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2008年9月20日 (土)

超能力が問われていた頃

 今日は、立川で出来ない子のための特別授業最終回でした。参加した子達もだんだんやる気が出てきて、明るい見通しが立ってきたようだし、まずはホッと一息。

 しかし、今日は、これでホッとしていられません。特別授業の後、すぐに大宮に向かわねばなりませんでした。古文科の同僚が所用で今日授業出来ないため、以前から代講を頼まれていたので。

 高三生の某W大志望者クラスの授業だったのですが、今日は演習テストの日で、十年ほど前の某W大政経学部の問題を生徒さんに解かせ、その解説をしました。しっかし、この問題は・・・。

 某W大政経学部は、最近こそマトモな問題を出していますが、5、6年前まではかなり悲惨な問題を出していました。とりわけ十年以上前の問題ということになると、とうてい受験生が試験時間内に解けるはずのない超難問を平気で出していたものです。

 しかも、通常、難問というのは、出題する側も設問を作る際に苦労するものなのですが、某W大政経の昔の難問は、単に不親切で手抜きゆえの難問。例えば、今日やった問題は、『落窪物語』からの出題なのですが、まず状況がリード文でほとんど説明されていません。内容を理解するために必要と思われる注も全く付いていません。長い物語の一部分を抜き出しているのですから、これでは、よほど勘の良い人かこの作品を読んだことのある人間以外、状況なんて判りゃしません。それゆえいくら力のある受験生でも、時間内に問題文の筋をつかみ切ることは不可能でしょう。

 加えて、むやみやたらに空欄を設けて空欄補充をさせたがります。この空欄補充問題というのは、作成側は楽なんです。本文の適当な所に修正液でも塗って、枠を作って選択肢を作れば良いのですから。しかも、必ず正しい解答が一つ決まります。もともとの原文が正しいに決まってます。

 ところが、これを解いたり解説したりするのは大変です。論理的に答えを導き出せる選択肢の作り方をしてくれるなら良いのですが、某W大の場合、いくら考えても論理的に一つの解答を導き出せないようなものを出しやがりなさっちゃうんですねえ。ズルイです。コソクです。卑怯です。

 今回、ウチの教材にするに当って、某W大で出題された時のままでは生徒さんが全く出来ませんので、状況説明のリード文と注を付け加え、さらに設問にも少し手を入れて判りやすくしたのですが、それでも、今日の生徒さんは、ほぼ壊滅。この子達だって、某W大志望クラスの子なので、本当は実力あるんですよ、きっと。

 いったい、当時のW大政経受験者のうち、この問題で満点を取った子なんていたんでしょうか。まあ、ほとんど記号式だから、理解出来てなくても運さえ良ければ勘で正解を当てることは出来るんだけど・・・・。全問正解者となると、ほとんど超能力でしょうねえ。~o~;;

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