込めません。~o~;;;;

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2007年5月 8日 (火)

社会化されていく我とCommunication Breakdownの行方~YUI 『Can't Buy My Love』

 YUIのセカンドアルバム『Can't Buy My Love』をヘビロテしています。かなりカッコ良い仕上がり。特に「I remember you」と「CHE.R.Ry」の間に「Ruido」をはさんだ構成は見事です。「CHE.R.RY」をシングルで聞いた時は、アレっ?!と思わないでもなかったのですが、こうして前に「Ruido」を置かれてみると納得します。ちょっと林檎嬢の「ギブス」-「闇雨」-「アイデンティティー」のつながりを思い出してしまいました・・・と言ってしまってはホメ過ぎでしょうね。~o~;;

 詩の世界には、前作に比べてかなりの変化が見られます。前作でひたすら内向するばかりだった彼女は、社会の中で自己を捉えるようになったように見受けられます。前作ではただ<自己/他者>で分節されていた彼女の世界の中に、<子供(自己)/大人(他者)>という対比が持ち込まれたり(「How crazy」「Thank you My teens」 )、理解し合おうとする「君」や「あなた」が現れたり(「It's all right」「Why?」)します。彼女の自己は明らかに社会化されつつあります。

 もちろん、これらの変化を彼女の現実の私生活の変化に結んで、「YUIは彼氏が出来たのか?」などと言うのは短絡的に過ぎるでしょう。何故なら、「I remember you」「Good-bye days」は完全に虚構の世界、「『僕と君』の彼岸」にある曲だからです。「Umbrella」なんかだって、かなり物語性の強い曲です。昔別れた彼を迎えに、「わかってるはずなのに 雨が降るたびにここに来てしまう」と歌うこの歌、正直言って、昭和歌謡曲みたいでこのアルバムの中では失敗作ですが、でも、コレ、まさかYUIの実体験に基づいた曲とは思えないモンね。~o~;;

 むしろ、『タイヨウのうた』という虚構の作成に参加することによって、彼女が、自己の外に社会を発見したと捕らえるべきではないでしょうか。

 そうして、社会が「発見」され意識されたからこそ、言語によるコミュニケーションの可能性が、彼女の次のテーマとして見据えられていきます。「説得したいのにうまく話せない そんなんじゃダメ」(「How crazy」)、「言いたいことは言わなくちゃ」(「Rolling star」)、「もっともっと話してみなくちゃ」(「It's all right」)、「ほんの一行でも構わないんだキミの言葉がほしいんだ」(「CHE.R.RY」)、「どうして人は言葉を持つのだろう?心が見えにくくなる」(「Why?」)

 昨年、4/4「不機嫌な内向ロック」において、『From me to you』の彼女は、

「『濡れたブランコ』のようにスレ違うだけの他者との断絶に絶望して、『心の中すべてを、とても伝えきれない』『カギがみあたらない。だから出られない。この部屋から』と叫ぶばかり」

だと書きました。多分、彼女は自己を開く「カギ」として、言語によるコミュニケーションを見出したのではないでしょうか。

 もちろん、このコミュニケーションはまだブレイクダウンする運命です。だからこそ音楽が生まれます。言語によるコミュニケーションのブレイクダウンこそが、このアルバムの隠しテーマなのかもしれません。

 コミュニケーションがブレイクダウンする以上、彼女と「外界との健全な断絶」は依然として存在します。そしてそれが存在する限り、彼女の創作活動は続くのではないでしょうか。というか、そうした関係は是非続いてほしいものです。なぜなら、このアルバムの中でも言語コミュニケーションのブレイクダウンを歌った「How crazy」と「Why?」は、特に痛切に美しく響く曲だからです。

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2007年5月 7日 (月)

GWスキー拾遺

 GW期間は結局、尾瀬丸沼で一日、奥只見丸山で三日、かぐらで一日滑りました。その間のことで書いていなかったことを、二つ、三つほど。

 この三つのスキー場で雪が一番残っていたのは、多分、奥只見だったと思います。が、実は、三つのうち一番標高が低いのはこの奥只見なんだそうです。奥只見って、ゲレンデの最下部は標高600mほどらしいです。雪が降りやすい地形になっているため雪深いのだとか。

 GWスキーというと、どうしてもコブをたくさん滑ることになります。そのため、昨年あたりからGWスキーの後、右膝に違和感が残るようになりました。ちょっとヤバいかも。しかし、ハイシーズン中だって、けっこうコブは滑ってるんですけどねえ。なぜかGW過ぎに違和感が出ます。今年もちょっと階段上ったり自転車こいだりするのがシンドイくらい。シーズン中の疲れがここへ来て出るということなのか、それとも、あのグサグサ雪が良くないのか・・・。

 昨日のかぐらスキー場、有名スキーヤーの方に何人かお会いしました。レース終了後コブを滑ってたら、佐○秀明デモのレッスンに遭遇。それより驚いたのは、レース表彰式で全体のラップを取った選手が表彰されたのですが、「全体の中で一分を切ったのはこの選手だけです。一位はミズオチ選手!」と呼ばれて出て行った人の顔を見たら、なんとナショナルデモンストレーターの水落○太デモ。そりゃ速いわけだよ。~o~;;;

 それよりさらにさらに驚いたのは、かぐらで滑り終わって、かぐらスキー場の下の町営公衆浴場の温泉に入った時のこと。温泉から出て、パンツ一枚で脱衣所の椅子に座ってホッと一息ついていたら、脱衣所に入ってきた人に、「○○さんじゃないですかぁ」と声を掛けられました。驚いて見上げたら、ひぇ~~~、何度か教わったことのある柏○義之デモっ!~o~;;;;;;;;;

 昨日の帰り道の高速道路、空いてました。下る時はあれほど混んでたのに。まぁ、一日雨だったってこともあるけど、連休最終日の上りって何故あんなに空いているのでしょう。不思議。渋滞は一箇所もありませんでした。毎年のことなんだから、「一日早く帰ってGW最終日は一日家でゆっくりしよう」なんてみんなで気を合わせてないで、少しは混雑を回避するように考えれば良いのに。もしかして、みんな渋滞が好きなんでしょうか。「エンカ系レジャー」だから・・・。

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2007年5月 6日 (日)

本家と対決、「タクヤ」vs「スーパータクヤ」

 今日は、かぐらスキー場でアトミックファイナルCupというレースでした。このレース毎年参加していて、今やシーズンを〆る重要な大会になっています。

 今日のかぐらは午前中、小雨&上部ガスというあまり良くないコンディション。そのためゲレンデ空いてました。スクールとレースを除けば、ガラガラと言ってもよいほど。

 レースですが、硫安を効かせてこの時期にしては良いバーンを作ってくれていました。ただ、スタート直後の数旗門がガスの中だったのは残念。ワタシ個人としては、まああんなモンでしょう。一応しょぼい賞品を貰える程度の結果は出せたから良しとしなければ。

 レースの表彰式の頃から、天気予報通り、雨が激しくなりました。大半のレーサー達はその時点で帰ってしまったようなのですが、ワタシゃ友達も来てたもんで、滑り続けてしまいました。特に、久々にモーグラータクヤが来ていたので。

 板をGS用からコブ用に履き替えて、モーグラータクヤに新たに覚えた不整地大回りテクニック「タクヤ」を見てもらいました。ワタシの滑りを見たモーグラータクヤ、おもむろにワタシの滑ったのと同じコブ斜面を、ワタシの1.5倍速ぐらいのスピードで「タクヤ」して来てワタシの前でピタっと止まり、一言、「スピードが足りないね」。んにゃろー!!~o~

 結局、三時半過ぎまでズブ濡れになって「タクヤ」し続けました。バカだぁ~~~。~o~;;;;

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2007年5月 5日 (土)

「タクヤ」にチャレンジ

 またまた今日も奥只見丸山スキー場でした。奥只見、昨日に比べて非常に空いていました。駐車場も。やっぱ、昨日が人出のピークだったんでしょうか。

 そんな中、メインのコブ斜面にはけっこう人がいたのですが、その中で、新しい滑りにチャレンジしてみました。モーグラータクヤが昨年ここで見せたモーグル式の不整地大回り、人呼んで「タクヤ」(まぁ、ワタシが呼んでいるだけですが・・・~o~;;)。

 通常、我々基礎スキーヤーがコブの大回りをやろうとすると、ある程度のスタンスを取りつつ比較的高い姿勢で、エアターンなども交えて、切り替え時に体から板を離したクロスオーバーをしがちなのですが、「タクヤ」はスタンスをモーグル風のナロースタンスにし、モーグル滑りの低い姿勢で体の下から板を離さず、全てのコブを吸収して滑って行きます。

 去年モーグラータクヤに初めてこの滑りを見せられた時は、あまりの異様な滑り方にショックを受けたものですが、今日、実際に自分で試してみると、意外に安定した不整地大回りが出来ます。もしかして、不整地大回りって、こういうふうにやった方が楽なんでしょうか。本家のタクヤほどのスピードは出せませんでしたが、まずまず面白い滑りができました。

 明日はかぐらスキー場でGSのレースです。ついでにコブ斜面で「タクヤ」を試してみようかな。~o~

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2007年5月 4日 (金)

山菜とアスパラのうたた寝

 今日も、奥只見丸山スキー場でした。奥只見混んでました。ただし、駐車場が。

 奥只見は、スキー以外の観光もあり、また、ゲレンデの中に大きなパークが設えてあるので、パーク目当てのスノーボーダーが多く訪れます。従って、この時期、駐車場はゲキ混みなのですが、ゲレンデはそれほどでもなかったりします。今日も、普通に滑る分には快適でした。

 昨日に引き続き、ICI新潟店さんの試乗会に参加。今日は、K2のApache Crossfireという板に感銘を受けました。こういう柔らかい雪で遊ぶには最高の板です。サンドウィッチ構造らしいしなやかさと力のタメ具合、タイミングの良い抜けと走り。思わず買いたくなりそうな・・・、いやいや、今年この手の板を買う予定はないんだよな~。~o~;;;

 一日、友人達と楽しく遊んで、ペンションYへ戻ると、ペンションYには山菜とアスパラ料理が待っていました。今年は雪の消えが早かったため、今が山菜の最盛期のようです。昨年よりも約二週間ほど早いかもしれません。おまけに、ペンションYはアスパラの生産農家で、そっちの方も今年は比較的早く始まってしまいました。んで、今、ペンションYでは山菜とアスパラ料理の毎日という次第。料理としては、この地方ではごく平凡な山菜料理なんだけど、それがまた銘酒八海山と素敵に合うんですよね~。~o~;;

 酒が入ると、昼間のスキー疲れも手伝って、ついブログ書く前にうたた寝。気持ちは良いんだけど、夜中に目が覚めてしまいます。そこからブログ書きをする癖がついて、なんだか眠りが中途半端になってしまいます。まずいなぁ。

 あは、明日も奥只見なんで、早く寝なければ・・・。~o~;;

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2007年5月 3日 (木)

カエル部屋に横たわる夜

 今日は、ペンションYから奥只見丸山スキー場へ出かけました。奥只見へ一人だけ車で行くのは、ちょっとイヤなんですが、仕方ありません。

 ペンションYを朝九時半頃出て、約一時間で奥只見到着。連休中の奥只見は車が多いです。ゲレンデから遠く離れた駐車場の隅の方に、ようやく駐車。ゲレンデへ出てみると、何故かICIさんがスキー板の試乗会をやっています。有料だったのですが、これが最後の試乗と思うと、つい・・・。

 実は、今までの試乗会はコブがなかったので、コブでの試乗をしてなかったんです。ちょうど良いやっ、とばかり試乗しまくってしまいました。イヤハヤ、我ながら試乗会マニア。でも、楽しかったっすぅ~。~o~;;

 一般に、コブでの板の扱いやすさというのは、板の重量やウェートのバランスが大きな要素になります。軽い板の方が扱いやすく、同じ重量ならウェートが中央に集まっている方が使いやすいと感じるものです。その結果、普通のゲレンデでの試乗とはかなり違った感想を持つモンです。今回も今まで気にしていなかった板の中からスグレモノを発見してしまいました。F社、RC4 Progressorという板、コブで使いやすいです。来期のオールラウンドモデルの中では、恐らくピカイチ。

 てなことを日がな一日やって、ペンションYにもどり、久々の仲間と会って楽しい夕食。我ながら極楽とんぼな生活です。

 今、部屋にもどって一人になり、これを書いています。ペンションYの窓の外の水田では今夜もカエル君達がノドを競っています。人々の寝静まった夜中、水田に響きわたる無数のカエルの声に囲まれてベットに横たわると、まるでカエルの声の中に、自分が浮かんでいるような錯覚をおぼえます。ニッポンの田舎は良いですねへ・・・。~o~ 

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2007年5月 2日 (水)

カエル風呂にたどりつくまで

 今日は横浜で授業でした。毎週のことですが、水曜日はシンドイです。朝から六時間の授業を終えて、質問の時間。またしても質問者少ないです。どうも、この校舎は質問を受けるための部屋を、通りをはさんで校舎の向かいの建物に設えてしまったために、生徒さんが質問に来ません。休み時間中はあれほど質問が来て人を休ませてくれないのに、質問の時間になると、ゆっくり休息が取れて、しばしうたた寝。極楽でした~。~o~

 夜、自宅へもどってすぐに新潟へ向けて出発。今日のうちに八海山に着いておかなければ、明日の三日は高速道路下り線が大渋滞になるとの予報なので、仕方ありません。

 渋滞を避けて夜のうちに移動のつもりだったのですが、もう既に交通量が半端ではありません。流れてはいるんだけど、自由に走らせてはくれません。おまけに夕飯を食べに入ったサービスエリアの混んでること。何を食べるにも大行列です。ワタシゃ行列は苦手なんじゃ~。

 この人達、こんな混雑すると判っている日に、何をしに来たのでしょう。いや、そりゃワタシも人のことは言えないわけですが、ワタシゃ新潟へ来るのは、連休の時だけじゃありませんからねえ。目的だって、スキーとはっきりしてるし。

 連休くらいしか遊びに行けないという人もいるのかも知れませんが、他の土日だって出かけられるんだけど、どうせ出かけるなら連休に合わせようという人、多いんじゃないでしょうか。混雑に会いにきているわけですね。みんなが出かけるから、皆に合わせようというレジャー。言うなれば、共同体意識を満たすためのエンカ系レジャーです。日本的と言えばそれまでだけど、どうなんですかねえ、これ。

 おなじみのペンションYにたどりついたのは夜中過ぎでした。ペンションYのオーナー夫妻、待っていてくれました。早速、風呂をいただいてホッ。

 ペンションYは水田の真ん中にあるので、この季節は煩いほどカエルが鳴きます。風呂場の細く空けた窓から、カエルの声が入ってきて風呂場を満たします。すぐ傍でカエルに取り囲まれて風呂に入っているような変な気分。ちょっと妙に癒されるカエル風呂でした。~o~;;

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2007年5月 1日 (火)

「エンカ/非エンカ」で分節される世界またはロックスターの墓碑銘

 昨日、「非エンカ系」料理について書きましたが、実は以前から、音楽については同様の分節を考えてきました。現在ロックやポップスに分類されている音楽だって、アーティストにより作品により「エンカ/非エンカ」に分類することは可能だし、ある程度有効だと思います。

 例えば、某八王子出身のニューミュージックの女王。明らかに「エンカ系」です。彼女は、ある世代の人達の共同体意識をくすぐるのが非常に巧みで、そのことが彼女の魅力の大半であるように見えます。もっとも、コンサートでは「驚きをもたらすことによる感動」が盛りだくさんになるらしく、エンターテイナーとしては「非エンカ系」らしいのですが。

 例えば、某亡くなったカリスマロックスター。完全に「エンカ系」です。彼は、既成の「不良少年」を演じ続け、既成の「不良少年」を歌い続けて同世代の共同体意識をかきたて、カリスマとなりましたが、作品の中身には新鮮味や驚きが少ないので「不良少年」意識の共同体に属さない人間にはあまり支持されませんでした。ワタシなども正直言って、こんな「月並み」の繰り返しのどこがロックなのかと思っていましたが、「不良少年」意識を共有できる人達(現実に「不良」かどうかではなく「願望」も含めて「意識」の問題)には絶大な人気を現在でも持っているようです。

 正直、彼の墓碑銘には「エンカ歌手」と書いておいたら良いのではないかと思います。

 念のために書いておきますが、ここでいう「エンカ」とは何らかの評価ではありません。別に、非難しているわけじゃないんです。ただ、彼の魅力は単なる「ロック」ではなかったはずです。そこのところは、「信者」の人達にも判っていただけるのではないでしょうか。彼の魅力は「驚き」ではなく「共感」だったはずです。

 逆に、演歌歌手に分類されていても、某カラオケ定番歌『○○越え』を歌った女性歌手などには、「非エンカ」系の要素が強く見られます。その非凡で多彩な歌唱テクニックからリスナーに驚きを与えてくれるだけでなく、曲にも既成の発想を外れるものや既成の演歌リズムに乗らない変拍子などが含まれています。彼女などは代表的演歌歌手のはずですが、「非エンカ」と考えて良いのではないかと思います。実は、その微妙なバランスが彼女の魅力となっているのではないかと思います。

 そういう意味では、このブログで何度か批評した平原綾香は、曲自体は「エンカ」、歌唱は「非エンカ」ってことになるんでしょう。

 ワタシにとって、「非エンカ」の代表的アーティストは椎名林檎です。彼女の楽曲や歌唱は、既成概念を常に裏切り続け、リスナーに「驚き」を与え続けました。彼女の全盛期が短かったのは、そのことと無縁ではありません。「非エンカ」的創造を続けることは、自己を消費し続けることでもあります。

 では、YUIは?

 実は、今、YUIのセカンドアルバム『Can't Buy My Love』をヘビロテ中。『Can't Buy・・・』のことを書きたいと思って準備している最中デス。さてさて、このアルバムどう評価したら良いやら。予想以上にカッコ良いってのが今のところの感想なのですが・・・。

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