大田光は笑わない~ドラマ『のだめヨーロッパ篇』の研究その一
ようやく新年特番『のだめカンタービレ スペシャルレッスン1』の研究が書けます。いやー、この季節はなかなかゆっくりTVを見る時間がなくて・・・。~o~;;
まず、新年特番とは言え、ドラマ化困難と思われたヨーロッパ篇を作ってくれたスタッフに敬意を表したいと思います。特に、このドラマでは日本篇からのことですが、キャスティングの見事さには感心させられます。キャスティングの点で実写化困難と思っていたターニャのベッキー、フランクのウエンツ、片平の石井正則なんて、やられてみるとコレしか考えられないってくらいハマってますが、事前には想像出来なかったモンねー。
フランス語の方も、必要なところでは、見事にこなしてますねえ。玉木君、ベッキー、ウエンツ、みんな流暢にしゃべっている(少なくとも素人にはそう聞こえる)のには感心させられました。まあ、もちろん、途中から完全日本語になっちゃうので、フランス語の台詞が少ないってことはあるけど。
ただ、ジャンの役者さんはびみょーですねえ。もうちょっとノリの軽いイケメンの方が良かったのでは・・・。それと、ロラン君もイメージ違うかなあ。暗い感じは判るんだけど、もう少しフワフワカワイイ系の方が良かったんじゃないかな。まあ、マルレオケエピソードがカットされてるので、ロラン君の出番は少ないんだけど、もし、この後も特番を作るつもりなら・・・。ロラン君は、出番増えるはずなんですよねえ。
今回、良くも悪くも気になったのはロケーション。例えば、千秋とのだめの住む三善のアパルトマン。これほど原作に似た建物をよくぞ見つけたモンです。また、プラティニ国際コンクールの建物も原作そっくり。もしかして原作を書く時に使った資料の建物なのかしらん?!
このあたりはロケハンの勝利だと思いますが、ちょっと気になったのは、オケ演奏シーンが全部プラハだったこと。例えば、冒頭のビエラ先生の演奏。何故プラハにしたのか、理解出来ません。原作はパリのバスティーユ新オペラ座ですよね。また、プラティニコンクールもプラハなんですよね。原作ではフランスローヌ地方の都市ってことになってるのに。もしかすると、チェコが撮影に協力的だった、逆に言うとフランスが非協力的だったってことでしょうか。~o~;;
また、ロケの都合と多分関係あるのでしょうが、ちょっとだけ脚本が失敗してます。プラティニ国際は、原作では一次が非公開、二次から一般公開になるのですが、ドラマでは、二次まで非公開ってことになってます。多分、エキストラとかロケ現場とかの都合なんでしょうね。
ところが、その変更に合わせて脚本を書き換えなきゃいけないんだけど、自宅にいる時の千秋が、原作通り、「どうせ1次は非公開だし」って言った後、アニメパーティのために2次に行けないのだめに対して怒ってる。リヨン駅では、ちゃんと「3次まで非公開だ!見れるか!!(原作では「2次まで非公開だ」)」って言ってるのに。~o~;;;;;
まあ、こんな片言半句にこだわってドラマ見る方がオカシイんだけどね。~o~;;;
役者陣の演技ですが、フランス語のことも含めて見事だったと思います。ただ、若干ですが、気になったのが上野樹里ちゃんの演技。ややコミカルさを意識し過ぎなのではないかと思います。例えば、本選課題曲のくじ引きのシーン。「先輩にふさわしい暗くて陰湿な曲を」ってとこ。原作ののだめはサラっと言っちゃってるんだけど、樹里ちゃんかなり力を入れてオーバーアクションしてます。
ああいうボケの部分は、サラッと無表情にやった方が笑えたりするんですけどね。爆笑問題の大田光は、ボケの時に笑ったり大げさに言ったりしないでしょ。サラッと無表情に言って、田中君にツッコマせるんですね。これはチャップリンやキートンの昔からそうだと思うんですが、笑わせる者は絶対笑いません。あの呼吸を覚えると、樹里ちゃんもコメディエンヌとしてもう一段成長出来るんですけどね。
ちなみに、爆笑の大田君って、ワタシと同じ誕生日、同じ血液型です。血液型と星座だけで人間の性格や運命が分類出来るなら・・・。ま、考えないでおきましょう。~o~;;;;
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