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2012年11月11日 (日)

お料理上手を味わう

 昨日は、内弟子Yと娘(仮称ケミ)を迎えに、内弟子Y実家に来ました。久々に単独ドライブですが、お楽しみがありました。今年六月に購入した古今亭志ん朝の「大須演芸場 CDブック」を聞けるってこと。

 ワタシ、以前は車に乗ると必ず落語のCDを聞いていました。眠気覚ましってこともあるけど、自宅でゆっくり聞くということが苦手な性分なので。ところが、ケミさんが生まれて以来、その機会がなく、せっかく購入した新しいCDを開封もせずにそのままにしていたんです。

 二時間強のドライブで、「文七元結 上下」と「風呂敷・酢豆腐」が聞けました。志ん朝さんの「文七」は他の音源のものを聞いたことがあったのですが、微妙に違いますねえ。「大須演芸場CD」の売り文句には、「地方の独演会ならではの、肩肘張らないしなやかな高座」とありますが、どうも、「肩肘張らない」というだけではなく、地方の独演会だと時間の制約がないのか、ロングバージョンになるようで、話の持って行き方の細部が少しずつ違います。

 我々の授業などでもそうなのですが、決まりきったテキストの文章の説明でも、最初の何年かは「これで行こう」という型が出来るまで苦労して、型が出来ると楽になります。ところが、型ができると、話をする時間が一分単位で決まってしまい、余計な話をちょっとでも入れると授業時間の中に納まらなくなります。

 何年かはそれで苦労するのですが、そこを抜けると、今度は、時間に合わせて説明の短縮バージョンを、ある程度自在に扱えるようになります。そうなると、滅多に授業の延長をしなくなっていきます。講師を24年やって、ようやく、そんなことを感じられるようになりました。現在はまだ「自在に」というほどでもないんですが、少しは出来るようになりました。

 もしかすると、ワタシが以前聞いた「文七」は微妙に短縮バージョンで、フルバージョンは「大須」のものなのかという気がします。コレ、細部まで比較研究すると、話の「型」を条件に合わせて料理する名手の腕を味わうことが出来て面白そうだけど、そんな時間があるかなぁ。

 内弟子Yの実家に昼過ぎ到着。一日半ぶりにケミさんに再会しました。一日半見ないと、なんだか成長しているような気がします。ケミさんは大好きなお祖母ちゃんお祖父ちゃんに囲まれて異常なハイテンションでした。

 夕食前と後に、台所から調理器具を持ち出して、リビングの床で「料理」してました。我々に「料理」した物を食べさせようとするんですが、うーーん、こんなことが出来るようになったか。ママより手際良さそう。~o~;;;;

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