白いキウイが飛んだ日
日本中がアリジャパンの勝利に酔いしれていた昨日、南アフリカ、ルステンブルグでは、密かに、一つの歴史的快挙が達成されました。
昨日は昼間授業がなく、夜の授業も吉祥寺の一時間だけだったため、授業終了後、内弟子Yと待ち合わせて吉祥寺のスポーツバーへ行きました。スカパーでしか放映されない超人気薄カード、ニュージーランドvsスロバキアを観戦するためです。
なにしろ、ニュージーランドは言わずと知れたラグビーの国。W杯予選だって、バーレーンとの大陸間プレーオフを奇跡のようなPKストップで切り抜けたというW杯では一番のアウトサイダー。NZ国内のアマチュアチームの選手もたくさん混ざっています。ラグビーのオールブラックスにちなんでオールホワイツと呼ばれる彼らの目標は、最初から勝ち点1。勝利なんて考えていません。
それに対して、スロバキアは、チェコ、ポーランドを破って欧州予選を一位突破した国。チェコとの分離後、スロバキアとしては初出場ですが、セリエAナポリで活躍中のニュースター、MFハムシクを擁する今大会のダークホースです。こりゃ、最初から勝負になりませんゼ。
ところが、ゲーム開始直後は、何故かニュージーランドペースでした。ニュージーランドは選手一人一人の運動量があり、コンパクトな陣形を保って組織的な守備をしています。攻撃に転ずるとシンプルなボール回しからゴール前に放り込んで長身FWで勝負というスタイル。スロバキア、かなり面食らっていました。
でも、時間が経過してスロバキア側が慣れるに従って、化けの皮が剥がれていきます。一見、「組織的な守備」は、実は、異常なほどテクニックに弱く、ちょっとフェイントをかけたりワンツーを使えば簡単に密集を突破できます。攻撃はシンプル過ぎて、簡単にDFに読まれてしまいます。なにしろ、ポジションチェンジもオーバーラップもほとんどないんだもの。
スカパーのアナウンサーにも、「現代サッカーとは思えません」「足でボール扱うのは苦手なんじゃないですか」「ラグビーサッカーです」などと揶揄される始末。ヤレヤレ。~o~;;;;;
前半のうちにスロバキアペースとなり、NZには打つ手なし、という状況。後半開始直後にスロバキアFWピテクに一点決められ、その後もスロバキアペースで進みました。もはや、キウイ達に望みはないのか。スロバキアのテクニックに翻弄されながらも、DFは最後の一線で体を張って守っていますが、追加点は時間の問題かな。それになんと言っても、NZには有効な攻め手がありません。パワープレーさえマトモにさせてもらえないんだもの。
そんな絶望的状況だったので、ワタシも内弟子Yもすっかり諦めてしまいました。ちょうどスポーツバーの貧しいツマミもなくなったし、この後、自宅へ帰ってポルトガルvsコートジボアールの大一番を見たいし、お腹減っちゃったからラーメンでも食べて帰るとしようか。
後半35分でスポーツバーを出て、駅前でラーメン食べて帰りました。サッカーではどんなことでも起こるから最後の一瞬まで判らないとは言うけれど、このゲームばかりは、もう終わったに違いない、これほど実力差がハッキリしていてはどうにもなるまい、と思っていたら・・・。
今朝、インターネットの画面を見て、眠い目が一遍で覚めました。「スロバキア、ニュージーランド引き分け」だとーーーー!!!~o~
ロスタイムにニュージーランドの長身DFリードのヘッドが炸裂したらしいです。きっと乾坤一擲の捨て身のパワープレーだったのでしょう。でも、コレはオールホワイツにとって歴史的快挙です。ニュージーランド版マイアミの奇跡です。
サッカーでは何が起こるか本当に判りません。もしかして、アリにだって、巨大風車を倒せるかも・・・。~o~
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コメント
ワールドカップ
NYCでは対オランダ戦が土曜の朝7:30から始まります。
部屋のTVで観るか、マジソンスクエアー近くの大型スクリーンで観戦するか思案中です。
なんせ朝早いのがネックです。
日本だと丁度良い時間ですよね!
投稿: taiji | 2010年6月17日 (木) 09時55分
えーっ、マジソンスクエアに大型スクリーンなんてあるんですか。
けっこうNYCもWカップモードなんですねえ。USAはサッカーなんかじゃ盛り上がらないのかと思ってました。その辺り、是非今度ブログに書いてください。
vsオランダは、日本では土曜の20:30ですから、まさに絶好の時間ですね。でも、vsデンマークは、木曜の27:30なんですよ。~o~;;;;;
投稿: Mumyo | 2010年6月17日 (木) 18時40分