やる気のない生徒にやる気を出させるほどやる気のある教師じゃない
日曜に家へ帰ってみると、学校から後期の学生アンケートの結果が送られてきていました。我々講師にとっては仕事の成績表のようなものです。これ次第では、学校側の扱いが違ってきます。まあ、ウチは、一回やそこらのアンケートで他所ほどラジカルに扱いが変わるということはないのですが、それでも、あまりに急激な変化は避けたいところです。特に、過激に下がったりするのは来年のためにちょっと首筋が涼しくなったりしますから。~o~;;;
このアンケートというものに対する対処の仕方は、講師によって全く違うもののようです。ウチに勤め始めた若い人ほど気にしますし、ベテランになるとそれほど気にしなくなる傾向があります。人によっても違って、気分が悪くなるだけなので全く見ないなどという豪胆な人もいます。気に病む人もいるし、開き直る人もいます。
ワタシゃどっちかというと気にする方です。この数字を上手くコントロールして初めて、極楽スキーライフが成り立つワケでして・・・。~o~;;;
それほど突出してスゴイ数字にする必要はないけど、学校側に使える講師と思ってもらわないといけないのでねえ。やっぱ、教科平均くらいは取ってないとマズいんですが、ウチの古文科の教科平均ってはムチャクチャ高いので、ちょっと厳しいです。なにしろ、平均のクセに、「大変満足」が47%もあるんだから異常です。ワタシはもうちょっと数字を上げないといけませんねえ。
前期は、カリスマトリオと一緒のクラスが足を引っ張るという解かりやすい結果だったのですが、後期は、カリスマS師、A師と組んでいるクラスで頑張ってアベレージの数字をわずかに上げたものの、教科平均の方がそれを上回って上昇し、教科平均に届かないという分析の難しい結果です。
少し、校舎による差が激しすぎるかなぁ。吉祥寺、町田は良い数字なのに、自由が丘、八王子でイマイチ。それに理系クラスの不振が目立ちます。結局、何らかの原因で生徒のモチベーションが上がってくれない校舎、上がってくれないクラスはダメです。ワタシは、モチベーションのない生徒のモチベーションを煽る術を持たないので。
タイトルは、『のだめカンタービレ』の谷岡先生の言葉。千秋に、ハリセンを拒絶するのだめをどうにかしてくれと言われて答える言葉です。身に沁みます。何か、そういうクラスに対する「術」を開発する時期に来ているのかもしれません。でも、「術」は使いたくないなぁ。
ところで、今、発売中の週刊誌の中吊り広告で、例の「品格」センセイが「教養立国」ってなことを提言なさっているようです。そんなこと言うなら、ご自分の本棚で「本棚のコヤシ」になっている谷崎源氏をなんとかすりゃあ良いのに。日本では平安以来、『古今集』と『源氏』が必須の教養だったはず。藤原俊成だって、「『源氏物語』読まざる歌詠みは遺恨のことなり」と言ってます。『源氏』の現代語訳も読んだことない人間が、いったい何処の国の教養のことをおっしゃっているやら。~o~;;;
この「品格」センセイにつけても思い出されるのは、「他人の批判には自分の気づかない欠点が含まれているものだ」などと生徒さんに説教垂れるおエライ先生が、生徒のアンケートに対しては、「オレの授業を評価しないのは生徒が悪い」と開き直ったりすること。生徒のアンケートにも「自分の気づかない欠点」が反映されてたりするんじゃないかなー。やっぱ自分のこととなると、気づかない、気づこうとしない人っているもので。
おかげでとても勉強になります。やっぱ、人間、謙虚にいろんな人の意見に耳を傾けないと、どこで笑われてるか判らないってことデスネ。~o~;;
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