愛されることへの羨望
今日は夏期講習第二ラウンド初日でした。昨日までの第一ラウンドはかなり順調で、W大対策講座の学生アンケートは、ほぼ全員が「大変満足」と「満足」。やはり、エンジ色のネクタイをして行って、「この講座はW大一直線だ!ほら、ネクタイもW大モードっ!」って盛り上げたのが良かったかも。まー、おかげで四日間、エンジ色のネクタイを続けざるをえなかったのですが。~o~;;
んで、今日は第二ラウンド、引き続き横浜で、今度はカリスマA先生の作ったテキストです。このテキスト、実は隔年で同じものを使用していて、もう何回もやったことがあるもの。隅から隅まで全部判ってるテキストなので、とっても楽です。なんせ、もう十年くらい、ほとんど改訂なし。なので、テキストの何処に間違いがあるかも判っています。
実はカリスマA先生のテキストはけっこういい加減な部分があって、付録で付いている問題文の現代語訳なんかかなりいい加減。受験生がそのまま答案に書いたらマズいよなぁって訳です。A先生のために言い訳をしておくと、A先生に正確に訳す力がないわけではありません。ただ、性格的にちょっとおおまかでワガママな所のある方なので、それが訳作りの時に反映されちゃうんですね。要するにワキが甘い訳なんです。
んで、それを講習中に訂正していかねばなりません。そうしないと、この訳を生徒が真似しちゃマズいし、だいたいそもそも、こんないい加減な訳じゃワタシゃ授業が出来ません。なので、授業中には、「付録の訳はこうなってるけど、ここの所はかくかくしかじかの理由で受験生がやってはいけない訳ですから訂正してください」ってなことを説明しなきゃならないんです。
ところが、横浜の生徒さんには、このテキストがA先生作だって判ってる子もいて、そういう子達は「仕方ないなぁ」と言う顔で苦笑いしながら訂正したりするんです。そういうの見ていると、ああA先生はこの子達に愛されてるんだなと痛感します。普通の予備校屋がこんないい加減な訳をすると、たいてい痛烈な苦情が出るんですが、「あの先生だから仕方ない」って笑って受け入れてくれるんだから、たいしたモンです。
どうも、正確な訳の代わりになる何かを、この子達にもたらしているということなんでしょうねぇ。でなければ、こんないい加減な訳じゃ、ウチの予備校の生徒さんの中でも力のある子達は、欠陥を見抜くでしょうから、A先生自身だって授業が成り立たないはずなんです。ところが、A先生のこのテキストの講座は毎年生徒さんに大絶賛されるんです。不思議なくらいに。
でも、ちょっとだけその秘密が判る気もします。テキストに選ばれている古文が、どれも大変面白い文章ばかりなんですよね。いかにも、知的好奇心を刺激してくれるような問題ばかり。授業やってるワタシも面白いと感じるくらいです。多分、A先生の授業は生徒の知的好奇心を上手く刺激するような授業なんでしょう。だから、力のある子達に愛されちゃうんですね、きっと。うらやましひ・・・。~o~;;
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