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2008年1月16日 (水)

アンケート好評につき愚痴グチぐち

 昨日まで吉祥寺でセンター試験に対する解答テクニックの講座でした。ホントのところ、センター試験に正答するための特殊なテクニックなどあって良いはずがなく、こういう講座が設定されること自体、どこか歪んでいるのですが、これが受講者の集まる人気講座なんですよ。困ったことに。~o~;;;

 テキストは設問のタイプ別に過去問を並べてあるだけ。仕方ありませんから、教える講師それぞれが工夫します。ワタシもいろいろ考えた結果、いくつか生徒さんに教えておいた方が良さそうな発想や解法をヒネリ出し、二日間、センター試験の過去問を解いていく中でそれを解説しました。もちろん、正解を出すための魔法のような受験テクニックなんかではありません。そんなものあるワケないです。そんなものを無くすためにセンター試験てものが存在しているのですから。マジメな読解力のある人間が勝つように作問してるはずなんです。

 ところが、現在のセンター試験の古文問題では、ある事情で受験テクニックに近いものが有効になりつつあります。テクニックと言って悪ければ要領の良い発想とか解法の手順とかってものです。そういったものが有効になる事情とは、「時間の逼迫」です。

 現在のセンター試験の国語は時間のコントロールが重要なテーマになっている試験です。兎に角、時間が足りません。もともと時間が厳しい試験だったのに、2001年頃から問題文が長文化し、さらに近年の評論文の長文化がそれに拍車をかけました。従って、いかに時間を使わずに選択肢を選ぶかという工夫が有効性を持つようになります。もちろん、本当に力のある人間には必要ないのですが、大半の受験生のレベルでは必要なもののようです。時間を使わずに選択肢を削る方法論、けっこうみんなマジメに聞いてくれましたし、授業後のアンケートも好評でした。

 でも、なんだかやってて空しさの残る授業でした。ヤダなあ、こういうの。時間の使い方の工夫や要領の良さなんかで受験の勝敗が分かれてほしくないですねえ。出題者の方なんとかしてくれませんかねえ。

 多分、出題者は、そんなに時間が逼迫した試験だとは思っていないのでしょう。ある程度の長文を読みこなせる読解力こそが、これから日本を背負って立つ青少年達に必要なのだという理念に基づいた出題なのかもしれません。

 でも、受験生の目線で考えてほしいんですよね。長文を読ませたいのなら、それに見合う時間を与える必要があるってことぐらい判ってもらいたいです。理想の追求も結構ですが、現実には要領よく立ち回る人間が勝つ問題になっちゃってるんですけどねえ。

 特にウチの予備校に通う子供達は、マジメな子が多く、要領の良さに欠ける子もいます。そういう意味で、マジメで力のある子に要領の良い方法を伝授する、こういう講座も無きゃいけない・・・んでしょうねえ、個人的にはイヤだけど。~_~;;;;

 まー、兎も角、イヤな講習も終わりました。今日からセンター試験当日まで、ワタシはスキーヤーです。愚痴なんか垂れてる場合じゃありません。これから八海山ペンションYでは常連さん達の宴会なんデス。~o~

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