オトナのためのテククラ合格講座~受験会場編
テククラには昔、受かりやすいという噂の会場がありました。長野県が完全にスキー場別に検定を開催していた頃の話です。しかし、長野県も県連からジャッジが派遣されるようになり、以前ほど受かりやすい会場はなくなったようです。
しかし、受かりにくい会場ならあります。難易度の高さを売り物にしている会場です。八方尾根はその代表でしょう。ワタシは何度かクラを受けに行ったことがありますが、クラの合格者をたまにしか見たことがありませんし、たまーに合格する人がいると、その人は八方のイントラで全日本に出場している人だったりしました。
まー、ハッキリ言ってしろーとを合格させる気なんてないでしょう。少なくとも、普通のオトナが合格する会場ではありません。もちろん、難関に挑戦することが趣味の方なら受験を止めはしません。しかし、テククラを本気で取りたいオトナは避けた方が良いでしょう。
では、どこが比較的受かりやすいか、愚妻Yの得点の変遷をもとに考えてみます。2015年春からのYの得点の変遷は以下の通りです。
会場 整大 フリー 整小 コブ
2015,3 八海山(県連) 79 79 79 79
2015.4 鹿沢 79 79 79 79
2016.2 野沢 80 80 80 79
2016.2 富士見パノラマ 79 79 79 79
2016.3 野沢 79 80 79 79
2016.3 舞子(都連) 80 80 79 80
2017.2 ブランシュ(都連) 79 80 79 79
2017.3 田沢湖 79 79 80 82
2015年の八海山を基準に考えてみます。八海山の検定は新潟県連主催でジャッジはデモまたはそれに準ずる方です。一番信頼でき安定していると考えられるからです。
この時点でYは79オール。全ての種目で少し実力が足りなかったのでしょう。それが、2016年の「脱ど素人宣言」あたりで整地種目に関して著しく進歩しました。2016.2の野沢の整地種目で80が揃ったのはYの実力が整地の各種目一点分近く向上したからです。
ということは、八海山の基準と野沢の基準はかなり近いものだったのではないかと思われます。
これに対して、2016.2の富士見はいかに辛い基準だったか判ります。2016~17でYに一つも80を出さなかったのはここだけです。特にこの時のYは全ての種目で良い出来だったので、ジャッジの辛さが際立ちました。多分、八方尾根並みの辛さだったと思います。
次の2016.3の野沢は、Yの出来が今一つだったことと悪雪が影響しましたので、まあ、こんなものでしょう。ワタシの見た感じでも野沢のジャッジは安定していたと思います。
2016.3の舞子は、直前のケガの影響もあってYが整地小回りで大失敗をしています。逆に言うと、それでも他の種目で80が出ているのは、八海山≒野沢の基準からすると、微妙に甘かったのかもしれません。
2017.2のブランシュは雪の硬さにヤラレました。ジャッジの基準も辛めだったとは思いますが、まあ、納得できます。八海山≒野沢の基準から見ても同レベルまたは、微妙に辛いかというところ。
2017.3の田沢湖は、それまでの会場と比較すると整地に関してやや辛めだったことが判ります。2016.2から2017.3までの間にYのフリーに80を付けなかったのは富士見と田沢湖だけです。また、コブでいきなり82が出たのは、幸運もありますが、直前にコブで良いフィーリングをつかんで進歩していたことが大きいかと思います。
以上を総合すると、
(八方尾根≒)富士見>田沢湖≧ブランシュ≧野沢≒八海山≧舞子
という感じでしょうか。
ただし、舞子は、この年の雪不足で普段と異なる奥添知バーンを使用していたこともあり、普段の年もこの通りなのかは全く保証できません。しかし、辛すぎることはなさそうです。
Yが受験した会場で言うと、テククラ合格を目指すオトナには、野沢・新潟県連(県連の会場は年によって異なる)・舞子あたりの難易度の会場が適しているかもしれません。ただし、自分の好みの雪質というものがありますので、そこを最大限に考慮するべきでしょう。硬い雪が好みの方に舞子は全く不向きでしょうから。
昨日書いたように、オトナはコブを得意にするべきです。そして、コブが得意ならコブの深くなる会場の方が受かりやすくなります。コブが深くなるという点でも野沢・新潟県連・舞子あたりは期待できると思います。
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