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2010年6月18日 (金)

アリの理想と現実

 どーも、ちまたではアリジャパンに対する期待が高まっているようですが、我がアリ君達とオランダ風車軍を比較した時に、どうしてもアリの勝利という可能性は出てきません。ハッキリ言って、アリジャパンにとって考えられる限り最高の理想は1-1の引き分け。現実的な目標は1-2あるいは2-3の負けです。

 もちろん、引き分けられれば最高です。勝ち点4取っていれば、デンマーク戦は引き分けでもGL突破出来ます。第三戦を勝たねばならないのと引き分けでオッケーでは、楽さ加減が天と地です。

 しかし、オランダ相手に引き分けは容易なことではありません。負けは覚悟しとかなければなりません。しかし、負けるなら一点差、それも得点を入れての一点差で負けてほしいものです。

 オランダに負けた場合、カメルーンを破ることになるデンマークと勝ち点3で並びます。すると、得失点差の勝負になるのですが、デンマークはオランダに-2で負けてますから、日本が-1で負ければ、まだ日本が一点有利ということになります。

 もちろん、コレはデンマークがカメルーンを1-0で破った時の話で、ダニッシュダイナマイトが爆発して二点差で勝ってしまえば、日本が一点差負けなら得失点差が並ぶことになります。その場合、今度は総得点の争いになります。だから、日本はオランダ相手に一点差負けする場合も得点を入れて負けなければなりません。

 つまり、デンマーク2-0カメルーンだった場合、日本0-1オランダだと勝ち点、得失点差は並ぶけれど総得点で負けてしまうのです。従って、日本は負けるにしても1-2が必要。できれば2-3で負けたいのです。そうすれば、デンマーク戦は引き分けでも決勝トーナメント進出が決まります。

 ここ何日か漏れてくるアリジャパンの情報を聞く限り、岡田さんはどうやらその辺の計算をしているようです。カメルーン戦から先発メンバーを入れ替え、4-4-2のフォーメーションにして前からプレスを掛けに行く戦い方をするような話が伝わってきますが、それはつまり、オランダには守りに徹しても守りきれないので、同じ負けなら、こちらも得点を取って負けたいということでしょう。

 加えて、ボランチ阿部を稲本か今野に、松井を中村俊輔に代え、ボランチを一枚削ってFWの玉田を入れそうだという話ですが、これらのメンバー交代は、二つの意味が考えられます。

 一つは、前述のように負けても良いから攻撃的行こうということ。特に、右サイドを中村にするということは、右SBとの連携で相手左サイドを崩そうというのでしょう。オランダの数少ない欠点は、左SBファン・ブロンクホルストの攻めあがった背後だというのは、衆目の一致するところ。恐らく、右SBには体調さえ良ければ、内田君を使うのではないでしょうか。俊輔がタメを作り、オーバーラップした内田またはサイドに流れた玉田がクロスを上げ、中で本田が決める。そんな目論見じゃないでしょうか。

 そして、メンバー交代のもう一つの意味は、第三戦への体力の温存です。選手をなるべく交代させて体力を温存し、本当の勝負になるデンマーク戦で走り勝とうというのでしょう。デンマークは、選手の年齢層が高い上に故障者続出で選手層が薄いです。そこがアリジャパンの最大のアドバンテージのはず。

 ここに書いたような策が本当に実行され、それで見事GLを突破したら・・・、岡田監督の策士としての名声は一気に高まるでしょうねえ。判ってたって、なかなか出来る策じゃないですよ、きっと。 

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