選ばれた心選ばれた足
昨日一昨日と八方尾根で全日本技術選を見ていました。娘(仮称ケミ)が八方を滑れるようになったこともありますし、我が家贔屓の佐藤麻子選手の三連覇がかかっている大会でもありましたが、もう一人どうしても応援しなきゃならない選手がいました。
このブログにも何回か登場しているモーグラータクヤが基礎に転向したのは昨年のことですが、今年の甲信越予選で新潟県の補欠となり、決勝の前走をすることになっていたので。
一昨々日の本選まで終了した時点で、麻子さんは一位と三点差の三位。上には長野の新星、春原優衣選手と優勝経験のある兼子佳代選手がいました。決勝はこの二人とのデッドヒートになるのかと思ったのですが・・・。
我が家は、一昨日の二種目目、ソデグロの不整地大回りから観戦しました。天候は決勝には珍しいほどの快晴。麻子さん、お見事な内容でした。ソデグロ大回りは麻子さんの得意種目とはいえ、熾烈なトップ争いをしている最中に何が起こるか判らない不整地をあれほど大胆なスピードで駆け抜けるとはね。
結局、一昨日の三種目は全て一位。三点差で追いすがる春原さんとの一騎打ちとなり、昨日の最終日を迎えました。最終日も快晴で暖かい観戦日和。最初のうさぎフリーでも一位を守り、最終種目のコブを前に春原さんとは四点差。
最終種目のコブは麻子さんの最も得意とする種目なので、普通なら安心なのですが、この日は少し暖かくなり過ぎたようです。コブが始まるはずの時間になっても、コース整備とコーチミーティングが延々と続きます。急に温度が上がったため、足場の無いグズグスの悪雪になっている模様。
四点差の一位で得意種目なのですから、少し守りに回りたくなりそうなのですが、この悪雪ではちょっとでも守りに回ったらヤラれます。さて、どうなるかと心配していたのですが・・・、全くの杞憂に終わりました。麻子さんの選んだ真ん中のラインは、二本のラインが途中で合流するリズムの悪いラインだったのですが、最初の細かいコブを直線的に入って来て、合流点で思い切り良く板を外に出してリズムを変え、後は危なげなくスピーディーに滑り切ってみせました。
本当に心の強い人です。あの状況で、何か起こる可能性が一番高いラインを選んで滑りきっちゃうんだから。「神に選ばれた」と表現したくなるほどの精神力です。
さて、女子の後は、いよいよ我々の待っていた男子の前走でした。女子終了後もコース整備とコーチミーティングが延々とあり、呆れるほど待たされたのですが、待たされた甲斐のあるような快走でした。下から見て一番右のラインは細かいコブのラインで、途中でさらに細かくなったりするため、失敗する選手も多かったのですが、何もなかったかのようにサラサラっと滑っちゃいました。
タクヤだけを見たら、簡単なラインと勘違いしたかもしれません。でも、その後で滑った決勝進出者達が次々に失敗し、極めつけは小回りの名手青木哲也選手が二度転倒したラインなんでね。~o~;;;
山田卓也デモは、青木哲也選手を「黄金の足を持つ男」と呼んだそうですが、その人がコケたラインをあれだけサラサラ滑り降りちゃうタクヤは、「神に選ばれた足を持つ男」なんじゃないかと思ってしまいました。
これで麻子さんの十分の一も心の強さがあったらねえ・・・。~o~;;;;
今度、甲信越予選を通るための薬として、麻子さんの爪のアカをもらってきてあげようかしらん。~o~
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