恋ぞつもりて
週末は、また、内弟子Yの実家に行っていました。そこで、たまたま、地元ショッピングモールの広告紙に、先日購入した「男女川」の稲葉酒造さんが取り上げられていたので、土曜日にちょっと車を走らせて、蔵元さんまで行ってきました。
稲葉酒造は、本当に筑波山の麓にあります。近所には、「来福」さんがあったり、「霧筑波」さんがあったり、やっぱり筑波山からの湧水があるからでしょうか、蔵元さんが多いです。
仕込み水は、敷地内に湧き出している筑波山の湧水を使っているのだそうです。軟水ではないけれど、それほど硬くない水とのこと。飲ませてもらったのですが、確かにそれほど硬くない印象でした。内弟子Yは、「六甲の美味しい水よりもエビアンに近い」と言ってました。どーゆーことなんだか。
蔵人さんに話をうかがってきました。驚いたことにこちらの蔵では、ほぼ全量精米50%らしいです。つまり、特別純米も純米吟醸も大吟醸も、同じ大吟醸スペック。全量純米は最近よく見るけど、全量純米大吟って・・・~o~;;;
作りを変えているということのようなんだけど、それで採算取れちゃうのかしらん。中には、大吟醸のつもりで仕込んで、品質から言って、純吟にしようなんてこともあるらしいです。なんとも贅沢な話です。
しかも、袋吊りで絞っているため、袋の目が詰まっていない段階の「あらばしり」は「にごり」になり、「あらばしり」の次に「しずく」が来て、「手しぼり」が来て・・・、「せめ」はどうするんですかと聞いたら、冷蔵庫の中に置かれている「酒粕」を示されました。「酒粕」にかなり一般で言う「せめ」の部分の酒が残っているらしいです。贅沢だー。
んで、「すてら 純米大吟醸 あらばしり」を購入してきました。先ほどからいただいているのですが、うーーーーん。
まず、品の良い上立香があって、含むと口当たり軽く、にごりの軽いマッタリと、甘い含み香と微炭酸の軽い刺激と、品の良い甘旨味と酸があって、微妙なニガ味で切れていきます。うーーーん、んまい!絶妙なバランス。所謂「にごり」はたくさん飲みましたが、これほど品良く、バランスの取れた「にごり」は初めてかもしれません。
コレ、東京では売ってないんですよね。売り出したらどうなるんでしょう。どこかの酒屋で売り出しませんかねえ。そもそも、こんな贅沢品質の酒を地元だけで捌けるんでしょうか。まあ、そんなこと心配したってしょうがないけど、心配になります。
蔵元さんの思いがつもって淵となったような酒です。うーーーん、お見事!
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