戦争を根絶する方法
今朝のことです。ウチの娘(仮称ケミ)は大変育てやすい良い子なのですが、朝食を取るのが遅いという欠点を持っていて、しばしば内弟子Yに叱られていました。
この内弟子Yという人は、両親の家で食事のマナーについては厳しくしつけられていて(その割に箸の持ち方はアレなんですけどね ~o~)、特にケミさんが食事中に遊んだり休んだりすることを厳しく咎めます。
今朝は食事をほとんど終えて最後に牛乳を飲むところで、ちょっと一休みし過ぎ、途端にYのカミナリが落ちました。ケミさん、牛乳のカップを持ったまま涙をポロポロ。
ここまでは我が家では毎朝のように繰り返されていることで、どうということは無かったのですが、今朝はYの虫の居所が悪かったのか、ケミさんが食事をすっかり終えてからも「毎朝のことでしょ、アンタは、まったく何やってのよっ!」と厳しく叱責を続けます。ケミさんは寝室に逃げ出して泣き出しました。
父親としてちょっと放置できないと思ったので、ケミさんを慰めた後、内弟子Yと話し合いました。「子供を躾けるのは結構だけど、いつまでも怒りを引きずっていてはマズイよ」
ところが、こういう時、Yさんはワタシの説得ではなかなか鎮まってくれません。依然として不機嫌そうな様子を露わにして家事をしていました。さてさて朝っぱらから困ったことだ。
と、寝室に逃げ出していたケミさんが寝室からリビングに何か持ってきました。三年前の秋、八王子市のイベントでケミさんが似顔絵を描いてもらった時に、一緒に描いてもらった内弟子Yの似顔絵です。ペンを取り出して何か書こうとしています。
一瞬、嫌な予感が頭をよぎりました。「ママなんかだいっきらいっ!」なんて叫びながら、ママの似顔絵をグチャグチャにするのでは・・・。
ところが・・・、ケミさんはママの似顔絵の唇をキレイなピンクに塗り出しました。一通り塗ってから不機嫌そうに洗面所の掃除をしているYの所へ持って行き、ママのお尻をつつきました。振り返ったYは、すぐには何が起こったか判らなかったようなのですが、次の瞬間、世にも嬉しそうに微笑み、「ケミちゃん、ありがとうー!!」。~o~
内弟子Yは怒り出すとライオンのような女ですが、いくら怒れるライオンでもこの太陽の日差しには勝てなかったようです。いっぺんに我が家の空気が和みました。ケミさん、ありがとう。
それにしても、他人の怒りに対して親愛の情を示すことで報いるとは・・・。世界中の指導者がケミさんなら、地球上から戦争は間違いなく根絶されるでしょうねえ。~o~
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コメント
「朝食を取るのが遅いという欠点」、これはうちの子供にも当てはまります。というよりも、朝食も夕食もまず集中して食べることはしません。やたら時間がかかります。昨晩も、食事中に、「ポケモン進化系クイズをしてくれとせがみます。ポケモン図鑑を差し出し、クイズを出せと。ご飯を食べてからといっても聞く耳持たず、クイズを出すまで引き下がりません。
そうですか、「厳しく叱責を続けます」か。私たちは、そういうことができないので、いつも根負けしてしまい、その結果、しつけがおろそかになってしまっています。
それにしても、ケミさんは相手を思いやる気持ちにあふれているお子さんですね。たしかにここのところ世界全体がきな臭くなっていて、楽観はできませんが、こういう人間が多ければ戦争も起きないことでしょう。
投稿: ニラ爺 | 2015年4月23日 (木) 13時24分
>私たちは、そういうことができないので、いつも根負けしてしまい
実はワタシにも出来ません。怒る役割はいつも妻任せです。ワタシは時々妻にブレーキをかけるくらいでなので楽をさせてもらってます。
それでも子供はママが大好きらしく、「あんなに怒ってるのに、どうしてママが大好きなのかしら」と妻本人が首を傾げてます。~o~
投稿: Mumyo | 2015年4月24日 (金) 07時00分