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2012年7月22日 (日)

いじめられているかもしれない娘へ

 今朝の朝日新聞一面に細山貴嶺さんというタレントさんのいじめ体験が掲載されています。それを見て、思わず深く肯いてしまいました。彼は、小学校でイジメにあい、自殺未遂までしたのだそうです。ところが、現在高校生のこの人が一年前、かつて自分をイジメていた子に、「なぜ僕をイジメたの?」と尋ねたところ、返ってきた答えは、「俺、イジメてないじゃん」だったというのです。

 恐らく、現在行われているあらゆるネットやマスコミのイジメに関する議論の中で、この記事のこの一節は、一番イジメというものの本質を掬い取っていると思います。イジメというものは、されている側が自殺未遂を起こすほど深刻に受け止めていたとしても、している側に深刻な認識はないのです。したがって、していた側はすぐに忘れます。

 ごく普通の生徒がごく普通の生活の中で、それほどの意識もなく行うことなんですね、イジメって。

 この細山さんの記事と正反対に大的外れのコンコンチキだったのは、昨日ネットで見たカドタさんとかいうノンフィクション作家さんのご意見。この人、学校が警察を積極的に利用すればイジメは減るという主張なんですが、いわく、

 「早い段階で『警察力を利用』することである。そのことが当たり前のごとくおこなわれるようになれば、ワルどもが『やりにくくなる』のは当然である。

 一読して、吹き出しそうになりました。この人、イジメを行なうのは、一部の「ワルども」だと思ってるんですモン。まあ、「ワルども」という言葉を選ぶこと自体、文章のプロとは思えない時代感覚だと思うけど、それを除いたとしても、こんな大昔の青春小説みたいな単純な現実認識の人に知ったようなことを言われたくないモンだねー。~o~

 でも、多分、ネットで加害者吊し上げをしているような人達は、このノンフィクション作家さんの認識と五十歩百歩なんでしょうね。イジメは自分たちとは無関係の一部の悪いヤツがやるものだと思ってるんだなー。

 ワタシゃ、昔、筋金入りのイジメられっ子だったので、あえて断言させてもらいますが、イジメというのは実は、あらゆる日本人の問題なんです。あらゆる日本人が加害者にも被害者にもなりえます。日本の文化というものに深く根差した問題なんだと思います。

 だから、何をどうしようともイジメを根絶することなんかできません。考えられるイジメ自殺問題に対する解決策は、ただイジメのコントロールと自殺の防止だけです。

 ワタシも娘を持つ父親として、このイジメ自殺問題は他人事ではありません。ウチの娘(仮称ケミ)は、きっと将来イジメに遭うんじゃないかと思います。だって、筋金入りのイジメられっ子だったワタシの血をひいてるわけですから。

 それに、一歳にして、この子はすでにかなりエキセントリックです。これではイジメられちゃうよなあ。とんでもなく規格外にカワイくて賢いもの・・・。~o~;;;;;;

 だから、ケミさんには、早いうちから学校以外の世界を見せてあげたいと思っています。例えば、スキーの世界。

 アルペンレースでもモーグルでも基礎でも、スキーの世界は自分一人でどうにでもなる世界です。学校でイジメに遭って逃げ場がないと感じた時にも、雪の上に自己表現の場が与えられているとなれば、少なくとも自殺はしないで済むしょう。

 スキーじゃなくても良いんですが、何か逃げ場を子供に与えてあげられれば、それが自殺防止につながるのではないかと思います。

 逆に言うと、イジメられている子供たちよ、もしかして、将来の我が娘よ。辛くて死にたいと感じたら、自分に出来る範囲で良いし何処でもよいから、今の場所から逃げ出しなさい。少しぐらいとんでもない所へ逃げ出しても、死ぬより何百倍何千倍もマシなんだから。後になってみれば、今、君達が逃げ場がないと思っている環境なんて、実にツマラナイものだと判ってくるから。

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コメント

お久しぶりです。みっくんです。

いじめ、いじめ・・・


mixiの日記にも書いたんですけど、いじめって、いろんなパターンがあって


単に遊びの延長で、友達同士のふざけ合いのつもりだったり、「いじめ」自体が遊びだったり、ちょっとムカつくからやってしまったり、個性が強い人をバカにしたりはぶったり


でも、共通するものがあると思ってて


ここまでやるとやり過ぎだとか、こんなことやって自分は何とも思わないけど、嫌な人もいるということを、自分と違う他人を理解するとか、自分と合わない人との付き合い方とか


要は、社会性が未熟な結果なんだと思うんですよね。


でも、その社会性が未熟で成長していないというのは、子どもだから当然のことで


いじめって、実はあって当然で、起きた時にどう対処するかが大切なのだというのがぼくの持論です。


もちろん、暴行罪とか、やってしまったことに対する責任は逃れられないと思います。


やってしまったことの代償として、罰を受けることは当然です。


でも、なんていうか、悪の行いを憎んで悪を行う人は憎まずみたいな。


それは、叱ると怒るの違いと一緒で。


怒ってる人はいっぱいいるけど、実は怒ってはいけないんじゃないか、叱らないといけないんじゃないか、って思います。


だから、対処するべき大人が逃げてたら何にもならないわけで


先生・虐められてる子の親・虐めてる子の親・地域が全員で対処してっていうのが理想かな、とか思ってます。


誰かが誰かを責めたり問い詰めたりとかじゃなく、みんなで力を合わせて。

だからなんか、学校教諭などの大人が隠そうとする・逃げようとしたり、いじめた側の親子を吊るしあげにしたり、みたいなニュースやネット上の動きは、なんか悲しいです。

投稿: みっくん | 2012年7月24日 (火) 00時42分

>みっくんさん
 
 書き込みありがとうございます。

 言ってること、とてもよく判ります。
やはり、聞いたり見たりしていて、隠す・逃げる・吊し上げるは悲しいですよね。

投稿: Mumyo | 2012年7月24日 (火) 10時56分

お久しぶりです。。いろいろ含めて同感なところ多いです。。自分が子どもだった頃、度合いの大小はあれ、やはりイジメられた経験あり。。今となっては遠い昔話だけど、現在、子を持つ親になってみて、本当に本当に他人事ではないです。。この世からイジメが無くなることがない以上、自分の娘達には、人の痛みがわかる、優しく、強い子になってほしいと願うばかり。。我が家も学校以外の場をたくさん見せてあげたい派で〜すっ☆!!

投稿: noriko♪ | 2012年7月25日 (水) 05時04分

>noriko♪さん 
書き込みありがとうございます。

 ウチもそうだけど、noriko♪さんのところも、学校以外でいろいろ知り合いが出来そうなので、そういう意味ではちょっと安心なのかもしれないですね。

 とりあえず、ゲレンデでウチのと遊んでネ。~o~ >R子お姉ちゃん&Y子ちゃん 

投稿: Mumyo | 2012年7月26日 (木) 07時17分

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