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2007年9月26日 (水)

美酒の極妙

 昨日は、吉祥寺「須弥山」で夕食だったのですが、島根若林酒造さんの「開春流霞」をいただいてきました。いやー、驚いた。こんな酒もあるんですねえ。美味いというより、口中で美しい。含むと玲瓏とした中に、バナナ香の含み香と冷やりとした酸と玄妙な旨味が浮かび消えていきます。まさに一切の雑味なし。その様は美酒の極みです。おおげさな話ですが、人間てこんな美しいものを作れるのかと感動しました。

 今日は、横浜で仕事。帰りに横浜そごうへ寄ったところ、三重県伊賀上野大田酒造さんが試飲会をしていたので、「半蔵 純米大吟醸 中汲み原酒」というのを試飲のうえ、購入してきました。先ほどまで飲んでいたのですが、これも美味い!含むときれいな酸がぱーっと広がり、驚くほど潔い引き際でサラリと消え、ほのかに旨味が残ります。絶妙です。

 こんな美味い酒を飲ませてもらって苦情を言うのもナンですが、試飲に行くといつでも感じる不満があります。試飲会の時って、何故、美味い酒から飲ませないんでしょう。何時でも、「どんな酒がお好みですか」などと聞かれるのですが、どうせ初めて飲む蔵なのですから、何が美味いかこっちには判りません。こちらの好みなんて聞かないで、蔵の一番の自信作から出せば良いんじゃないでしょうか。

 全くアルコールの入っていないシラフの状態で飲んで欲しい蔵の勝負酒を一番に出して欲しいものです。どうもお値段安めの酒から出してこちらの様子をうかがうような飲ませ方が多いような。今回も、「半蔵」さんの、全国新酒鑑評会金賞受賞酒を出してくれたのは、もう五六杯も試飲した後。ちょっと酔ってきた頃で、舌も鼻も麻痺してきています。こんな状態で香りが自慢の大吟醸を飲まされても・・・。~o~;;;

 結局、折角飲ませてもらった金賞受賞酒ですが、あまり良さが判らず、購入しませんでした。こういうのはお互いに不幸です。

 そういう点で、大変飲ませ上手だったのは、山形県香坂酒造さんのお兄さん。一番の自信作「香梅 純米大吟醸」をサッと出してくれました。明るいキャラで、客もリラックスして飲めるし、あの人は見事でしたねえ。思わず「純米大吟醸」購入しちゃいましたもんね。これがまた美味い酒で、お互いに幸せでした。試飲はすべからくあのようであって欲しいモンです。

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