穏やかで豊か二題
昨日は、横浜の居酒屋「坐久丸」さんで夕食でした。一杯目は千葉県「木戸泉 山廃純米 秋あがり」、二杯目は島根県若林酒造さんの「開春」。二杯とも美味しかったんだけど、それがほとんど記憶から消えちゃうくらい良かったのが、三杯目にいただいた栃木県渡邊酒造さんの「旭興 特別純米生原酒 二段式酸基醴もと仕込み」のぬる燗でした。今まで飲んできた燗酒とはまるで違う味わいです。
燗はどんなぬる燗でも、アルコールが揮発しやすくなるので、多少アルコールの刺激が立つと思うのですが、「醴もと」のぬる燗は、良い香がして不思議なほどに穏やかで柔らかな口当たりでした。冷やで飲む「醴もと」は独特の甘味があるのですが、燗にすると、それが穏やかで豊かな味わいに変化するようです。うーん、こんな燗上がりがあるんだ。新しい不思議な感覚です。おおげさに言うと、なんだか、人生生きていく上で、一つ得しちゃったような気分でした。
今日は、昼間町田で授業、夜八王子で授業だったのですが、八王子で、以前このブログで話題にした空気清浄機のような学者さん、N先生とご一緒しました。休み時間に少しお話をさせていただいて感心したのですが、最近、N先生は、古本屋で『平家物語』の注釈本を購入なさり、寝る前にお読みになっているとか。
「睡眠薬がわりですよ」なんておっしゃってましたが、本当に楽しそうでした。こういうの良いですねえ。もう、ある程度、ご自分の専門分野で成功なさった方が、余暇に興味を持って古典文学作品を読むのって、なんだかとても豊かな気がします。穏やかで豊かな人生ってこういうことなんだよなぁ。あやかりたいモンだと思いつつ、まあ、ワタシのようなスキー馬鹿にはまだちと無理かなぁ。~o~;;;;
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