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2007年9月30日 (日)

かかと荷重のしぐれてゆくか

 今日の丸沼は、朝からガスと雨でした。特に昼前くらいからの雨は、時雨と呼びたくなるような冷たい雨でした。そんなに寒くなると思っていなくてTシャツにカッパという姿だったので、寒かったです。手袋も午前中は軍手だったので、染みてしまって死にそうでした。午後から、ゴム手に替えて少し落ち着きました。この季節の丸沼プラスノーは、ゴム手袋も必需品ですねえ。

 柏木さんのキャンプは、二班に分かれていて、講師は柏木さんと柏木さんの所のインストラクターで全日本上位選手の菅野さん。一日交代で教えています。ワタシは昨日柏木さん、今日は菅野さんだったのですが、二人のレッスンに共通したテーマは前後の荷重移動ではなかったかと思います。

 特に、今日の菅野さんの午後の講習は、テール側を上手く使う小回りがテーマでした。かかと荷重を上手く使うことで板を走らせ、板を外へ出すイメージではなかったかと思います。一応、最後は少し良い感じがつかめて、最後の一本は、柏木さんに珍しく褒められました。

 ターン前半で、いきなりエッジを決めず、もうちょっとズレを上手く使えるともっと良いという注文付きではありましたが・・・。それでも、柏木さん、なかなか褒めない人なので、ちょっと嬉しかったりして。~o~

 柏木さんのキャンプには、インラインのデモンストレーターの人達も参加していたのですが、彼等の話では、インラインは前後に動く幅が少ないけど、プラスノーは前後に動く練習になるとか。確かに、かかと荷重を上手く使う練習はし易いです。スピードが出ないのと、斜面がそれほど急でないためだと思われます。

 それと、内力を使って、外板を滑らせる練習もし易いです。これも、スピードがなく、外力をもらい難いためらしいです。

 来週末で丸沼プラスノーも終了。今日やった小回りの感じと、上下動を抑えて内腰を下げてターンポジションを作る切り替えの大回りを、なんとかしたいなぁ。

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2007年9月29日 (土)

奥山に紅葉踏み分けプラスノー

 昨夜は出発がやや遅れてしまったため、丸沼到着が夜中になってしまいました。秋雨の降る中、最後はほとんど居眠り一歩手前の状態になって車を走らせ、Kのみテラスに着いたのは、午前一時でした。この季節、こういう夜中に丸沼の道路を走っていると、野生の鹿に遭遇することがあります。それも決まって同じコーナーで。今までに鹿に二回、カモシカに一回遭っています。正直、今回は雨の中のことでもあり、眠い中のドライブでもあったので、遭いたくなかったのですが、昨夜は遭わずに済みました。ヨカッタ。~o~

 でも、リフトに乗っていると、鹿のフンらしきものが見えたりしますから、スキー場には出没しているんでしょうねえ。

 今日は、曇り時々晴れ。気温もそれほど上がらず、秋らしい一日でした。天気は悪くないのに、何故かプラスノーは空いていました。ほとんどリフト待ち無し。ラッキーです。そんな中、柏木デモのレッスンでした。柏木さんは、相変わらず柏木さんです。~o~

 柏木さんによると、デモの中にも他人の滑りのマネをするのが上手い人がいるのだそうですが、柏木さんは全くダメで、誰のマネをしても柏木義之の滑りになってしまうのだとか。レッスンも同様で、個性的です。柏木さんには、最初に全日本で優勝した頃から時々見てもらっていてますので、もう八年前からってことになりますが、いつでも、ちょっと他の方とは違う視点でアドバイスしてくれるので、思いがけない発見があったりします。

 多分、万人受けというより、好みの分かれるタイプのレッスンだと思うけど、ワタシは好きですねー。~o~

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2007年9月28日 (金)

ある秋の日の受験相談

 今日は、午前池袋、午後市ヶ谷の日でした。午前の池袋は授業後、毎週何人かの質問があるのですが、今日は特に質問者が多く、市ヶ谷への移動がちょっと忙しくなってしまいました。

 

 午後の市ヶ谷でも、例の質問の時間に受験相談を何人かに受けたので、今日の授業の合間はずーっと相談に乗ってた気がします。どうも、この時期になると、ある程度出来る子達にも迷いが出てくるようで、このままで大丈夫でしょうか、なんてのが三人ほど。いずれもかなり上位クラスの出来る子でした。

 

 文系A君、「問題によって出来不出来が出るんですけど、このままで大丈夫でしょうか」

 

→「大丈夫!君は普通です。誰でも出来不出来はあります。ただし、不出来の時を少なくするように、苦手なジャンルや苦手な時代の文章があったら、それを多めに練習しましょう」

 

 医系B君、「模試の問題を解くのに、時間が掛かりすぎて得点が伸びません。今のやり方で良いんでしょうか。他の人はどんなふうに解いているんでしょうか」

 

→「問題を解くのに、特別効率の良い解き方なんてありません。みんな君と同じようにやってます。他人を気にして迷ったりせず問題を解く練習をたくさんしましょう」

 

 医系C君、「授業でやったことを復習して覚えているのですが、模試になるとそれが使えず、得点が伸びません。どうしたら良いでしょう」

 

→「復習して暗記するだけで得点出来るようになるわけがありません。予習の段階で自分で文章に向き合い、アレコレ悩んで自力で訳してみましょう。」

 

 なーんて感じの相談係でした。A君とB君は、ただちょっと一時的な不安に襲われただけなので、多分大丈夫でしょう。まあ、よくあること。C君は、医系の最上位クラスなのに、ちよっと意外な悩みでした。「予習の時に自分で訳してみなさい」と言ったら、腑に落ちないという顔をして帰って行きました。自分で訳さずに力がつくと思ってたらしく、ちょっと心配。つか、そんな受身一方の勉強をしてきて、よくぞウチの予備校の医系最上位クラスにいられるほどの成績を上げられたモンだとある意味感心。いろんな子がいますねえ。~o~;;

 

 何はともあれ、この時期に学習法の相談に来る子って、不思議に出来る子なんですね。今まで出来なかった子の方がこの時期になると迷いがないのかも。もう上昇するしかないからってことでしょうか。

 

 などとブログなんか書いてる場合じゃない。早く帰って丸沼へ出発しなくてわっ!明日からは、柏木デモのプラスノーキャンプなんです。~o~

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2007年9月27日 (木)

やんなっちゃふ

 今日、町田の校舎で授業後、高校で使っていた文法書を持ってきて質問した子がいました。以前からよく質問に来る子で、本人は至ってマジメな子なので、文法書もずいぶん使い込まれています。ところがどうも質問していることがトンチンカン。

 ふと、気づいて文法書の表紙を見たら、ん~~出たぁ~!某有名講師A編著、某「京都○房」の高校用文法副教材デス!~o~;;

 以前から、存在は知っていたし、この文法書を使っている高校の先生から相談を受けたこともあったので、どんなものかおおよそは知っていたのですが、まさかワタシの所にその本を持ってきて質問する子がいようとは。

 ワタシは、年度の最初の授業で「買ってはいけない」の話をするので、生徒さんには某有名講師A嫌いで知られています。なので、某有名講師Aの本を持ってワタシのところに質問に来る子はほとんどいません。もしかして、使っている子はいるのかもしれませんが、ワタシの所には持ってきません。それがどうして?

 その子に聞いてみたところ、入学が遅くて一学期の第二週目からしか授業を受けていないのだそうです。ナルホド。どーも、熱心なわりにトンチンカンな質問が多いと思ったヨ。

 なんでも、その子の通っていた高校の先生は、「この本は生徒が自分で勉強できる良い本だ」と絶賛していたそうな・・・。あ~~あ、やんなっちゃふ。やっぱりそういう人が出てくるんだよなー。

 それにしてもこの某「京○書房」という会社、何を考えているのでしょう。学校用文法書と言えば、どこかのマジメで権威のある大学の先生が編集したスタンダードな文法書ばかりだったのに、こんなヤクザな予備校屋に執筆を依頼しちゃうなんて。こんな文法シロートの方に文法書を書く力があるわけないって気づかなかったとでも言うのでしょうか。

 そりゃ会社としては、有名な予備校の先生にお願いして画期的な判りやすい文法書を編集し、高校に売りまくっちゃおうと考えたのかもしれないし、現実にそうなりつつあるのでしょうが、書かせるに事欠いて何も某有名講師Aに依頼しなくったって・・・。

 結局、質問に来た子には、「買ってはいけない」話を一くさりするハメになってしまいました。疲れた~。~_~;;;;;;;

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2007年9月26日 (水)

美酒の極妙

 昨日は、吉祥寺「須弥山」で夕食だったのですが、島根若林酒造さんの「開春流霞」をいただいてきました。いやー、驚いた。こんな酒もあるんですねえ。美味いというより、口中で美しい。含むと玲瓏とした中に、バナナ香の含み香と冷やりとした酸と玄妙な旨味が浮かび消えていきます。まさに一切の雑味なし。その様は美酒の極みです。おおげさな話ですが、人間てこんな美しいものを作れるのかと感動しました。

 今日は、横浜で仕事。帰りに横浜そごうへ寄ったところ、三重県伊賀上野大田酒造さんが試飲会をしていたので、「半蔵 純米大吟醸 中汲み原酒」というのを試飲のうえ、購入してきました。先ほどまで飲んでいたのですが、これも美味い!含むときれいな酸がぱーっと広がり、驚くほど潔い引き際でサラリと消え、ほのかに旨味が残ります。絶妙です。

 こんな美味い酒を飲ませてもらって苦情を言うのもナンですが、試飲に行くといつでも感じる不満があります。試飲会の時って、何故、美味い酒から飲ませないんでしょう。何時でも、「どんな酒がお好みですか」などと聞かれるのですが、どうせ初めて飲む蔵なのですから、何が美味いかこっちには判りません。こちらの好みなんて聞かないで、蔵の一番の自信作から出せば良いんじゃないでしょうか。

 全くアルコールの入っていないシラフの状態で飲んで欲しい蔵の勝負酒を一番に出して欲しいものです。どうもお値段安めの酒から出してこちらの様子をうかがうような飲ませ方が多いような。今回も、「半蔵」さんの、全国新酒鑑評会金賞受賞酒を出してくれたのは、もう五六杯も試飲した後。ちょっと酔ってきた頃で、舌も鼻も麻痺してきています。こんな状態で香りが自慢の大吟醸を飲まされても・・・。~o~;;;

 結局、折角飲ませてもらった金賞受賞酒ですが、あまり良さが判らず、購入しませんでした。こういうのはお互いに不幸です。

 そういう点で、大変飲ませ上手だったのは、山形県香坂酒造さんのお兄さん。一番の自信作「香梅 純米大吟醸」をサッと出してくれました。明るいキャラで、客もリラックスして飲めるし、あの人は見事でしたねえ。思わず「純米大吟醸」購入しちゃいましたもんね。これがまた美味い酒で、お互いに幸せでした。試飲はすべからくあのようであって欲しいモンです。

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2007年9月25日 (火)

丸沼のちょっとした思ひ出とアルティミットグリップ総括

 今回の丸沼では、貴雄さんの他に、渡部浩司デモ、渡部三郎元デモ、榎並雪彦元デモ西村斉デモなどがレッスンを行っていたのですが、Kのみテラスさんで西村デモと同宿してしまい、宴会に同席させてもらいました。いやー、西村さんって良い人ですねえ。ちょと良い人過ぎて心配になるくらい。またまた応援する人が増えてしまいましたー。~o~

 あちらでちらと小耳にはさんだネタ。オガは、新しいプラ板を準備しているらしいです。今のAG-HXにメタルを入れたもの。HXよりグリップが良くなるらしいです。そんなもの出たら、また欲しくなりそうでコワひ~。~o~;;;

 グリップと言えば、アルティミットグリップですが、このブログではまだアルティミット自体のちゃんとした総括を書いてなかったですね。

 アルティミットグリップとは、エッジのサイドをわざと凸凹にすることによってグリップ力を増そうというシステム。パンきり包丁からヒントを得たとか。板のセンター部分の両エッジが0.5mmくらいの深さでボコボコしています。ワタシは二年前から基礎大回り用にアルティミットを入れています。狙いはズバリ、車山対策です。アルティミットグリップはアイスバーンに強いのです。

 ただし、二年乗ってみて判ったのですが、アルティミットはかなり極端に向いている雪質と不向きの雪質が分かれます。向いているのは、やはり車山のような人工雪と寒冷地の硬い斜面。アルティミットを入れた最初の年、車山のヴィーナスコース大回りで、ヴィーナスコース最大斜度のデコの下のアイスバーンを物ともせずに切って行って、東京都予選大回り種目で結構良い点を出したのが、一番良い思い出です。NZのMt.Huttあたりのハードバーンもアルティミット向きです。硬い雪で大回りをするには、本当に頼りになります。

 しかし、向いてないのが新潟のキョロ雪。キョロ雪は湿気の多い中途半端にグリップする雪で、普通の板でも上手くズレてくれず、板が落ち着かなくなるのですが、アルティミットの場合、それが極端になり、ほとんど全くコントロール不能になります。アルティミット板で、キョロ雪のボコボコ斜面を降りた時は、怖かったですよ~。死ぬかと思いました。~o~;;

 向いてないと言えば、部分的に青氷がのぞいている斜面というのも危ないです。アルティミットと言えども青氷の所はグリップしないのですが、その他の所で急激にガツンとグリップしてしまうため、膝を痛める可能性があります。

 また、目的によっても向き不向きが分かれます。アルペンレースのGSの場合、ある程度以上のレベルのレーサーには向いていません。エッジが凸凹している分だけ摩擦が大きくなってターン中のスピードが落ちるんです。なので、硬い雪に四苦八苦する草レーサーには有効なのですが、ノーマルエッジでも狙ったラインをトレース出来る上級レーサーには向きません。

 しかし、基礎大回りには向いています。基礎大回りはターン中のスピードが多少落ちても全く関係ありません。むしろ、アイスバーンで足元がしっかりしているメリットの方が大きいでしょう。

 スキーヤーによっても向き不向きが分かれます。まず体力のある人、体に故障のない人が向いています。グリップが強いということは体への負担が大きいということですから。また、ある程度技術のある人じゃないと向いていません。グリップするということはズレ難いということです。雪質によってはかなり扱い難くなります。それに対応出来る技術がない人が履くと怪我の元になります。

 さらに、メンテの点でも簡単ではありません。アルティミットを扱ったことのない職人にチューンナップさせるわけにはいきません。なので、どうしても、アルティミットを入れたショップでチューンナップを頼むことになります。

 要するに、アルティミットは、車山のような硬い雪の斜面で行われる地方予選に出場する基礎の選手で体力に自信のある人が、大回り種目限定の板に入れるとかなり威力を発揮します。しかし、それは板のオールラウンド性を犠牲にした上での話。中途半端な気持ちではアルティミットはマイナスに働くだけです。根性決めて、こういう斜面のこの種目専用と割り切る気持ちがあれば、かなりの武器になってくれます。

  こんなふうに使い方の限定されるアルティミットグリップですが、プラスノーは比較的向いているシチュエーションだと思います。プラスノー専用の板に入れるのは、昨日も書いたけど、それほど悪くない選択だと思いますヨ。

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2007年9月24日 (月)

二つの試み確認

 今日も丸沼はプラスノー日和でした。つまり一日中、ガスと小雨。~o~

 今日はまた一段とガスが濃く垂れ込めていました。レッスンに参加している人には申し訳ないけど、ただ滑るだけなら全然オッケー。空いてて楽しい一日でした。そんな中、昨日の貴雄さんのレッスンで教わったことを確認しました。

 ターン後半に両膝関節を使ってエッジを立てようとし過ぎるという欠点があったのですが、外足を滑らせる動きを止めずに内股関節を畳む動きをミックスしてやればスムーズにターンがつながることを発見。貴雄さんからは、移動して角を立ててから外股関節を回すようにというアドバイスをいただきました。

 昨日試してみたアルティミットグリップ板も、引き続き実験。確かにノーマルエッジのオガAG-HXよりもエッジのかかりは若干良いようです。ただ、板自体がもうヘタっているため、イマイチ足場のしっかり感がありません。これは、かなり微妙な評価になりますねえ。

 いろんなケースを試してみないと、総合的評価は下し難いのですが、プラスノーにアルティミットグリップを用いるのは、ケースバイケースで有効かもしれません。ただし、アルティミットだから劇的にグリップが向上するかというと疑問です。あくまで若干の向上に過ぎないでしょう。正直、オガのプラ板があるなら、そちらのエッジをマメに研ぐ方が、古い雪上板にアルティミットを施すよりも総合力は上でしょう。

 でも、オガのプラ板を買う気がなく、古い雪上板でプラスノーの練習をしたいなら、アルティミットを施すのはアリだと思います。新しいプラ板買うより、アルティミット入れる方がはるかに安いですから。ただし、その場合、エッジを研ぐことが個人では難しくなりますので、メンテに手間とお金が掛かります。若干のグリップの向上を取るか、メンテの手間&お金を惜しむか、どちらを選ぶかは、あくまで個人の判断に任せるしかないですねえ。

 それと、エッジのかかりが良くなる関係で、プルークの練習等には向かないかもしれません。実際、自分でも、アルティミット板でプルークをすると、内足のひっかかりを感じました。

 多分、オガのプラ板にアルティミットを入れるのが、プラスノーでは最強でしょう。ただし、お金が一番掛かります。自分では、そこまでヤル気になれません。~o~;;;;

 帰宅して、夕食時、二つ目の試みを確認しました。「船尾瀧 純米吟醸」、やっぱりなかなかの実力です。データ的には、酸度1.4なのだそうですが、データの数値以上に酸を感じます。旨味と切れのバラスンが良い酒だと思います。「船尾瀧 大吟醸」、自宅でシラフに近い状態で飲んだら、丸沼で試した時より甘い上立香を感じました。軽い甘さと米の旨味のする酒です。飲みやすいけど、食中酒というよりは食後に軽く一杯の方が向いてるのかも。

 何にしても悪くないお酒なので、これからも時々購入に行こうかなぁ。関越の駒寄PAで下りると近いらしいです。

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2007年9月23日 (日)

丸沼二つの試み

 昨日、土曜日に丸沼に入りました。途中、高速を前橋で下りて、下道を渋川方面へ向かい、吉岡町にある柴崎酒造さんで「船尾瀧 純米吟醸」と「船尾瀧 大吟醸」を購入しました。こちらの蔵は、例の生き字引様、上原浩さんの『極上の純米酒ガイド』に群馬県でただ一つ掲載されている蔵なんです。関東一都六県を併せても六蔵しか載せられていない、そのうちの一つ。以前から、時間があったら是非一度訪ねてみたかった蔵でした。

 別に蔵を見学しようというのではありません。なにしろ「船尾瀧」は県外でほとんど売ってないので、購入したかったんです。蔵元さんで聞いたところ、東京には、寿司屋や料理屋の何軒かに出荷しているらしいですが、見たことないんですよね。群馬県内でも、北部の酒屋には置いてないようなので、丸沼に行くついでに蔵に立ち寄って、直接購入しちゃえば良いやと思っていたんです。

 んで、昨夜は早速、Kのみテラスさんの料理に「船尾瀧」を合わせてみました。純米吟醸の方は、酸度が高いらしくかすかに爽やかな上立香。含むとひやりとした口当り、酸と米の旨味がじわっと沸いてサラッと切れます。糖度の低さと酸度の高さから、所謂辛口と感じられるのですが、ただ辛いだけではなく、キレイな酸の風味があり、咀嚼すると後にほのかな旨味が残ります。食中酒としてはなかなかのモンです。大吟醸の方は、軽い含み香があって、軽いながらしっかりした米の旨味が感じられる酒です。これも食中酒に悪くないけど、口当たりが良いので飲み過ぎちゃうかねー。~o~;;

 今日の日曜は、丸沼で丸山貴雄デモのレッスンでした。一日雨とガスでした。良く滑るし、空いてるし、プラスノー日和。~o~;;

 貴雄さんのプラスノーレッスン、去年より判りやすいです。先週、太田真由美デモに言われた欠点の直し方をつかんだ気がしました。貴雄さん相変わらずナイスガイだし、楽しいレッスンでした。

 さて、貴雄さんのレッスンを受けながら、例のアルティミットグリップの板をプラスノーで試してみました。んー、微妙だけど、グリップしますねえ。ノーマルな雪上用板をプラスノーで履いたことがないので、比較が難しいのですが、足元にそれほど不安を感じなかったので、これはかなりイケてるかもしれません。まあ、これは結論を急がず、明日また試してみます。

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2007年9月21日 (金)

お若いのは行列がお好き?

 今日は午前中池袋で授業。移動して午後市ヶ谷の日でした。市ヶ谷では、ここのところ毎週、「麺や庄の」さんに行っています。以前は、こちらのラーメン屋は、サラリーマンの昼休み時間が過ぎると比較的空いたのですが、今は二時過ぎでもまだ行列が途絶えません。今日も、ワタシが着いた時には、六人も並んでいました。ところが、カウンターの一番端の席が空いています。またかよ。~_~;;;;

 前に並んでいる六人は、学生三人ずつのグループで、三人一緒でないと座りたがらない様子。こういうの店側にも迷惑なはずなんですよね。ラーメン店なんて座席数少ない上に一人に対する利益率低いから、客の回転が命なのに。

 しかし、ワタシも今日は比較的時間の余裕があったので、大人しく待ちました。数分後、最初の三人がやっと着席したものの、次の三人はなかなか空きません。そうこうしている間に授業時間は迫ってきます。カウンター一番端は十分近く空いたまま。その隣の席の人がまだラーメンを待っている様子だったので、思い切って、前に並んでいる学生に声を掛けました。

 「あの~、三人一緒に食べたいんですよね。僕急いでるんですが、あの端の席に先に座らせてもらえませんか」

 なるべく彼等を徒らに刺激しないように丁寧に言ったつもりだったので、この申し出は受け入れてもらえると思ったのですが、意外なことに、学生さんは気色ばんだ様子で、

 「えっ?! 僕ら並んでるんですケドっ」

 「いや、ほら、あの端の席の隣の人は、まだラーメン待ってるでしょ。あそこが三人空くことは当分ないわけだから」

 「それなら一人、座ります!」

 ん?! な~んだ、彼等には三人で座ることより、行列の順序を守ることの方が優先順位が高いのかぁ~?! ちょっと驚きました。

 そこで、思い出したのが、昨年の春、みつまたスキー場下の「街道の湯」という町営温泉浴場で見た情景でした。その日は、春スキー帰りの客で温泉はメチャ混み。ワタシが脱衣所から浴場に入ると、洗い場は全て塞がっていて、どういうわけかそこに裸の若者達が六、七人、行列をなして待っています。でも、湯船はガラガラ。

 どうも、この行列の人達、湯船には体を洗ってから入るというルールを遵守するために行列しているらしいんです。もちろん、ルールを守ること自体は良いことだと思うのですが、だからって裸で行列作って待ってるってのは、なんだかな~。湯船の湯を汲んで一応体に掛け、先に湯船に入って洗い場が空くのを待つってことは考えないのかしらん。

 後から入ったオジサン達は、みんなそうしました。風邪引いちゃかないませんからね。ところが、若者達は何時までも大人しく並んで待っていました。

 この二つのエピソード、なんだか共通するものを感じませんか。今の若者達って、一旦与えられたルールや順序に対して、異常なほどに従順でかつ頑なな気がするんです。彼等の好んで守る行列はその象徴なのではないでしょうか。

 ルールも順序も、本来、人間同士が上手く付き合い社会の和を保って快適に過ごすためのもののはずなのに、本来の目的(ラーメンを美味しく食べる・温泉でくつろぐ)や他人への思いやり(後に並ぶ人は急いでないか、ラーメン店に迷惑にならないか・後に並ぶ人が裸で待ったりして風邪引かないか)が阻害され、ルールや順序が最優先されているんです。本質が何かを自分で考えることなく、与えられた秩序だけを無条件に守る従順だが硬直した思考の若者。やだなー、そんなヤツら。~o~;;

 なんだか、どっかの国の代表のサッカーみたいですよね。ボールを回してポゼッションを上げろと言われると、従順に頑なに言いつけを守って、肝心のゴールへ向かうという本質がおろそかにされちゃふ・・・。~o~;;;

 ちなみに、ワタシの前に並んだ三人組ですが、なんと、バラバラに座ることにしたら、店の奥に席が三人分取れて、アッという間にワタシも端の席に座れました。をいをい、あの行列はなんだったのぉ?~o~;;;

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2007年9月20日 (木)

必ず来るⅡ!

 今日は、一日町田で仕事の後、夜自由が丘で仕事でした。暑さがぶり返して真夏のような陽気でした。実は、来週は中秋の名月、旧暦8月15夜なんです。それまでに少しは涼しくならないと、かぐや姫もおちおち月の都に帰れませんヨ。~o~

 自由が丘での授業の後、居酒屋「すず屋」で、先週飲んで感心した中島醸造の「小左衛門 純米吟醸 美山錦」をいただきました。先週は、ほぼ口開けだったこともあり、酔っていたこともあって、怪しかったのですが、今週は、シラフでじっくり飲めました。

 酸度が高いんですね。1.9だそうで、道理で含み香爽やか。ほのかにバナナ香が香ります。旨味がじんわり沸いて引きが早いです。サラっと引きますが、ゴクリと咀嚼するたびに口中に旨味が沸いて、サラッと引きます。お見事。このサラっと引いた後に、「水」の旨味が残るような気がしていたんですね。

 旨味と酸のバランスが極めて良く、含み香と旨味が十分なのに、スパッと切れます。改めてちょっと感動。良い酒です。昨日は、日本酒の時代が必ず来るなんて書きましたが、この「小左衛門」中島醸造さんも日本酒新時代の旗手の一人に数えなきゃなりません。

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2007年9月19日 (水)

必ず来る!

 昨日は、昼間デスクワーク。冬期講習のための宣伝文を書いてました。担当講座の校舎に張り出すことになっているのですが、こんなものを見て講習を取る人間がいるのかどうか。生徒へのメッセージを書けというのですが、こんな小さなスペースに何を書けというのやら。しかも、担当しているからと言って、自分が本当に推薦したい講座ばっかりじゃないしね・・・。~o~;;;

 同僚講師達の書いているのも、人それぞれで、完全にハッタリと割り切っている人、マジメに丁寧に講座内容を説明する人、ウケを狙う人と様々。こんなところに、その講師の人間性が現れます。ワタシは、説明調とウケ狙い調の間くらいでしょうか。人間性が現れてますねえー。~o~;;

 今日は、横浜で一日授業。横浜の授業は比較的好調です。生徒さんも熱心だし、こちらも余裕を持って授業を進めています。こういう時はさほど疲れません。仕事を終えて帰宅途中に横浜そごうに寄って夕食を購入しようとしたところ、日本酒の試飲会をやっていました。以前、池袋東武で試飲会をやっていた山形県香坂酒造のお兄さんと再会しました。

 香坂さんと一緒にやっていたのが長野県酒千蔵野という蔵。ここは、女性の美人杜氏さんで有名らしいです。まあ、杜氏さんのルックスはともかく、試飲した酒は本物。杜氏さん、東京農大卒の小泉チルドレンです。最近、政治の方でも、小泉チルドレンは話題のようですが、醸造界では、相変わらず大活躍ですねえ。

 酒千蔵野の「川中島 幻舞 大吟醸 生原酒」と「川中島 幻舞 特別純米ひやおろし」を購入してきました。大吟の方は、甘い上立香、含むと華やかな香りがして、上品だがかなり濃厚な甘さ。こってりとしたデザートワインのような趣です。ちょっと重過ぎる気もします。「ひやおろし」の方は、酸度1.8と高いだけあって、爽やかな含み香、ひやりとした口当たりから、まろやかで分厚い旨味が襲ってきますが、酸度の高い分、切れもあります。旨味の濃厚さと酸度のもたらす切れが、ギリギリのバランス。もう少し、切れが強くても良いかな。

 でも、こんな酒が次々と出てくるのですから、必ず日本酒の時代は来ます。ちょっと名前を挙げただけでも、石川の「遊穂」、福井の「白岳仙」、岩手の「酉与右衛門」、三重の「妙の華」、長野の「幻舞」、神奈川の「天青」や「蓬莱」・・・などなどは、本当に感動的に美味いです。しかも、ハイコストパフォーマンス。福島の「会津娘」や静岡の「白隠正宗」の若手杜氏さんにも期待したいです。

 こういう感動的に美味くてコストパフォーマンスの良い酒が、もっと世間的に認知されると良いのですけどね。なんでも、海外では日本酒の普及率は飛躍的に上がっているらしいので、何か国内できっかけがあればブレイクするはずです。もっとも、ここに名前を挙げたような酒は、生産量が少ないので、入手が難しいという欠点がありますが。

 まだまだ、日本酒の世界は十四代以前の割高な銘酒達が幅を利かせています。こういう旧世代の銘酒の固定客達が、新しい世代の美味しさに目覚めた時、本格的な第二次地酒ブームがやってくるんじゃないでしょか。そうして、きっとそれはあまり遠くない未来なのです。

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2007年9月17日 (月)

残暑ざんしょの中で見つけたささやかな楽しみ

 ああー暑い。夜になっても全然温度が下がりません。昼は生暖かいながら風があったので、なんとか過ごせましたが、夜になって風通しが自慢の我がマンションでも風が止まってしまいました。残暑。もー、台風でもなんでも来て、この暑気を吹き飛ばしてほしいもんです。

 今日は、午前中八王子で仕事。午後は、板をチューンナップに持って行きました。ショップでいろいろオフトレ話。丸沼はリフト混んでるんだけど、あれはあんまり輸送力あげちゃうと、ゲレンデが混んで、プラスノーじゃ危ないからじゃないかとか、そうは言っても、一番雪の上のスキーに近いのはプラスノーで、グラススキーだと、ズレないって点ではカービング感覚に近いけど、前後のポジションが大分違うらしいとか。

 ショップのオヤジさんとの雑談にヒントを得て、アルティミットグリップの板をプラスノーに使ってみることにしました。日曜日にどんなことになっているか、チャレンジだけど、ちょっと楽しみです。

 夜、吉祥寺の仕事が終わってから、吉祥寺の居酒屋「蔵」で夕食。今日は、秋田県福禄寿酒造の「特別純米 十五代 彦兵衛」。含むと唾液とともに米の旨味が湧き出てくるような酒です。米の旨味が強いので、ややヘビーに感ずることもありますが、雑味はなく、悪くないです。

 二杯目は、静岡県高嶋酒造「白隠正宗 純米」。非常に軽くふわっと上品に甘い酒です。雑味もなく、軽い含み香で静岡のあの辺らしい味わい。ただし、五百万石60%精米 定価一升2750円でこの味を出せるところは非凡です。こちらの蔵の杜氏さんは、東京農大出の27才だとか。出来れば、もっとチャレンジしたものも飲んでみたいです。山廃も始めたらしいので、何時かそれをいただきたいものです。これまたちょっと楽しみ。

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2007年9月16日 (日)

オヤジ二人、秋晴れの空を恨む

 昨夜は丸沼Kのみテラスさんに宿泊。Kのみさんは、ずっと酒が唯一の弱点だったのですが、とうとうそれが改善されました。ワインの仕入れを岩鞍のマニアックな酒屋「あさひや」さんに変更したんだそうです。まだまだ酒に力を入れているわけではないので、スキー宿ミシュランの評価を変更するほどではありませんが、これからに期待出来ます。

 明けて今日は、丸沼プラスノーでオガサカキャンプでした。オガサカさんは昨年販促イベントとしてキャンプをやってくれたのですが、今年は、料金も値上げして普通のキャンプ。うーむ、昨年の通りなら良かったのに・・・。

 太田真由美デモのレッスンだったのですが、午前中はとにかく混んでました。秋晴れで天気が良かったせいもあったんでしょうが、なにしろ三連休中日だもの。いくら基礎のレッスンでも、午前中にリフト二本だけではどうにもなりません。いったいどうなるんだろうと思いましたが、昼頃から何故か空き始め、午後はなんとかマトモに滑れました。

 太田さん、なかなか良い子なのですが、いろいろ説明され過ぎて午前中はちょっと混乱しました。何しろ滑れなかったしね。基礎のレッスンって難しいなぁと心底思いました。午後は滑走量が確保できたこともあって、なんとか普通に消化出来たと思います。一日のレッスンを通じてハッキリ判ったこと。太田真由美は石田俊介に似てる!(判る人にしか判らないマニアネタ ~o~;;)

 今日の丸沼には、オガサカキャンプ以外に、基礎畑で、中田良子デモ、榎並雪彦元デモ、渡部三郎元デモ。レースで岩谷高峰さんなどがキャンプをやってましたが、我がレーシングコーチであるK林T司コーチも学生レーサーを引き去れていらしてました。しばし歓談。K林さんも、この秋晴れを嘆いていました。「こんなに天気が良いとプラスノーが乾いちゃって滑らないんだよ」

 K林さんも「意外にガスの日が良いんだよ」とおっしゃってました。これは昨年ワタシがブログに書いた通り。やっばそうですよね、と意気投合。二人で恨めしそうに秋の青空を見上げてしまいました。

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2007年9月15日 (土)

受験ブログに垣間見たネットの闇と光

 一昨日夜は池袋泊まりでした。パジャマを持っていくのを忘れ、ビジネスホテルの浴衣を着たのですが、帯が解けるんですよね。ほとんど裸同然の格好でネット見ているうちうたた寝してしまい、思いっ切り風邪引きそうになって夜中に寝覚。そのまま眠れず、最悪の寝不足になってしまいました。

 そんなコンディションでも授業はせざるを得ません。ワタシはこういうコンディション不良を戒める立場ですから、生徒さんに弱みはむやみに見せられず、やせ我慢のカラ元気で一日授業しましたよ、トホホ・・・。~o~;;;

 午後の授業の後の質問を受ける時間に眠れるだろうと高をくくっていたら、そんな日に限って質問引っ切り無しかよ、をい。~o~;;;;;;

 そんな疲労困憊状態だったので、昨夜はブログもサボり、休肝日だったので酒も飲まずに早寝しました。今朝はおかげで、一週間振りにスッキリした朝。ちょっとネットをフラフラしてみました。

 このブログの検索フレーズランキングに、今日は何故か「東北大 古文」なんてのが出ていたのでクリックしてみたのですが、2710件もあるんですねえ。なんと、このブログも12番目に出てきてしまいました。しかし、そんなに早く出てくると、マズいような・・・。某大手予備校関係者に見られたりしたら・・・、ヤバいかも。~o~;;;;;;

 受験生さんのブログもいくつか出てきます。変に余裕のある人、切実な人、なんだかイタイ人、様々なのですが、こういうの見せてもらうと、つくづくネットって不思議な世界だと思います。彼等の勉強、生活の様相を見せてもらうと、明らかにそのままじゃマズいっ!って人が出てきます。ヤバそうな学校を信じきってる人、信用できそうもない予備校屋さんに引っかかっちゃってる人、アヤシゲな参考書で懸命に勉強しちゃう人。

 見ているとついアドバイスしたくなるんですが、でも、ここにワタシが出て行って一人一人にアドバイスするのは、絶対、ネットの常識に反するんですよねえ。~o~;;

 ブログは不特定多数に対するプライベート情報の公開なんだけど、それって、見ている方にはなんだかアヤシゲなピーピング意識があって、「あなたのブログを見てます」とハッキリ言いにくいケースが多いです。また、コメントが匿名でなされる以上、誰だと判って安心出来る人の書き込み以外のコメントは、ある程度疑心暗鬼で読まれると思わざるを得ません。

 結局、ネットコミニュケーションって、あてどない自己顕示と告白、ピーピング趣味と野次馬根性、匿名性に隠れた偽善と露悪と破壊欲と支配欲と、そして見え隠れする商業主義と・・・、要するに人間の隠微にうごめく心の闇そのものの世界。常識的で親身のアドバイスなんて、そぐわないんですよね。第一、そんなこと書き込みして反対の立場のコメントが大量に出てきたりすると・・・、ブログ炎上。~o~ ~O~

 このブログだって、「見てるよ」ってハッキリ言ってくれる人と、ハッキリ言わずに覗いてく人といるわけで、まあ、それがネットの常識なんですよね。ワタシ自身だって、同僚講師のブログは、断らずに覗き見状態だもんね。~o~;;;

 この不思議なブログ文化ってものが、何処へ行き着くのか、将来どんな歴史的評価を受けることになるのか・・・なんて考えてると、いくら考えてもキリがないのですが、実は、ワタシゃそんなことやってる時間ないんでした。デスクワーク済ませて、早く丸沼に行かなきゃっつ。~o~

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2007年9月13日 (木)

ひやおろしの秋

 めっきり涼しくなってきました。今日は昼間町田、夜自由が丘の日。まだ、夏の格好で仕事に出かけているのですが、電車内や仕事場で冷房が効いていると、やや肌寒いように感じます。まだ気温自体は高いらしいのですが、今までが暑過ぎたから、体感温度は初秋なんですね。

 自由が丘の仕事が終わって、夕食はいつもの自由が丘の居酒屋「すず家」でした。「すず家」さんでは早くも「ひやおろし」特集だそうで、「ひやおろし」の酒が何種類も置かれています。しっかし、月曜日に「夏吟」を飲んだばっかりなんですがねえ・・・。~o~;;

 「ひやおろし」は、春先に絞られて火入れされた酒が、夏の間蔵の中で熟成され、秋になって出荷されるもの。一般に、夏の間に熟成が進んで旨味が乗り、まろやかな味わいになるとされているようです。今日は、その中から栃木県小林酒造の「鳳凰美田 ひやおろし 山田錦 純米吟醸」をいただきました。含むと、甘い含み香があり、軽やかな甘味と上品な旨味のまろやかな味わい。「ひやおろし」らしく品の良い仕上がりになっていて、これで定価だと一升3000円程度ですから、かなりお得感あります。

 この「鳳凰美田」に満足していたら、二杯目に面白い酒を勧められました。岐阜県中島醸造の「小左衛門」という酒なんですが、これが、ちょっと今まで飲んだこと無いような味わい。含むと玲瓏な感じがして旨味がじわっと沸くのですが、咀嚼する瞬間に舌の奥に刺激があって、咀嚼し終わるかどうかの一瞬にふっと消え、後には水の味わいが残ります。

 本当に水の味わいを感じて美味いと思ったのは、この「小左衛門」が初めてです。「水の如し」などと歌った酒は、たいていただの水の方がマシなんですが、「小左衛門」は、水の旨味を際立てて残してくれます。不思議。こんな日本酒がまだあったのかと新鮮でした。来週、また飲んでみようかしらん。~o~ 

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2007年9月12日 (水)

サプライズサプライズ

 昨日は、オーストリア遠征中の日本代表vsスイスの試合が夜中にあったのですが、寝てしまい、夜中に目を覚ましてTVをつけたら日本0-2スイス。しかも、前半は、スイスの守備組織が非常にしっかりしていたので、ああ、こんなに力の差があるのかとガッカリ。前半だけで寝てしまいました。

 なにしろ今日は、横浜の一時間目がある日。6時半に起きて横浜へ。仕事の合間に、どうでも良いようなサプライズニュースを聞きました。安倍首相退陣だとか。まあ、はっきり言ってどうでも良いです。恐らく、日本の歴代首相の中でも、見苦しい退陣のベスト3に確実に入る退陣だとは思いますが、まあ、最後はなんで辞めないんだってみんな思ってた感じでしたからねえ。ただ、個人的には、この間書いた学習雑誌の原稿に「晋三クン」の名前を出しちゃったのに、校正が終わっちゃってるので「元首相」って入れられなかったのが残念かな。もうちょっと早く言ってくれればね・・・。~o~;;

 ところが、安倍首相の退陣を告げる夕刊の一面の片隅に、「日本代表スイスに勝利」の文字が・・・。え゛っ!まさか・・・。

 なんだかうれしい予感のまま帰宅。今日は、U-22サッカーのvsカタール戦だったので、まずそれをTV観戦。いやー、後半はドキドキでした。勝つとは思っていたけど、まさかあんな勝ち方をするとは。心臓に悪いこと。~o~;;

 U-22の祝杯を上げてから、その勢いを駆ってスイス戦の録画を見ました。なんとまあ、あの強いスイスを相手に、こんな勝ち方をするとわっ。松井大輔君すごすぎっ!!稲本君も良かったし、俊輔もさいこー。もーこのまま2010年まで行ってくれーーー。~o~ ~O~

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2007年9月11日 (火)

秋雨夏吟

 今日は昼間オフで夜だけ授業の日です。一日ダラダラしてました。U-22サッカーチームのvsサウジ戦の録画を見直して、洗濯、ちょっとだけデスクワークしてたら、秋雨が降りだしました。げっ、洗濯したのに・・・。

 そういえば、朝のTVで、関東では梅雨時より秋雨の方が降雨量が多いなんて言ってたなぁ。今日あたりはめっきり涼しいし、もう秋なのかしらん。秋物のジャケットを洗濯屋から請け出してこなくては。でも、秋のジャケットを着ると、きっと暑いんだよなぁ、まだ。

 昨夜も吉祥寺の居酒屋「蔵」で「会津娘 純米 生無濾過 つるし」「篠峯 夏吟」などという夏限定の酒ばかり飲んできたんですがねえ。夏とや言わん秋とや言わんってとこです。

 「会津娘 つるし」、美味しかったです。含むと、ほわっと甘い香りがし、軽い米の風味と生酒らしい風味がして、上品な旨味が舌の奥に集まっていき、咀嚼とともにゆっくりと消えていきます。これで、定価で買うと一升2730円だというんだから、恐るべし高橋庄作酒造。居酒屋「蔵」にも、以前ほどは簡単に入荷しなくなっているらしいです。むべなるかな。

 奈良県千代酒造「篠峯 夏吟」の方は、かなり強烈な旨味がいきなり舌の付け根を襲ってくるような酒です。よく言えば、夏らしく鮮烈。悪く言うと、ちょっと暑苦しいかも。

 さて、では、夜のお仕事に行ってきます。

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2007年9月10日 (月)

こうなりゃ良いのに丸沼プラスノー

 丸沼で使ったオガサカAG-HXをチューンナップに出してきました。チューンナップと言ってもエッジを研ぐだけなので自分でやれば良さそうなものなのですが、イマイチ自分でエッジをいじるのは自信がないので。~o~;;;

 これは昨年も書いたけど、プラスノーが一番雪の上と違うのは、エッジグリップです。雪の上と同じ感じで乗ると、外足のエッジが逃げてしまうんです。だから、逆に言うとエッジさえしっかり研いだ状態なら、雪の上とほぼ同じ感覚になれます。

 そういう意味では、ゲレンデの下にチューンナップサービスがあったら理想的です。スキー場の方で、その場で一回500円くらいで研いでくれるサービスを用意してくれたら、みんな利用すると思うんだけどなぁ。儲かりますよ、どうですかねえ、丸沼高原さん。~o~

 ついでにもう一つ要望。これだけマニアの皆さんが集まってくるのだから、もうちょっとリフトの輸送力を増強してくれると良いんですけどねえ。リフトに乗るのに板を外して、ペアリフトのチェアーに一人乗りなんですが、せめて、二人乗り出来るように何か工夫してくれないものかしらん。

 それと、コースを広げてくれると良いですねえ。今のままだと、かっ飛ばすレーサーと基本練習する基礎のキャンプの間で、上手く折り合えないようなことが起こってきます。昨日あたりは、台風で金精峠が通行止めになったこともあり、比較的空いていたから良かったけど、もっと混んでくると、プラスノーは急制動出来ないだけに、現在の狭いコースだけでは危ないです。

 コース拡張すれば、デモキャンプやレーシングキャンプをもっと誘致できると思うんですよね。この季節のトレーニングとしては絶対スキーに近いし、温暖化ということもあって、プラスノーは営業的には将来性あると思うんですが、どんなもんですかねえ。

 などとブログに書くだけじゃしょうがないかっ。~o~;;;; 

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2007年9月 9日 (日)

丸沼マニアック、プラスノーストイック

 昨日は丸沼Kの実テラスさん泊でした。期待通りと言うべきか、夕食はかなり意表を衝くメニュー。前菜は生野菜に何やら固形燃料で加熱されたソース状のものが付けられています。バーニャカウダというイタリア料理だそうで、初めて見ました。ちょっとガーリック風味で美味いです。牛筋のスープも海老に添えられたニョッキも美味しかったし、キハチで教わってきたという卵の黄身ソースの牛肉料理も美味しかったのですが、デザートにまた意表を衝かれました。何やら緑色のシャーベットに桃が添えられているのですが、この緑色は・・・し、紫蘇。でも美味い。~o~

 今朝の朝食も美味かったです。何時もながらスープが美味いです。えーと、モロヘイヤとナントカのスープ。朝食のスープにこれほど凝ってくれるペンションも珍しいでしょうねえ。このスープと焼きたてのパンだけで十分お金取れます。

 朝食に満足して意気揚々と丸沼プラスノーへ。九時半頃には、早くもリフトに短い行列が出来ています。リフト降り場に降り立ち、さて久しぶりのプラスノーに滑り出してみたのですが、うわ!滑らん!!スピード出ないぞ!なんじゃこのエッジの頼りなさわっ!!ターンの最中に外足が逃げる逃げるっ、怖えー!!。~o~;;;;;;

 昨年、最初プラスノーを滑った時にスキーとは別の遊びだと感じたのですが、やはり、二週間前にNZの天然雪を滑っていて、いきなりプラスノーだとショックはデカイです。なじめません。よくもこんな怖いだけで快感度の低い遊びをみんなしているもんだ、と思いました。ただただストイックなんですね、皆さん。~o~;;;

 しかし、これも昨年同様なのですが、何本か滑っているうちに、グリップしないことに慣れてきてしまいます。ターンを引っ張らずに、抜け出しを早めにしてやれば、ある程度安定して滑れることを思い出しました。スピードが出ないので、ターン中に頭で考えながら体を操れるし、これはこれで練習に良いかも・・・な~んて、いつの間にか昨年と同じように考えてたりして。~o~;;

 周りを見回してみると、マニアの皆さんが、そんな感じで基本練習してます。佐藤秀明デモ、片桐貴司デモ、太田真由美デモのキャンプにかなりの人数のマニアが入ってますし、その中には県代表レベルの人も。ワタシの数えた範囲では、現県代表、元県代表、県代表補欠が五、六人。なんてえマニアックなスキー場なんだぁ。~o~

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2007年9月 8日 (土)

野分の後、丸沼の始まり

 台風のこともあり、原稿のこともあって昨日あたりまで、なんだかバタバタしていましたが、今朝は、久々にゆっくりと寝ていられました。こんなに気分良く睡眠を取ったのは、本当に久しぶりな気がします。

 ベッドの中で、土曜朝の情報番組を見ていたら、最近、秋葉原を訪れる外人さんに人気のコーナーが、トイレの温水洗浄器のコーナーなのだとか。日本に来て初めてウォシュレットを使った欧米人が、「ウォシュレットは最高だ!」「これは我が国に輸入すれば売れる!」なんてやってるんです。去年、このブログにも書いたけど、やっぱTOTOは最高ですよ。やっとそこに気づいたか外人さんよ。早く、キウイ達も気づいてくれー。~o~

 ゆっくり朝食を取りながら、昨夜遅く行われたオシムジャパンのオーストリア遠征の録画を見ました。相変わらずフィニッシュに問題があるとは言え、オシムジャパン好調のようです。稲本がかなりボランチとしてフィットしてます。相手のプレスが早い時間帯は、ロングボールでFW矢野をポストに使い、相手を押し込んでから中盤をつないでサイドを使う攻撃の組み立ても決して悪くなかったと思います。PK負けはしたけど、内容は納得。

 朝食後、尾瀬丸沼のペンションKの実テラスさんに電話して宿泊予約。とうとうこのシーズンが始まりました。丸沼プラスノーの季節です。今夜は久々にKの実さんの美味い晩飯が食べられます。

 丸沼高原は、今年からブラスノーシーズン券を出したり、九月平日もプラスノーオープンしたりと、少しプラスノーに力を入れてきた模様。それは大変けっこうなことなのですが、そのためか、十一月の人工雪のオープンが一週間ほど遅くなったようです。ちょっと心配ですね。温暖化対応ってことでしょうか。どーなんだろ。

 何はともあれ、明日からプラスノーです。ちょっと残っているデスクワークを早く済ませて、午後は丸沼に向けて出発せねばっ!

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2007年9月 7日 (金)

予定通りに進むはずの日

 昨日は、町田で昼間授業の後、自由が丘へ移動して夜の授業があるはずの日だったのですが、台風のおかげで夜の授業がなくなりました。一昨日の無理が祟って、体調万全ではなかったので、夜がなくなったのは嬉しいのですが、予備校ってところは、こういう場合も補講をやって時間数を合わせなければならないんです。このしわ寄せが、12月に来るらしく、ちょっと憂鬱。

 今日は、朝一番で池袋の授業のはずだったので、早起きして準備したのですが、台風の影響で午前中の授業が休講。折角、無理して早起きしたのに、ガッカリです。折しも、休講の話を聞いた直後に見た「めざましTV」の「今日の占い」は、「おうし座の人は、物事が予定通りに進む日」だと・・・。~_~;;;

 仕方ないので、午前中はデスクワークしようかと思ったのですが、たまたまつけたNHKBS1で、NFLの開幕戦、インディアナポリスコルツvsニューオリンズセインツをやっていたので、観戦してしまいました。セインツ戦じゃなけりゃ仕事したんですけどね。予定通りには進まない日だこと。~o~

 前半、セインツも良く戦ったのですが、コルツは昨シーズンのスーパーボウルチャンピオンの強豪。後半は地力の差が出てしまいました。前半セインツリードで終わりそうだったのに、前半終了間際に追いつかれ、後半、向こうの流れになってしまいました。アメリカンフットボールは一たびモメンタムが傾くと、一方的なゲームになることがあります。この開幕戦もそうなってしまいました。後半のセインツは、することなすこと予定通りにいかず、ボコボコにされてしまいました。まあ、でも一つ歯車がかみ合えば、きっとこのチームは勝てそうです。これからがちょっと楽しみかも。

 午後は授業があったので市ヶ谷へ。少し早く着いて、市ヶ谷の「麺や庄の」で期間限定の「冷焦醤油秋刀魚ラーメン」をいただきました。秋刀魚出汁の冷やし汁は、宮崎か何処かの郷土料理にヒントを得たのかもしれませんが、まあまあ悪くありません。毎週食べたいというほどではないけれど、たまには良いかも。多分、後で絞ってくださいと添えられたレモンを、早めに絞り入れちまった方が美味いと思います。レモンが入っていないと、やや魚臭さがあるかも。

 それにしても、「麺や庄の」はすっかり行列店になってしまった模様。お店に着いたのは二時頃だったのに、三人ほど並んでいました。ここは、非常に丁寧な仕事をする店なので、早晩有名店になるとは思っていたのですが、予想通りになりつつあります。おかげで余裕で授業に間に合うはずが、ギリギリになってしまいました。

 こういう行列の出来るラーメン屋に行くと、いつも気になるのは、連れと一緒じゃないと席に着きたがらない人達のこと。今回も、ワタシのすぐ前のラーオタっぽい二人連れが、席が一つ空いたにも関わらず座ろうとしません。若い男女ならともかく、良い年した男二人が、お友達と仲良く並ばないとラーメンも食べられないってのは・・・、どーなんですかねえ。後ろに客がいないなら兎も角、ワタシを含めて後ろに三人ほど並んでたんですが、全く頓着しないんですよね。後ろのワタシに「お先にどうぞ」くらい言ってくれても良いのに。

 こういうラーオタがいるので、行列店は嫌いです。危うく、授業に遅れるところでした。授業に遅れたりした日にゃあ、「予定通りに進むはずの日だったんですけどね~」なんて冗談じゃ済ませてくれなひ・・・。~o~;;;;;;

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2007年9月 5日 (水)

生きてる

 いやはや、よくぞ生き残ったものです。昨日は二時間半ほどのうたたねで、ひたすら執筆。朝方書き終えて、今日は一日横浜で授業。よくぞ最後まで倒れず眠らずに授業したもんです。いざとなると、けっこうエラいなあ、>オレ。

 今朝、提出した原稿の校正がもう来ていますが、校正は簡単。すぐに出来ました。満足です。充実感あります。でも、もう寝ます。あーー、疲れたはぁ~~。~o~

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2007年9月 4日 (火)

第三回無名講師日記アクセスランキング

 し、しまった。この忙しいのに、アクセスランキングをやってなかったのに気づいてしまいました。~o~;;;;;;;;

 ってことで、若干、逃避モードですが、4/1~7/31の四ヶ月間のアクセスランキングです。

1.トップページ 3613

2.スキー    234

3.予備校    131

4.信仰の果て論理の始まり~『日本人は何故世界で一番クジラを殺すのか』 125

5.ハンカチ王朝の謎と次期王子擁立のたくらみ  89

6.プロフィール      68

7.ニュージーランド  61

8.ワタシ、はっきり言って井山クンを応援しちゃいます 56

9.GWスキー拾遺  50

10.不機嫌な内向ロック~YUI  47

 前回と比較すると、だいぶアクセス総数が減ってるかも・・・。~o~;;

 それと、「信仰の果て・・・」が強いですねえ。今現在の月間ランキングでもトップですから。5/26の記事なので、4/1からの四ヶ月では損してるんですが、それでもブッチギリのトップです。5/1からの四ヶ月にするとさらに強くて、アクセス数は168になります。この数字は、第一回トップの「八海山は紅葉とイロイロ」の143を大きく上回ります。四ヶ月間の数字としては歴代トップかもしれません。この本、けっこう読まれたのかもしれませんね。

 十位の「不機嫌な・・・」も、しぶといアクセス数です。第二回の時も13位、59アクセスですから。YUI系は「『僕と君』の彼岸~YUI『I remember you』」を加えると、すごい数になるはず。

 カテゴライズページでは、この季節の統計なのに「スキー」が「予備校」をはるかに超えてるってのもワタシらしいですねー。

 なんてことをやってる場合じゃねーや。今日の夕方までに原稿出来なかったら、編集者に殺されちゃふ・・・。~o~;;;;;;;

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2007年9月 3日 (月)

明け方降って来るもの

 昨日は、一日中、デスクワークでした。『陰陽師』について書こうとしては挫折、また書こうとしては挫折。上手く行かないので、昼食時に岡野玲子という漫画家さんの『陰陽師』を買ってきて読んだりして。まあ、つまりいつもの逃避行動か。~o~;;

 しかし、この岡野さんという漫画家さん、よく勉強して書いてます。原作の某夢枕獏さんより、はるかに勉強家です。例えば、源博雅が初登場する場面では、式神に「(博雅の管弦の腕は)敦忠卿ほどではないわ」などとサラっと言わせてますが、これはちゃんとした元ネタのある話。敦忠卿は博雅の伯父に当る人物で管弦の名手ですが、「宮中では敦忠卿が亡くなって以来、管弦の遊びに博雅が重用されるようになった」という話が『大鏡』に出てきます。

 こういうディテイルの部分で、サラっと勉強家ぶりを見せてくれるので、ただイマジネーションで突っ走ってしまう獏さんより安心していられます。博雅が時平の血筋であるのを巧く利用したりするのも、この人が勉強家だから。

 なーんてなことを考えていても、全く仕事は進まないので、気分転換に月曜の予習をしてみたりしたのですが、全然気分転換になりません。月曜の授業で担当している教材を開いたら、なんだか疲れてしまいました。ウチのテキストは、だいたい隔年の繰り返しになっていて、今年度のテキストは、おおよそ05年度に使用したものがベースなのですが、05年度に、「改善すべき箇所があるから直して下さい」と申し上げておいた所が、今年のテキストでもそのままになってる・・・。

 教材作成担当の某先生、ワタシの意見を無視なさったようで、うーむ、このままだとホントにマズイんだけどなぁ。意地になっているのでしょうか。この某先生という方は、他人の原稿だと詳細にご意見なさっちゃう方で、ワタシの原稿などには、「解答例の文章が美的でない」「解説に名詞止めが多すぎる」などと文体のレベルに至るまで事細かにご意見くださっちゃうお方なのですが、他人に、単純な設問・解答の改善点や事実の誤りを指摘されるのはお嫌いらしひ・・・。

 予備校屋にとって文体なんてどうでも良いことだし、そもそも文体はその個人のアイデンティティーに関わるものだから、他人様の文体に対してあーだこーだ意見するのは、他人の人格を踏みにじることになるんだけどなぁ。他人様の人間としての尊厳なんてこと考えないのかしらん。それに対して設問・解答の不備や事実関係の誤りってのは、どっちでも良いって問題じゃないんだけどなぁ・・・。

 まあ、他人に対し厳しい人が自分に対して甘くなるというのは、よくある話ですから、しょーがねーのかなぁ。まさか、公の会議の場なんかで取り上げるわけにもいかないんですよね。某先生に恥をかかせることになるので。そんなことになる前に、教材訂正してくれないもんかしらん。

 などと考えているうちにたちまち一日は過ぎ、こーゆー時は、ちょっと酒でも飲んでから仕事と夕食時にワイン飲んだら、これがまたよく回って、普段の半分も飲まないうちにダウン。ベットでふと横になったら、そのまま明け方になってました。

 んで、明け方のベットの中、朦朧とした意識のもとにアイデアはどこからか降って来ました。そっか、去年使った紫式部の弟を、晴明の九字の秘呪で異空間に飛ばされてきたことにして、また使っちゃおう!

 というわけで、今日は原稿が書けそうです。後は、オチを何とかすりゃ明日には出来上がるであろー。~o~

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2007年9月 1日 (土)

晴明至らず、アイデア出でず、我已んぬるかな

 今日は一日、晴明の降臨を待ったのですが、天文博士安倍晴明殿は姿を見せませんでした。仕方ないので、雑用とその他のデスクワークで一日を過ごしました。んまあ、早い話、本命の仕事に取り掛からず逃避してたと・・・。~o~;;;

 この安倍晴明という人、某夢枕獏という作家さんの『陰陽師』という作品で有名になり、漫画にも映画にもなった人なので、高校生に対する興味付けのネタとして使えそうだと当りをつけたのですが、果たして上手くいくかどうか。もしかすると、獏さんの『陰陽師』に晴明の親友として出てくる源博雅を狂言回しとして登場させた方が上手く行くかしらん。

 実はNZでは、この小説『陰陽師』を資料として読んでいたのですが、こういう作家さんが古典を題材にする時の何時もの習いとは言え、最初はデタラメ多いですねえ。古典の教師が読んでいると、どうしてもディテイルの部分で歯がゆい思いをしてしまいます。

 例えば、小説の最初の頃、博雅はどういうわけか身分の高くない武士ってことになっているのですが、この人、ホントは醍醐天皇の孫で三位という高位まで上る公卿なんですよね。また、晴明の逸話の元ネタとして、『今昔物語集』の名前を頻繁に出すのですが、最初の頃は、この本の名前を『今昔物語』と呼んではばからない。『今昔物語』ってのは、現在では一般に使われている呼称だけど、実は、江戸時代に行われた略称で、正式には『集』を付けなきゃ絶対マズイんです。

 こういうディテイルの誤りは、ある時点から修正されます。多分、作品が世に出て著名になるにつれて、読者から指摘を受けるのか、それともご本人が次回作の構想を練る中で勉強して気づくのか、ちょっと判りませんが、作品の途中から修正されていきます。

 こういうのって、例えば、『源氏物語』の漫画化として有名な大和和紀さんの『あさきゆめみし』なんかでも同様です。『あさき・・』も第一巻は、ほぼデタラメなんですが、途中から原作に忠実になります。

 やっぱり、作家さんでも漫画家さんでも、最初は自分の自由なイマジネーションの広がりに任せて書きなぐっちゃうんでしょうね。それが途中から勉強して、こりゃマズカッタってことになって原典の世界に忠実になっていくんでしょう。獏さんの場合も、最初はイマジネーション任せの話が多いんだけど、途中から、説話に元ネタのある話が多くなっていきます。古典の教師が読んでいて、ああこの話はアレが元ネタだな、と微笑ましくなるような作品が増えていくんですよね。

 そのあたりのことも、出来れば学習雑誌の原稿に盛り込んでみたいんだけど・・・、ちょっと盛り沢山になり過ぎるかなぁ。うーむぅぅ・・・。

 などと悩んでいる暇はなく、明日明後日のうちには書いちまわないと、今度こそ編集者許してくんないよなぁ。~o~;;;;

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