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2017年3月26日 (日)

実らぬ恋と偶然の出会い

 先週の日曜月曜に八海山で試乗したVǒlkl来期モデルの試乗レポートです。日曜は雨のち曇りで湿雪が締まったやや滑りにくい雪に新雪が薄く載っていました。月曜は快晴で雪は緩みました。試乗場所は全て、八海山ダウンヒルコースおよびエキスパートコースです。
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・Völkl Platinum SD Speedwall 165cm 123-68-104 R=12.7
試乗日3/19
 
 昨年、同じ時期に同じ場所で試乗してほれ込んだ板。今年は小回り板買い替えの時期なので、本気で購入候補として試乗しました。
 
 整地で大~中回りをすると、しなやかにたわんでビヨーンと走る。快感度は高い。小回りでもしなやかさが感じられ、走ってくれる上に、体の下に戻ってきてくれる感じでセパレートAの急斜面でも暴走しない。こりゃ、いいわー。
 
 と改めて惚れ直しました。この板の試乗は四年越しで、滑るたびに惚れ直します。今年こそ購入したいと本気で思っていたのですが、コブに本気で入って考え込んでしまいました。。
 
 テクニカルバーンに作られたラインコブおよびエキスパートコースの深いコブで試乗してみました。なんとかこなせないことはないのですが、ややミスが出がちです。どうもコブの溝にドスンと落ちてしまうと、たわみ過ぎてオツリをもらってしまうようです。また、コブの中で少し操作のし難さを感じました。
2017032014030000
 
 何故なのかと考えたのですが、どうもビンディングの取り付け位置が少し後ろ目なようです。現在小回り用として使用しているB社SRC165cmと比較しても1~2cm後ろ目なのですが、次の日試乗したCD171cmと並べて比較すると判りやすいです←。
 
 両者は全体で6cm長さが違うのですが、トップをそろえるとビンディングの位置がほぼ同じです。つまり、CDはSDに比べてトップ部が同じ長さなのにテール部が6cm長いということ。逆に言うと、SDはその分後ろ目にビンディングが取り付けられているということです。
 
 どうもSDは、操作性よりも板の走りの方に振った設定になっているようです。それが整地では快感度につながるのですが、コブでは操作し難さとして現れるということなんでしょう。
 
 ちょっと悩みました。整地での性能を考えるとこの板は捨てにくいです。コブはこの板に慣れればなんとかなるんじゃないかという気もします。
 
 しかし、都技選の苗場第四ゲレンデの深いコブを考えると、コブに不安のある板では本気で得点を出しに行く滑りはできません。少なくともワタシ程度の技術では。
 
 昨日のSL板と同様、コブに自信のある人ならこの板を実戦で使いこなせるんでしょう。残念ながら、四年越しの恋は実りませんでした。SDの購入は断念せざるを得ません。
 
2017032009250000 ・Völkl Platinum CD Speedwall 171cm 124-76-105 R=16.6
試乗日3/20
 
 前日にSDを断念してちよっとガッカリしていたのですが、何の気もなしにCDを借りて驚きました。
 
 実は、五年前にCDを試乗して今一つの感触を得ていました。それ以来、CDには乗っていなかったのですが、今回、履いてみてビックリ。こいつぁ、オールラウンドモデルとして最高じゃない。
 
 まず、171cm R=16.6という数字が良いです。このくらいがワタシのオールラウンドの理想です。おまけにセンター76は新雪悪雪を滑る機会の多いワタシ向け。
 
 乗ってみて、大変しなやかです。返り戻りの刺激が適度にあります。この日のバーンで可能なかぎりのスピードを出してみたのですが、大回りはかなり安定感があって面白いです。小回りもそつなくこなせます。コブでの返りや操作性もグッド。
 
 全く偶然の試乗だったのですが、大当りでした。多分、五年間の間にしかるべきマイナーチェンジが行われ、オールラウンド板として熟成されていたということなのではないかと思います。来期のワタシのオールラウンド板はコイツでほぼ決定でしょう。

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