仙人の山渡り
八海山に行ってきました。現在の八海山の紅葉情報書きます。
しばらく前からこのブログの検索ランキングのトップを「八海山 紅葉」が独走しているんです。そういう情報を求めてここへ来る人が多いってことでしょうか。ホントんとこワタシは紅葉なんかどーでも良いんだけど、昔、「八海山私設広報」を名乗ったりしていたので、八海山のために書きます。
八海山の紅葉は、まだ早いです。歩いて登山するなら山頂部(八つ峰のあたり)の紅葉はキレイらしいけど、ロープウェイで登る人は、まだ一週間以上早いです。今現在、ロープウェイ山頂駅付近はほんのり色づいた程度。恐らく、ロープウェイで観光に行く方にとって紅葉の見ごろは、10月末から11月上旬でしょう。地元の人も、紅葉にはまだ朝晩の冷え込みが足りないと言っていました。八海山ロープウェイの紅葉ピークは、11月第一週の連休か第二週でしょう。
さて、どーでも良い赤い葉っぱの話はこのくらいにして、昨日今日は、ペンションYで「きのこフェスティバル」でした。八海山は、そろそろキノコシーズンです。キノコ取りに行った人達が地元で「あまんだれ」と呼ばれるキノコを取ってきていました。ペンションの夕飯もキノコ料理です。
今年はキノコが遅れているそうですが、昨夜は、そんなことより常連客が集まっての宴会でした。久しぶりに八海山のスキー友達に会えました。来シーズンの話題が出る中で、ちょっと気になったこと。八海山SSで長いことスクールの顔だった山田博幸先生が、この九月でかぐらに移籍なさるという話。
山田先生と言えば、骨董品にならない方としてこのブログでも紹介しましたが、往年の名デモンストレーターです。最初にレッスンを受けたのは、十年近く前の午後、常設レッスンの客がワタシ一人でマンツーマンになった時でした。もう、午後になってボコボコに荒れている八海山山頂からの廊下状の細いコースを、「それじゃ広い所まで移動しましょう」というので、付いて行ったのですが、山田先生は、突っ立ったままものスゴイスピードで降りて行きます。ははあ、ボコボコに見えるけど、たいして荒れてないなと思い、シュプールをなぞって付いていってビックリ。ボッコボッコ、飛ばされまくりで付いていけません。ちなみにその時ワタシ、テクニカルを持ってました。
もう、たいていのイントラの滑りは、真似出来ないまでも何をしてるのか見切れました。でも、この時の山田先生の滑りだけは、全く見切ることすら出来ませんでした。普通の人間なら、ボコボコを吸収していく動きくらい判ります。でも、山田先生は吸収すらしていないように見えました。まるで、仙人が雲に乗っているように滑らかでした。
その後のレッスンも、山田先生は、「こういうふうにして来て」と言って、ほとんどデモンストレーションもせずにボゲーッと突っ立ったまま降りて行くように見えました。ところが、ワタシが滑り下りて行くと、さっき山田先生の滑ったあたりにグワンとえぐれたカービングのシュプールがっ!あの突っ立ったヤル気なさそうな滑りで、こんなスーパーカービングしたってのか・・・。~_~;;;;;;;;
それ以来、ワタシの中で山田先生は八海山のスキー仙人でした。教わる対象というより、崇拝、信仰する対象。だって、あの真似は一生かかっても出来そうにないもの。
今思えば、テクニカル持ってる常連客のマンツーマンなので、ちょっと「奥」を見せてくれたんでしょう。その後、一般のお客さんを教える山田先生が、あんなスゴ味のある滑りをしてるの見たことがないですから。
そんな山田先生の移籍は、残念至極です。事情がおありのこととは思いますが、何時までも八海山の仙人でいてほしかったです。中里の小林平康先生と並んで、中越の山に君臨する仙人だと思っていたので。
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