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2008年3月15日 (土)

バスタブとスイスの貴婦人

 昨日、今日と苗場の全日本スキー技術選手権を見に行きました。

 昨日の準決勝はちょっと荒れ模様で、強風の中の観戦でした。気温はさほど下がらなかったのですが、風をモロに受ける場所にいたので寒かった~。我慢の限界にかなり近かったです。

 種目は、男子リーゼンの急斜面で小回り、その隣のコースでコブ小回り、ホテル前第三ゲレンデで大回りでした。昨年も書いたのですが、準決に出てくるくらいの選手は、本当に全員超上手いです。単独で滑らせたら、「上手い!」としか言いようのない人達。その優劣を付けようというのだから大変です。小さなミスやちょっとした不運が命取りになるようなギリギリの戦いでした。

 午前中の競技終了後、もう使わないはずなので、コブ小回りのコートにこっそり入ってみました。滑ってみて驚いたのですが、物凄いえぐれコブです。気温が高かったってこともあるんだろうけど、あんな形のコブはちょっと他ではお目にかかれません。一緒に行った鈍感力オヤジO氏が、「風呂オケだよ、こりゃ」って言ってましたが、本当に家庭用のバスタブくらいの大きさ深さでえぐれてます。コートの外から見た時は、こんなにえぐれてるとは判りませんでした。

 コート下から見て左側が比較的ピッチの長いバンクコブライン、真ん中が深くて大きなコブライン、右側が比較的ピッチの小さなコブラインなのですが、いずれもえぐれがヒド過ぎて、普通のスキーヤーでは二、三ターンで発射されちゃうんじゃないでしょうか。こんなところであの人達は、あんな滑りをしてたのかと改めて感心してしまいました。

 このコブ斜面は、結局、一般開放されずにツブされちゃったんですが、もったいない話です。ちょっとの時間で良いから希望者にのみ一般開放すれば、どんなシビアな戦いだったか観戦者が実感出来るのに。早い話、素人を二、三人滑らせれば、どんなすごい斜面か見てる人に判りますからねえ。~o~

 今日の決勝は、快晴。新潟のクレブスポーツさんが試乗会をやっていたので、観戦がてら試乗しました。つか、いつの間にか、試乗の方が中心になっちゃったりして。

 珍しいことにスイスのハンドメイドスキーStockliが置いてありました。Zermattでさんざん見たぱかりで興味津々だったので乗ってみたのですが、コレってスゴイです。FIS規制外のGS板、要するになんちゃってGSだったんだけど、板の反応が敏感で、まるで生き物のように反応します。こちらの意図を素早く察知してくれるのでリズム変化が超スムーズ。しかも、それだけ敏感であるにも関わらず、返りが過剰に強いわけではなく、繊細でしなやか。貴婦人の物腰です。驚いたことにコブでの反応もグッド。気温が高くて雪が荒れ、この板の本領を発揮できるシチュエーションではなかったにも関わらず、ホレちゃいました。~o~

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