今日は夕方からの仕事で時間があるので、ワタシの経験した板流しの話をちょっと書きます。
先日は、
石打であわやという目にあったのですが、あれはどういうことでどのくらい危険なのか、スキーやボードをしない方には分からないでしょう。実は、非常に非常に危険なのです。
昔、ワタシがスキーを始めた頃、つまり38年ほど前には、スキーの板を流す人が結構いました。当時はスキーのビンディングに「流れ止め」という紐がついていて、それを足首の所で止めることになっていました。そのため、流れ止めが切れたり、付け忘れたりすると、転んで外れた板は斜面を流れて行ったものでした。
当時のスキースクールの初心者クラスでは、必ず、「流れて来た板には決して触らないように」と注意してました。
触るとどうなるか、それをワタシは37年ほど前に目撃しました。大学の友人と行った蔵王百万人ゲレンデだったと記憶しています。我々の上方からすごいスピードで流れて来た板は、我々のはるか下方でターンしている人をかすめて通り抜けたか、と思った瞬間、滑走者のテールに軽く接触。突然、跳ね上がり後方から滑走者に襲い掛かりました。
スキーやボードの板には、エッジという長い刃物がついています。それがスキーヤーの後方から、当時のことなのでニット帽しか被っていない頭を直撃したのですから・・・。
あたり一面は血の海と化しました。思い出してもゾッとします。
怪我人は、傍らにいる人に介護されパトロールが呼ばれたようなので、我々は怪我人の脇を通り過ぎました。だから、その人がどうなったのかは確かには知りません。新聞記事にはならなかったから死んではいないでしょう。でも、大ケガだったと思います。
その後も何度かスキーの板が流れたのを目にしました。しかし、スキービンディングにストッパーというものが付くようになってスキー板が流れることは激減しました。
ところが、最近ではボードが流れるようになりました。ワタシは、二十年以上前に少しだけボードに乗っていたことがありますが、習い始めた時にエコーバレーのボードスクールで、「ボードを履く時には必ず、リーシュコードという流れ止めを付けてからビンディングをセットするように」と指導を受けました。当時はボードを購入すると必ずリーシュコードが付いていました。ところが、ボードブームの到来と前後してボードショップは販売する際にリーシュコードを付けなくなりました。付けたい人は自分でどうぞということらしいです。
加えて、ボーダーの中には、ビンディングを外してボードを運び、スキー場に来てからビンディングを自分で付ける人が現れ始めました。その際にキチンと取り付けられる人は良いのですが、取り付けがいい加減だと、我々が石打で目撃したようなことが起こるというわけです。
それらのことだけがボードが流れる原因とは言えません。むしろ、ゲレンデ上部でボードでソリ遊びしたりする大○鹿モンや、ボードを持ち運ぶ際の過失などの方が、過半数の板流しの原因になっていると思われます。
何にしても、ボードが流れるシーンを我々は最近よく目にします。一番ヒドイと思ったのは、数年前、八方尾根黒菱のコブ斜面最上部でボードが流れ出し、コブに激しく跳ね上げられながら黒菱下部の斜度の緩くなる所のコブまで流れたのを見た時。この時は、後を追いかけて来た間抜けな男の子にかなりつよい口調で説教してしまいました。
「あんた、うっかりすると人殺しになるとこだよ!」
実際、あの板が誰かに当たっていたら・・・。大変な大ケガになっていたことは間違いないでしょう。
ボードが流れる原因は、前述したように様々あると思われますが、リーシュコードに関わることも多々あるはずです。そこで、板のメーカーさんに提案なのですが、ビンディングにコードを付けるのではなく、板に直接付けるリーシュコードを開発してはどうでしょうか。軽くてスタイリッシュなヤツ。
その状態でしか板を売れないようにすれば、リーシュコードの装着率は格段に向上するし、ビンディング取り付けの不備による板流れもなくなります。
まあ、どんなことをしても、ゲレンデ上部でソリ遊びしちゃうお○鹿さん達には効果ないのですが、そういう輩については、見かけたらみんなで頭張り倒すってことで、どうでしょ。~o~
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