« さまざまな蓄積とさまざまな救い | トップページ | あの素晴らしい愛は去ったけれど »

2009年10月16日 (金)

穏やかで豊か二題

 昨日は、横浜の居酒屋「坐久丸」さんで夕食でした。一杯目は千葉県「木戸泉 山廃純米 秋あがり」、二杯目は島根県若林酒造さんの「開春」。二杯とも美味しかったんだけど、それがほとんど記憶から消えちゃうくらい良かったのが、三杯目にいただいた栃木県渡邊酒造さんの「旭興 特別純米生原酒 二段式酸基醴もと仕込み」のぬる燗でした。今まで飲んできた燗酒とはまるで違う味わいです。

 燗はどんなぬる燗でも、アルコールが揮発しやすくなるので、多少アルコールの刺激が立つと思うのですが、「醴もと」のぬる燗は、良い香がして不思議なほどに穏やかで柔らかな口当たりでした。冷やで飲む「醴もと」は独特の甘味があるのですが、燗にすると、それが穏やかで豊かな味わいに変化するようです。うーん、こんな燗上がりがあるんだ。新しい不思議な感覚です。おおげさに言うと、なんだか、人生生きていく上で、一つ得しちゃったような気分でした。

 今日は、昼間町田で授業、夜八王子で授業だったのですが、八王子で、以前このブログで話題にした空気清浄機のような学者さん、N先生とご一緒しました。休み時間に少しお話をさせていただいて感心したのですが、最近、N先生は、古本屋で『平家物語』の注釈本を購入なさり、寝る前にお読みになっているとか。

 「睡眠薬がわりですよ」なんておっしゃってましたが、本当に楽しそうでした。こういうの良いですねえ。もう、ある程度、ご自分の専門分野で成功なさった方が、余暇に興味を持って古典文学作品を読むのって、なんだかとても豊かな気がします。穏やかで豊かな人生ってこういうことなんだよなぁ。あやかりたいモンだと思いつつ、まあ、ワタシのようなスキー馬鹿にはまだちと無理かなぁ。~o~;;;;

|

« さまざまな蓄積とさまざまな救い | トップページ | あの素晴らしい愛は去ったけれど »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 穏やかで豊か二題:

« さまざまな蓄積とさまざまな救い | トップページ | あの素晴らしい愛は去ったけれど »