とりあえずですが、首相の決断を支持します
多分、これから先、この話題は国論を二分するテーマになると思うので、旗色を鮮明にしておきます。
今回の管首相の浜岡原発全面停止要請を、とりあえず支持します。
もちろん、原発が火力などに比べてクリーンエネルギーであることや、反原発をむやみに推し進めていくと経済の停滞を招き、現在の日本の文化的生活を維持できなくなるというのは承知です。だから、「とりあえず」なのです。
まず、原発が火力などに比べてクリーンエネルギーであることについて。細かい数字はデータの作り方で異なるので、あえて取り上げませんが、一つだけ言えることは、火力その他は人間がコントロール出来るエネルギーであること。火力発電所が暴走して、有害ガスをまき散らし続けるなんて聞いたことがありません。しかし、原発は、一つ間違えば暴走します。だからこそ、チェルノブイリの時も、今回の福島でも、世界が恐れおののいたのです。
しかも、一たび暴走した時、環境復元にかかる時間が他の発電システムに比べて比較になりません。今回話題になったセシウム137は半減期が30年です。いくら火力発電の大気汚染が進んでも、環境復元に30年もかかるわけがありません。
いまだコントロールが完全にできず、環境復元に時間のかかる、こんなエネルギーが世界の発電システムの主流になってしまったのは、このシステムが核兵器開発とリンクしてきたからでしょう。核兵器という玩具を持ちたがる政治屋さんたちが、この不完全な発電システムの開発を推し進めたがったということじゃないんでしょうか。
そこへ、自分の研究を実験してみたいだけの倫理観の欠如した学者さんや、経費を節減したいだけの電力屋さんや、その経費の掛からない電力でコストを下げたいだけの産業、お手軽に快適な生活をしたいだけの都市住民、国から金を引き出すことだけ考えている地方政治屋さんその他、様々な人々の思惑が現状を作ってきたってことでしょう。
まあ、現状がこうなっている以上、ある程度、原発というものも認めざるをえません。いきなり原発全廃などというのは、非現実的です。それは、少なくとも現在の、日本経済の死を意味します。
しかし、特に地震の危険が危惧されている地域の、安全管理が不完全な原発についてのみ、安全性が確保されるまで停止を要請するというのは、まことに理屈にかなった判断です。この判断だけで、ワタシは「とりあえず」首相を支持します。今まで、特に、この首相が好きだったわけではないのですが。
どこやらの「大勲位」とかいう大ボ○爺さんが、某朝日新聞のインタビューに、この震災の後でも原子力開発に雄々しく進んで行かなければならないと答えたそうですが、こんな核武装論者の爺さんたちに、危険な玩具を与えるために、一生を掛けて開発した農園に戻れない農民や、生まれ故郷の桜をもう見られない人々、幼いわが子と引き離される父親たちが、犠牲にならなきゃならないというのは、どう考えても筋が通りません。
こういう原発推進派の政治屋どもが、今回の事故の責任を少しも感じていないというのは、どう考えても全く納得できません。今の所、不人気の首相ですが、こういう無責任な政治屋どもに比べれば、数千倍、人間としてマシです。
もっとも、ガチガチの原発推進派で核武装論者を、震災直後に再び首長にしてしまった東京都民は、偉そうなことは言えませんけどね。なんだって、また、震災直後の選挙でこんな結果になるのか・・・。東京都民って何考えてたんでしょうネ。
| 固定リンク
コメント
ぼくが今住んでいるところは、敦賀原発から20キロ圏内にあります。勤め先も同様です。
最近の敦賀原発の動向を見ていてはらはらします・・・。
投稿: | 2011年5月 9日 (月) 18時36分
すいません。名前入力を忘れてました(汗)
みっくんです。
投稿: みっくん | 2011年5月 9日 (月) 18時37分
ども、書き込みありがとうございます。
そっか、20km圏内なんですか。福島は他人事じゃないですね。
投稿: Mumyo | 2011年5月10日 (火) 07時18分