授業上手の理由
デスクワークが溜まっており、また体力的にもシンドくなる季節・・・にも関わらず、大人のための事務仕事を仰せつかって仕方なく昨日今日とこなしていました。
大人のための仕事は疲れます。やる気も起こりません。ああ、やだやだめんどくせー。
こういう面倒な仕事をやっていると、つくづく高校の先生は大変だよなぁと思います。ワタシ、実は、昔、ちょっと事情があって高校の非常勤講師をやっていた時期があり、高校の現場を何年か経験したのですが、ホント、高校の先生は大変です。何が大変って、大人向けの事務仕事が。
授業だけであれば、高校の先生は楽な仕事と言えます。それほど時間数があるわけでもなく、毎年きまりきった教材をこなしていれば良いのですから。
しかし、事務はイヤです。面倒です。事務仕事としてはたいしたことのない非常勤でもイヤでした。毎週、会議なんてものもあって、大人の方達と顏を突き合わせてお偉い人の見え透いた建前論を聞かされるのもウンザリでした。
それに比べりゃ、予備校屋は楽チンなもんです。なにしろ、事務仕事はほぼ全て職員さんに任せきり、会議なんて年に一二度だし、我々は、子供相手に専門教科だけ教えてりゃ良いんですから。
よく、予備校の先生は、生徒に不人気だとクビになったりするから授業が上手くなるんだと誤解している人がいます。確かにそういう面もあるけど、それよりはるかに大きいのは雑務を全て職員さんに任せられる環境にあるってこと。我々が授業に集中して授業に磨きを掛けられるのは、ひとえに雑務をこなしてくれる現場職員さんのおかげです。
そこのところ、我々の同僚でも時に勘違いしている人もいますが、まあ、たいていの講師は判っています。
だから、高校の授業の質を上げようと思ったら、クラス担任の事務と部活指導だけでも免除してあげることでしょうね。
| 固定リンク
コメント
「ワタシ、実は、昔、ちょっと事情があって高校の非常勤講師をやっていた時期があり」とははじめて知りました。ううん、「事情」って何なのかなとちょっとつっこみたくなりますが、まあそれはさておき、「大人向けの事務仕事」、たしかに今時エクセルを多少なりとも使えない教員は、漢文が読める教員が絶滅寸前同様見つけるのが困難でしょう。私などここ10年くらいは主任という立場が多く、事務仕事は結構あります。会議にいたっては、週に最低で3日あり、週40時間勤務のうち4時間から5時間は会議です。いやいや毎朝打ち合わせが10分以上あるので、それも入れると5時間から6時間は会議です。
「授業だけであれば、高校の先生は楽な仕事と言えます。それほど時間数があるわけでもなく、毎年きまりきった教材をこなしていれば良いのですから。」、これは、やや極論かもしれませんが、今の私はその通りでしょうと全くもって共感します。連休明けから「児のそら寝」を勉強し、その後「羅生門」に入り、今週からは漢文訓読を教えて、その後「五十歩百歩」に入るというのはまさしく定番です。正直、下調べは要りません。
ただ、ご指摘にはありませんでしたが、一番のネックはやはり人間関係でしょうか。これが一番面倒くさいし、難しい。
たとえば、つい数年前までは、自分の子どもの話をする同僚に全くついていけず、一度だけ我慢しきれずに、「どうでもいいけれども、こっちは黙って仕事をしているのだから、そんな個人的な話は慎みなさい」といったことがありました。それが今となっては、「あさっては父親参観。手紙のプレゼントがあるみたい。父の日を目前にこういう行事を幼稚園はしてくれるんだなあ」などとしゃべっているのですからね。同僚からはひんしゅくでしょうかねえ。
「高校の授業の質を上げようと思ったら、クラス担任の事務と部活指導だけでも免除してあげることでしょうね。」、加えてもう少し休みが取れる環境作りでしょうか。2016年1月から今日に至るまで、私、有給休暇はゼロです。はい、40日取れるのですが、全く休めません。
投稿: ニラ爺 | 2016年6月16日 (木) 19時21分
>一番のネックはやはり人間関係でしょうか。
そうなんでしょうね。ワタシ、人間関係の希薄な非常勤だったのでホントのところ判りませんが、多分、ワタシなどはそこのところが耐えられないでしょう。
予備校屋はそういう点でも気楽です。話したくない同僚とは一言も口を利かずに済みますから。
投稿: Mumyo | 2016年6月17日 (金) 10時15分