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2020年4月30日 (木)

迷宮の中の迷宮の中の迷宮の中の…

 家族が戻って五日目。今朝の検温は普通の体温計で36.2°。

 何故ですかね、下がりました。つか、ワタシとしては低すぎます。時間が早かったということはありますが、前日休肝日にして十分に睡眠を取れなかったためでしょうか。

 家族はまだ眠っている時間ですが、デスクワークしようかしら、とPCを開けて同僚講師のFBを見て驚きました。

 一学期がなくなった…。

 あちこちの同業者がオンライン授業とやらに乗り出す中、ウチは教室での対面授業にこだわってきました。緊急事態宣言が終わり次第一学期開講のはずだったのです。

 それが昨夕、一学期は全面的に映像配信になると発表があった…そうです。

 まあ、やむを得ないのかとも思います。なにしろ、一学期開講の目安であった緊急事態宣言自体が、ひと月延長という見通しになっていました。そうなれば、開講が六月初旬。とうてい一学期などというものではなくなります。

 それより何より、それまでの間放っておかれる受験生はたまったものじゃありません。何をしたら良いやら途方に暮れる状態でしょう。

 実は、この数日、そういう人達のためのデスクワークをしていたのですが…、無駄になりました。

 今回のウチの決定ですが、仕方ないことかと思います。事ここに及んで、5月7日一学期開講は誰が考えても不可能です。

 しかし、この映像授業ってヤツは…ねえ。

 映像授業は、それがどんなクオリティのものであっても、受講する人間の理解度に大きな差ができます。以前、受験サ〇リというものについて書いたことがありますが、まず、受講する人間の環境が不ぞろいです。

 加えて、映像授業を集中して受けることは、どんな人間にとっても難易度の高いことです。気が散りやすいんですよ。

 だから、映像授業オンライン授業にすると、個人により差が出やすくなります。良い環境に恵まれて、個人的にも高い集中力を発揮できる小数の生徒さんには有効でしょうが、大半の受験生は映像授業を生かしきれないでしょう。

 しかも、激励し尻を叩き刺激を与え、時に手取り足取り添削指導までやる我々講師はそばにいないのです。

 もともと、このコロナ騒ぎは受験生一人一人の心構えによって差が出る環境ではあったのですが、その差は映像授業になるとより拡大します。

 もし、このブログを読む機会のある受験生がいたら、肝に銘ずることです。今年の受験は、この一学期に差がつく!

 コロナ禍の世界という迷宮の中の、緊急事態宣言の日本という迷宮の中の、迷走する受験界という迷宮の中の、さらに映像授業という迷宮の中を、どうか、迷わずに進んでください。困難とは思いますが、集中して進んでください。 

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2020年4月29日 (水)

Gitaku taiki Weekの始まり

 家族が戻って四日目。今朝の検温結果は36.79°。昨日より一時間遅いとこうなります。

 この朝の小数点以下二桁の検温も今日が最後。今朝ほど、愚妻Yに言い渡されました。「婦人体温計オジサンが使うのキモチ悪いから止めてクダサイ!」

 まー、そう言われりゃそうだが。~o~;;

 今日は本当なら祭日でGWの始まり。毎年、「どうせオレ達、非国民だから労働強化週間」と世の拗ね者を気取るところなのですが、今年のGWは、国民全体、Gitaku taiki Week。予備校屋も差別されないなんて、スバラシイ。~o~;;

 おまけに、家族切り分けで一人だけ働くということもなく、お父さんも差別されないなんて、スバラシイ!~o~;;;;

 というわけで、みんな一緒です。あははは。

 天気も良いので、我が家は三人で一緒に網戸掃除でした。

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 気持ち良い風が吹き込んできます↑。

 結局、東京都は、昨日、再び三桁に逆戻りしました。新たな感染者112人。

 しかし、大変明るいニュースが一つ。昨日の全国の新たな感染者は284人だったのですが、実は、全国の退院者数も284人。つまり昨日、入院者は増えなかったんです。スバラシイ。

 新たな感染者が増加して一番拙いのは、それが医療崩壊につながりかねないからです。でも、退院者数が増えてくれれば、医療現場が一息つけます。そういう意味で、昨日は素晴らしい日でした。もうちょっとです。

 退院者数が新たな感染者を上回り続けてくれれば、日本は持ち直すぞー。~o~

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2020年4月28日 (火)

上水沿いの小道にて

 家族が戻って三日目。今朝の検温結果は36.48°でした。

 この今朝の検温というのは、起床時点で行なっているため、結果がほぼ起床時間に比例しています。ということは、こんな日はかなり寝坊していたということ。まあ、生活リズム乱れてましたからね。

 この二日、36.5前後なのは、早寝早起き生活に戻ったからです。今朝など検温は午前五時過ぎですから。

 早起きして、午前中は原稿書きと娘(仮称ケミ)のお勉強の先生で過ごしました。ちょっとは算数の集中力を取り戻させないとね。

 昼前から、お義父さんお義母さんの所に送る宅急便を家族で出しに行きました。なんせ、お二人ともハイリスクグループなので不要不急の外出は控えてもらっています。娘(仮称ケミ)のナゾナゾ付きお手紙やら退屈しのぎをいろいろと。

 近所の宅急便営業所は、玉川上水近くにあり、我が家から徒歩では20分ほどかかります。普段だと歩く距離ではないのですが、まあ、ヒマだし、運動不足解消に我々夫婦は歩き、ケミさんは自転車で行ってきました。

 玉川上水近くは、ど田舎の小金井の中でもノンビリした地域です。コロナなんてまるで縁が無さそう。

 東京都は、日曜に新たな感染者が72人と久々の二桁になり、さらに期待の月曜にはナント39人!いやー、ホッとする…

 はずなのですが、何故か最近、多摩地区でじわりじわりと増えており、小金井も四日連続で一人ずつ増えて26日現在で14人。中央が収まるにつれて地方へと波及する感じなんでしょうか。困ったものです。

 ま、でもまだ14人ですから。

 帰宅後、ちょっとデスクワーク。自宅待機の生徒さんのためにいろいろ出来ることはやってあげませんとね。 

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2020年4月27日 (月)

息切れ父さん心配と諦観

 家族が戻って来て二日目の朝、計ってみたら36.56°でした。

 昨日、日課にしていた○○村早朝ランニングを娘(仮称ケミ)と一緒にしてみました。ワタシは、比較的持久力のある方なので、小学校四年生の娘なんかに負けるわけないですから、まあ、少しゆっくり目のペースでお付き合いしてあげよう。

 などと思って始めたのですが、なんだかコイツ、ペース速いなあ。「そんなに速いペースじゃ最後までもたないよ」と言ってはみたのですが、結局、ケミさんは全くペースを緩めず、最後にダッシュして追いつこうとしたワタシが息切れでゼイゼイ言っている横を、全く息を切らさぬ娘は、ブレイブボードに乗ってスイスイと遊びに行きました。

 シャトルランの成績から言って、持久力あるんだろうとは思っていたのですが、ばけものだ~。

 今日も一緒にランニングしようと言われました。○○村ランニングは無理に娘に合わせず、マイペース。その後、近所を走りたいというので、近くの坂道まで一緒に走り、「はい、ケミさん、この坂道を往復して~」とコーチに徹しました。もう、コイツに合わせるの諦めました。~o~;;

 持久走の方は感心と諦めしかないのですが、お勉強を見てあげたら…なんという持久力の無さだ。

 算数のドリル裏表一枚分の集中力が持ちません。後半ケアレスミス連発。おかしいな~。こんなに集中力の続かない子だっけ。

 もともと、数学的な閃きは無いだろうと思っていたのですが、小学校の算数なんて根気さえありゃ何とかなりますからねえ。

 愚妻Yと二人の一か月の間にも、集中力が続かずにYクンブチ切れの日がありました。ヤバいなぁー、こちらの持久力は心配です。

 さて、昨夜も我が家は山菜ディナーでした。

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 コゴミとフキノトウの天ぷらです。天ぷら苦手のYクンにしては絶妙な仕上がり。コゴミの天ぷらがこんなに美味いとは。キノメもコゴミのごま油和えもグッド。今日もケミさんはIさんからいただいた発泡飲料で乾杯でした。

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2020年4月26日 (日)

時計よ止まれ

 自己監禁から解放された初日。朝の検温はもう習慣になっているので、ついしちゃいましたが、36.77°でした。

 昨日昼過ぎ、妻子が帰還しました。正直に言って、もっと感動的になるかと思っていました。一月も会えなかった夫婦父娘の再会なんですから。

 でも、その時はただ五月蠅いだけ。~o~;;

 だったのですが、やはり時間が経つと共に、再会の喜びはお互いに湧いてくるようです。夕食はとても和気あいあいで喜ばしいものになりました。

 Yと娘(仮称ケミ)は、一昨日、雨の中を山菜取りしてくれたのだそうで、昨日の夕食は毎年恒例山の幸ディナー。それに、ケミさんの初優勝祝いノンアル発泡酒での乾杯付き。

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 このノンアルコール発泡飲料がんまい!Iさん、ありがとうごさいます。甘すぎることなく絶妙です。

 まあ、もちろん、我々夫婦は直後に苦い発泡飲料に切り替えたんですけどね。~o~

 加えて、今年のふきのとうのペペロンチーノは絶妙でした。写真下のコゴミと写真右上のキノメも、んまい!山の生気が体を潤します。

 留守中のことスキーのことを語るうちに時は過ぎ、昨夜は久々に川の字で休みました。

 今朝ほど、三人で少し朝寝坊をしました。うつらうつらしながら思わずにいられませんでした。ああ、このまま目覚まし時計が動かなけりゃ、仕事もコロナも何も心配せずに、三人で和やかにしていられるのに…。

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2020年4月25日 (土)

五月蠅いヤツらの帰還

 自己監禁生活十八日目。今朝の検温結果36.15°。とうとう、この生活の終わる日が来ました。

 昨日を休肝日にした関係で今朝は五時前に目を覚めました。五時の検温だと、こうなります。

 休肝日にして備えていたのは、今日、妻子が帰って来ることになっていたからです。フローリングの床に落ちている小さなゴミまでチェックし、買い物を済ませて花を飾って待っていました。

 そろそろだろうと外へ出て見ると、我が家の駐車場の前に、どうやったらこの角度になるのやらという角度で我が愛車が立ち往生しています。ヤレヤレ、相変わらずの車庫入れ技術だこと。

 荷物を運び入れて、奥様のご帰還。リビングへ入るなり、「あら、この床、こんなに白かったかしら」(オレが磨いたんだヨ)「何この花?」(旦那様の気遣いだっての)。

 ここまでは良かったのですが、洗面所に入るなり、「もー、○○さん何やってんの、この洗面台の汚れ!」

 オマエね、粗探しの前に他人の良い所を評価するってことを学びなさいよ。

 それからも散々粗探し。汚れている所を捜し出しては、「ちょっと、○○さん、コレ」

 ああー、五月蠅いヤツが戻ってきやがった~。

 娘(仮称ケミ)は娘で、ここの所静かだった○○村の同級生たちを呼び出しては遊び回りはしゃぎまわり。そんなに賑やかにしたら、某都知事のオバサンに怒られちゃうゾ。~o~;;;

 まー、締めるところは締めなきゃいけないけど、とりあえず、我が家は和やかにもどりました。ホッ。

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2020年4月24日 (金)

宇宙と小金井と掃除の大切さ

 自己監禁生活十七日目。今朝の検温結果36.84°。

 今朝、TVをつけたら、元宇宙飛行士の方が、自宅待機の仕方をアドバイスしていました。ナルホド、我々は宇宙船の中に閉じ込められているみたいなもんだからなあ。

 ルーティンワークを作ると良いとのことで、なーんだ、そんなのワタシもやってる。この自己監禁生活において欠かさないルーティンは、朝の○○村ランニングとこのブログ書き。この二つを続けることでどうにか一日を過ごす目安を作っています。

 残りの時間は、大抵コーヒーを入れてデスクワーク。 毎年恒例の会議がなくなったことで発生した仕事を、昨日一つ終わらせました。

 お昼頃に昼飯を買いに出掛けます。小金井の街は、ほとんどの人がマスクをしてソーシャルディスタンスを取って…と人々はコロナに気を使って生活していますが、やはり、そこは小金井。なにしろ、22日の段階で小金井市内の感染者は全部で10人。四月に入ってからの三週間で8人しか増えていないのです。

 市民は皆それを知っていますから、「念のために」マスク、「念のために」ソーシャルディスタンスという余裕があります。

 コレ、都心では考えられないでしょうねえ。田舎でヨカッタよ。

 昼食を取ってしばらくは、サッカータイム。2018ロシアW杯のビデオが未整理なので、見直して整理しています。決勝トーナメントは日本vsベルギーがベストバウトと思っていたけど、フランスvsアルゼンチンの点の取り合いや、スペインvsロシアの一方的展開からの下克上ゲームなんかも見ごたえ十分です。

 午後は、またコーヒーを入れて、ここで大抵ブログを書き、一日が終わっていきます。

 今日は、このスケジュールに大掃除が加わりました。いやまあ、大掃除ってほどのものではないんですが、可燃ごみの日だったので。何となくホコリっぽかったリビングの隅の方をこすってみたんですが…。

 驚きました。部屋が明るく輝き出し、何だか気分まで明るくなりました。いやー、掃除って大切なものなんですねえ。~o~;;

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2020年4月23日 (木)

「まして」海の底へ~『源氏物語』に関する些細なこと7 その二

 自己監禁生活十六日目。今朝の検温結果36.85°。

 解決策というのは、句読点の打ち方を次のように変えることです。

 わが身かくいたづらに沈めるだにあるを、この人ひとりにこそあれ、思ふさまことなり、もし我に後れて、その心ざし遂げず、この思ひおきつる宿世違はば、海に入りね」

 つまり、「思ふさまことなり」の後を句点から読点に替えるのです。これは、一見、玉上『評釈』と同じ処理のようですが、玉上博士は、本文に一切句点というものを用いませんので違います。ワタシのは、「思ふさまことなり」の後を読点にすることで、「この人ひとりにこそあれ、思ふさまことなり」を挿入句として扱うということ。

 つまり、わが身かくいたづらに沈めるだにあるを、もし我に後れて、その心ざし遂げず、この思ひおきつる宿世違はば、海に入りね」という主文脈の間に「その心ざし」を説明する挿入句「この人ひとりにこそあれ、思ふさまことなり」が挟まっていると考えたのです。

 昨日の記事に書いたように、連語「だにあり」は、「Aだにあり、(まして)B~」で”Aでさえ~、(まして)Bは~”の意味になります。この主文脈の場合、A=「わが身いたづらに沈める」、B=「もし我に後れて、その心ざし遂げず、この思ひおきつる宿世違はば」、~=「海に入る(ほどの無念)」となるわけです。 

 こう考えると、主文脈の訳は、”私の身がこのようにむなしく沈淪していることさえ無念なのに、もし私に先立たれてその意志を遂げることなく、私の思い遺した宿縁と違うことになるならば、ましてそれは残念無念なことなので、お前は海に身を投げなさい”のようになります。

 これに、「その心ざし(その意志)」を説明する挿入句が挟まるのですが、この処理はやや難しくなります。というのは、通常、現代語では挿入句は疑問文の形を取るものだからです。

 挿入句は、古典語でも疑問文の形を取ることが多いのですが、古典語だと、時々、平叙文の形の挿入句にお目にかかります。そういう文は極めて訳が難しくなるのですが、”~だが”くらいの処理で挟み込んでやることになるでしょう。すると、入道の遺言全体は次のような訳文になります。

 ”私の身がこのようにむなしく沈淪していることさえ無念なのに、娘はこの人一人だけれど、私には特別な思惑があるのだが、もし私に先立たれてその意志を遂げることなく、私の思い遺した宿縁と違うことになるならば、ましてそれは残念無念なことなので、お前は海に身を投げなさい”

 ちょっとゴチャゴチャしちゃうのですが、まあ、偏屈な男の会話文ですから、キレイな文章じゃなくても良いでしょう。~o~

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2020年4月22日 (水)

「まして」海の底へ~『源氏物語』に関する些細なこと7 その一

 自己監禁生活十五日目。今朝の検温結果36.76°。

 昨日予告した通り、『源氏物語』に関する些細なことです。

 「若紫」巻、北山から都を見下ろす光源氏に従者の良清が明石の入道について語る場面の、入道の娘への遺言が今回の重箱の隅です。

 (入道)「わが身かくいたづらに沈めるだにあるを、この人ひとりにこそあれ、思ふさまことなり。もし我に後れて、その心ざし遂げず、この思ひおきつる宿世違はば、海に入りね」

(「このわたしがこうしてむなしく落ちぶれていることだけでも無念なのだから ― 子はこの娘一人きりではないか、私には特別の考えがあるのだ。もしわたしに先立たれて、その志がかなえられず、わたしの思い決めてある運のとおりにならなかったら、海に身を投げよ」)

 上記は小学館『新編日本古典文学全集』の本文と現代語訳です。

 この部分、実は、近代の諸注釈書は本文の句読点と現代語訳が微妙に異なっています。

 まず、本文の句読点ですが、

 「わが身…だにあるを、この人…こそあれ。思ふさまことなり。」(『源氏物語講話』島津久基)

 「わが身…だにあるを、この人…こそあれ、思ふさまことなり、」(『源氏物語評釈』玉上琢彌)

 「わが身…だにあるを。この人…こそあれ。思ふさまことなり。」(小学館旧『全集』『完訳日本の古典』)

 「わが身…だにあるを、この人…こそあれ、思ふさまことなり。」(岩波旧『大系』・新潮集成・小学館『新全集』・岩波『新大系』・岩波『文庫』)

 さらに、副助詞「だに」の解釈が二通りに分れます。「だに」は、”(せめて)~だけでも”と訳される<最小限の限定>の意味と”~さえ・~すら”と訳される<類推>の意味を持つ助詞ですが、この解釈が各注釈書、ほぼ真っ二つに分かれています。

 <類推> 島津『講話』・玉上『評釈』・『完訳』脚注・『新大系』・『文庫』

 <最小限の限定> 旧『大系』・旧『全集』・『完訳』訳・新潮集成・『新全集』

 イヤハヤ、お見事な分裂っぷり。『完訳日本の古典』なんて、脚注と訳文で分かれちゃう自己分裂のありさま。

 昔、A先生にうかがったことがありますが、小学館旧『全集』は、本文と頭注と訳をお三方の先生の分業で行ったのだそうです。そこへS先生が加わって作ったのが『完訳』ですから、どなたかとどなたかの意見が分かれたってことでしょうねえ。

 この混乱した糸を解きほぐす鍵は、「だにあるを」の解釈と句読点の見直しでしょう。連語「だにあり」は、逆接句を構成し、「『あり』の上に、下に続く文脈と対比的な意味を表す形容詞形容動詞を補って解する」とベネッセ古語辞典にはあります。

 要するにこういうことです。「だにあり」は、「Aだにあり、(まして)B~」の形で、対比的なAとBについて述べるのですが、「あり」は補助動詞で、「B~」の「~」とほぼ同義の形容詞や形容動詞の代わりをしているのです。ですから、「Aだにあり、(まして)B~」の訳は、”Aでさえ~、(まして)Bは~”となるのです。

 もちろん、そんなことは諸注釈を書いているくらいの碩学たちはご存知です。だから、例えば、旧『全集』頭注には、「『だに』の下にある『あるを』は『しかじかであるのに』の意。その『しかじか』の内容は前後の文脈によって定まる」とありますし、『新大系』では、「~」を「思ふさまことなり」と考えて、”わが身がかようにむなしく沈淪しているのですらそうなのに(格別の考えがあるのに)のに、この娘ただ一人であるけれど、(だからこそ)思いをかけるさまには格別のものがある”という訳を当てているわけです。

 しかし、この『新大系』の考え方は、やや無理がありそうです。そのために、『新大系』を発展させた『文庫』では、”わが身がかようにむなしく沈淪しているのですら無念なのに、この娘ただ一人ではあるけれど、(だからこそ)思いをかけるさまは格別なのだ”と訳文を修正しています。つまり、自分の沈淪に対して抱く思いと娘にかける思いが同質のはずはないということです。

 しかし、この文庫の訳にするためには、”無念”をどこからか持ってこなくてはいけません。現状では、”無念”はどこにも見当たらないのに。

 実は、この問題、ある工夫で簡単に解決します。昨日、それを思いついてしまいました。あははは。~o~

 まあ、こう暇だといろんなこと考えるってことですね。解決策については、また明日。

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2020年4月21日 (火)

会いに行けない身のいくつかの気づき

 自己監禁生活十四日目。

 十四日前には、「二週間後に自分の安全が確認できたら、妻子に会いに行きます」と威勢の良いこと書いていたんですが…、ねえ。

 今日も東京都の新たな感染者は123人だそうで…。小金井市は四月に入ってから8人増えただけなんです。四月に入って16人増えた島根県の半分なんですが…。

 でも、やっぱりこのご時世では、東京から新潟への移動は自粛します。娘(仮称ケミ)にもう一月近く会っていません。顔忘れられているんじゃないかしらん。

 愚妻Yのいない家で家事をしていると、いくつか気付くことがあります。Yという女は、非常に大雑把な女だと思っていたのですが、案外掃除などは緻密にやってたんです。今、特に何も汚れるようなことはしていないのですが、家というものは放っておくと汚れるもんなんですね。しょうがないから時々掃除のマネごとをして過ごしています。

 自分の体調についても、発見がありました。ワタシは常日頃、平熱が高めと思っていたのですが、婦人体温計で正確に計測していくと、午前六時まではそれほど高いわけではないんですね。今日なども、六時前に計測したら36.38°。

 これが午前七時頃になると、36°後半になり、八時頃に計測すると37°近くまで上昇しています。

 これが体内時計ってヤツなんでしょうかね。

 ここ数日、『源氏物語』「若紫」巻を読んでいるのですが、例の「些細なこと」に一つ気付いてしまいました。これについてはまた、明日。何しろ、時間は腐るほどあるので、ゆっくり記事にします。

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2020年4月20日 (月)

高く高く打ち上げようよ

 自己監禁生活十三日目。WHOは、新コロナの潜伏期間を1~12.5日と言っているようですから、今朝の検温で何もなければ、春期講習期間に何かもらっていた可能性はほぼ消えます。検温してみると

 36.91°!

 よしよし。ホッとしました。~o~

 今日は月曜なので、東京都の新たな感染者は劇的に減ることが期待されたのですが…、102人かよー、残念。

 昨日から春の疫病にちなんで『若紫』巻を読んでいます。昨日、「非常にサッパリしている」と書きましたが、これは、『帚木』~『夕顔』の曲面的で複雑な文体に対して、非常に簡潔な文体という意味です。

 この不連続感は、かつて、和辻哲郎をして、「もし現在のままの源氏物語を一つの全体として鑑賞せよと言われるならば、自分はこれを傑作と呼ぶのに躊躇する」とまで言わしめ、昭和三十年代には成立過程論へと発展していくわけです。

 まー、確かに、普通に考えて『夕顔』巻の直後に『若紫』巻が書かれたとは思えないよね。

 でも、だからと言って、『若紫』巻を最初に書いたと考える初期成立論には無理がありそう。この時代に「瘧病にわづらひたまひて」などという書き出しで物語を書けるわけないもんなあ。

 結局、『桐壺』巻の後に書いたんでしょうけど、『桐壺』がまた、取って付けたような見事な第一巻ぶりなのでねえ。ホントに『桐壺』から書けるんだろうか。いっそ古注釈の伝説の通り『須磨』が書き出しだったりしたら楽しいかも。

 などとどうでも良い妄想に浸ってしまうのも、ヒマゆえですねえ。

 さて、今日のタイトルです。なんでも、今朝の新聞によると、某アメリカの大統領が民主党知事の複数の州に対して、自宅待機命令を解除して経済活動を再開させるよう「解放せよ」と呼びかけたというのですが…。

 某アメリカって19日で感染者73万5000人以上、死者39090人の世界一のコロナ大国なんです。

 この某大統領、自国民が何万人死のうが関係ないんですかね。とんでもない銀河系級の大〇鹿!同じ惑星の人間とは思えません。

 NASAに提案。早く特別なロケットを開発して、この大馬〇モンの異星人大統領を高く打ち上げて、自分の星に返しちまってください。こやつ、地球には迷惑過ぎますゼ。

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2020年4月19日 (日)

若紫と滑りおさめ

 自己監禁生活十二日目。うーーん、十二日目ですか。感慨ヒトシオ。よくぞ、自己監禁をこんなに続けられたモンだね。

 こちらが感慨に耽る間に、娘(仮称ケミ)と愚妻Yは、丸沼高原の最終日に行っていました。

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 ゴールドコースのシングルに乗るケミさんです↑。

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 日光白根山をバックにしたケミさん↑、

 何だか、丸沼は良いコンディションだったようですが、それも今日まで。ケミさん、滑りおさめです。

 ワタシの方は、デスクワークです。春の疫病と言えば、『源氏物語』若紫巻。

 「瘧病にわづらひ給ひて」で始まるこの巻は、やはり名文だと思います。異常にサッパリしてます。

 鹿沢高原はやっているらしいのですが、しかし、苗場からは遠い。滑りたがりYさん、今シーズンの滑りおさめでした。こんなシーズンに怪我もトラブルもなく、無事に滑り終えられてヨカッタよ。~o~

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2020年4月18日 (土)

とまどいと感謝の土曜

 自己監禁生活十一日目。今朝も検温は36.43°。天候は春の嵐。

 昨日は、かぐらの最終日でした。

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 子供達の、「かぐらありがとう!」。

 親としては感謝とともに、なんとも言いようのないものを感じます。

 今日は個人的にも感謝ととまどいを感じることがあり、何だか不思議な日でした。天気も不思議な天気で、春の嵐だったのに夕方には太陽が出ました。今日は東京全体で新たな感染者が181人ですとぉ。

 小金井は落ち着いているんですがねえ。

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2020年4月17日 (金)

朝令暮改春の嵐

 自己監禁生活十日目。今朝も検温結果は、36.67°と平穏無事に始まった一日のはずだったのですが…。

 政府が緊急事態宣言を全国に拡大したそうです。GWに備えてのことらしいけど、それを受けてドタバタが起こりました。

 昨日、日曜までやると言っていたかぐらスキー場が、今日の昼頃、突然、今日17日でクローズすると言い出しました。イヤハヤ、朝令暮改かよ。強気だった志賀高原も一ノ瀬寺子屋焼額熊の湯を、急遽19日までに改めました。

 政府の方でも、30万だの10万だの自己申告制だのとバタバタと朝令暮改し続けています。誰か、一貫性のある政策を考えつく腹の座ったヤツはいないのか、いや、いるはずがない、って反語ですか。~o~;;

 一番腹が座っていそうだった某都知事さんも、今日、某東京都が一日の感染者新記録を打ち立ててしまったもんだから、ちょっと浮足立っているようです。しっかし、緊急事態宣言から九日、休業要請発動から六日を経て、201人かよ。まいったなー。

 と人間界がアタフタバタバタしているうちに、大気の方もバタバタするらしく、明日は春の嵐だそうです。

 もう頼みの綱は、なんとかジビルとやらだけかい。

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2020年4月16日 (木)

七分残念三分ホッとする決断

 自己監禁生活九日目。

 このところ、大変よく眠れて食事も美味しく、快眠快食適度な運動という自然免疫を高める生活をしています。

 まあ、「適度な運動」というのは、我が家の前の私道を五分間ほどグルグル走り回ることなんですけどね。~o~;;

 でも、そのおかげか、今朝の検温も36.72°でした。

 この「.72」というのは、実は、我が家の普通の体温計をYクンが持って行っているので、ワタシの使うのはYの婦人体温計なんです。計測に時間はかかるけど、正確なんですヨ、コレ。~o~

 日々、東京は緊張感を増していて、休業要請の効果が期待された今日も新たな感染者は149人だとか。やんなっちゃう数字ですが、小金井市だけだと、四月初めに2人だった感染者が二週間で8人になっただけ。多摩地区はだいたいどこの市もそんな感じです。

 これが港区あたりだと、四月初めの40人が二週間で168人ですと。いやー、怖くて都心には行きたくありません。

 そんな緊張感のあるような無いような田舎小金井の自宅待機生活のワタシのもとに、今日の昼、残念な知らせがありました。

 かぐらスキー場がとうとう19日の営業休止を決めたそうです。

 これは、スキーヤーとしては大変残念なニュースなのですが、一方で、かぐらはよく頑張ったとも思います。七分残念ですが三分はみんなが内心ホッとする決断なのかもしれません。

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2020年4月15日 (水)

教科書の日

 自己監禁生活八日目。

 娘(仮称ケミ)の小学校は休校中なのですが、教科書と宿題の配布が行われました。

 とは言っても、火曜から金曜の指定された時間内に他人と重ならないように取りに来いとのこと。三四年生は12時~15時だったので、今日の14時頃に行ってみることにしました。

 そのために、まず、ワタシの部屋の古い教科書を整理しました。ケミさんの教科書は相当な量になるので袋を用意して来いというのですが、適当な袋を思いつかず、ウチの学校でテキストを入れるのに使っている袋を空けることにしました。丈夫な袋なので。

 ワタシの部屋には古い教材が、その袋に入って何年分も置かれています。こいつの一番古いのから三番目までを紙ゴミにして袋を空けよう。

 2011年~2013年分を袋から出し、紙紐でくくりました。モノスゴい埃で、Yがいたら絶対に怒られるような仕事です。留守でヨカッタよ。~o~

 整理しながら、ああ、この年の春はあの震災の後で、ケミさんは夜泣きだったっけ、などと感傷にふけってしまいました。あの年もやはり、いつもとは全く違う春だったけど、我々は、ケミさんのおかげて幸せでいられたんだよなー。

 袋を用意して学校へ行ってみると、父兄が誰にもことわらずに勝手に教室に入り、生徒の名前のつけられたロッカーから教科書を取ってくるシステムになっていました。誰とも会わずに済むというわけです。ナルホドねえ。

 宿題をゆうパックにして送ってあげました。郵便局は、今日から窓口にビニールシートが垂れ下げられていて、職員さんとの間で唾液が飛ばないようになっています。うーん、とうとうここまで…。

 しかし、この日本郵便というのは、我々が日常生活を送っていく上で欠かせない大切な公共サービスです。その職員さんたちをウィルスから守るというのは、当然のことか。

 こういう事態になると、本当に社会のために大切で大事な職種というのがハッキリしてきます。一番は何といっても医療関係ですが、鉄道も日本郵便もガス水道もゴミ収集車の人達も、みんな我々の社会生活に欠かせない大事な人達なんですよね。感謝。

 予備校屋は、こういう事態になると、他人様のお役に立てませんねえ。~o~;;;

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2020年4月14日 (火)

陽光の中の想い

 自己監禁生活七日目。

 小金井は快晴です。

 監禁生活と言っても、郵便を出したり食料を買いに出かけたりはせざるを得ません。陽光の中を郵便局まで静かに散歩しました。

 小金井は23区内と違って、それほど感染者が出ていないのですが、それでも12日の時点で8人。人々は背後に迫るものを感じながら、それでも日常生活を行っています。

 昨日の記事通りに、月曜の東京の感染者は91人と激減しましたが、今日明日明後日が勝負でしょうかねえ。そろそろ、緊急事態宣言と休業要請の効果が、すこーしは出て来るかもしれないから。

 ちなみに、3/26に四週間のロックダウンに入ったニュージーランドは、ロックダウン後二週間近く経った今日も、新たな感染者が19人出たそうです。うーーん。

 しかし、このニュージーランドの対応の素早さはお見事だったようです。3/14全入国者の二週間の自主隔離。3/19国境封鎖。3/23四週間のロックダウン発表。立て続けに超強力な手を打ったうえで、給料補正金週20時間以上労働する人に対して一週につき585.80NZ$支給だそうです。さすが、世界初の産休首相。

 休業補償を惜しんで休業要請に尻込みし続けた上に、自宅で愛犬と戯れている動画で顰蹙を買っているどこやらのマヌケとエライ違いです。

 誰か、アーダンさんの爪の垢東京に送ってもらって。~o~;;;

 某アメリカも、某大〇鹿大統領が、世界最強の感染症対策機関にしてSARSにさえ打ち勝ったCDCの予算を削減したために、今や、感染者も死者数も世界最悪なのだとか。今朝の新聞に出ていました。

 一人の愚か者が間違って大国のトップに立つ恐ろしさ。それで二万人以上の死者が出るなんて。

 アーダンさんの爪の垢、ワシントンにも追加。

 そんなことを想いながら、陽光の中を歩きました。日の光が眩しいのに、このうすら寒さは…。

 今朝の体温は36.6°のド平熱なんですがねえ。

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2020年4月13日 (月)

今日とや言はむ昨日とや言はむ

 自己監禁生活六日目。

 毎日が淡々と過ぎて行きます。淡々過ぎて、だんだんと今日と昨日の区別、三日前と四日前の区別がつかなくなっていきます。この精神状態、ヤバいかも。

 昔、躬恒は昼間のように明るい月を見て、それが今日なのか昨日なのか分からなくなったと詠みましたが、そんなノンビリしたもんじゃありません。

 昨日は、東京都の感染者数がわずかに減少したそうです。そこで東京都の新たな感染者数の推移で日の区別をしてみると、3月29日の日曜から、

3/29日(68)3/30月(13)3/31火(78) 4/1水(66)4/2木(97)4/3金( 89)4/4土(116)

4/5日(143)4/6月(83)4/7火(79)4/8水(144)4/9木(181)4/10金(189)4/11土(197)

4/12日(166)

 ナルホドねえ…。

 グングン右肩上りなのかと思ってたんですが、結構波打ってます。しかも、月曜は日曜に比べて必ず激減。こりゃ今日の発表が楽しみだね。~o~

 コロナにBCG接種が有効という説に対して東北大の先生が寄稿したそうです。免疫というのは、罹患やワクチンによって得られる「獲得免疫」と生体にあらかじめ備わっている「自然免疫」があるんだけど、BCG接種はこの「自然免疫」を刺激し訓練しておいてくれるとか。

 それでBCG接種率98%の日本人はコロナの死亡率が異常に低いのだと。こりゃまた、大変心強い。

 こういう心強い学者さんの説をこの間紹介したのは…、一昨日の京大の先生

 京大も東北大も良い大学ですねー。~o~

 この東北大の先生もおっしゃっていますが、せっかくBCGによって鍛えられた自然免疫なので、快食快眠適度な運動で自然免疫をキープしませんとね。

 そうそう、昨日と今日の区別をあと二つ。昨日、某東北大の傾向と対策本原稿を一応書き終えました。すごい!この仕事の最速記録です。

 娘(仮称ケミ)も、昨日、今シーズンのレーシングトレーニングを無事終了しました。トラブルも怪我もなく、楽しく上達してくれたようです。ヨカッタ。心底ホッとします。~o~

 今日はあちらも雨。自宅でお勉強しているようです。

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2020年4月12日 (日)

要請と自粛の手順前後

 自己監禁生活五日目。

 春期講習中に何かをもらっていたら、そろそろ出るのかしらと思って毎朝恐る恐る体温計測していますが、今朝は36.7°でした。平熱が少し高めのワタシとしては、ド平熱。ホッ。~o~;;

 ちなみに愚妻Yと娘(仮称ケミ)にも毎朝検温させて報告させていますが、こちらも「今朝もド平熱デス!」。~o~

 ところが、各地スキー場側の動きが不穏です。もともと雪不足で4月5日にはアサマも菅平もクローズドしていました。ところが、まだまだ雪のある八方スキー場が、緊急事態宣言が出るや否や7日をもってクローズドにしたそうです。また、奥只見丸山スキー場も今日12日でクローズドを発表しています。

 みつまたかぐらスキー場については、例の新潟県知事さんの自粛要請を受けて、公式サイトで来場自粛を訴えています。丸沼はオープンしていますが、ゴンドラの営業をしていません。

 正直言って、スキー場というのは、ロープウェイゴンドラ系の乗り物とレストランが混雑した場合を除けば、感染を広げる危険が全くないものです。ロープウェイゴンドラだって、定員を減らし、乗車中の会話を慎んでもらうことで安全性はある程度確保できます。車で行って、スキーして帰るだけなら、本来自粛の対象になるはずのないものです。

 そんな健康的な施設を営業自粛させる前に、都会の密室を使った施設、つまりライブハウスやら接客を伴う飲食店やらパチンコカラオケスポーツジム…早い話が、今回の某都知事の出した自粛要請の対象施設に対する働きかけが先だったんじゃないんですかね。

 もちろん、これらの所でお仕事をしている人達に罪はないわけですから、経済的な援助と引き換えの自粛要請です。そういう手を早い時期に打っとけば、こんなことにはならなかったでしょうに。

 また、早い時期に政府の打ち出したイベント自粛にしたところで、オープンエアで行うスポーツが危険なはずはなく、隠れレストランなどという密室で芸能人集めて会食する方が百倍も危険だし、ハイリスクグループに属している高齢者を集めてパーティ開くのはさらにさらに危険です。そういうことを先に自粛させるべきだったんじゃないんですかね。

 学校休校要請だって、上記のような危険な施設やら催しやらに対して働きかけた後に行われるべきものでしょう。

 今、小金井のドン・キホーテでは某ニンテンドーのゲーム機が売り切れているんだそうです。東京都のどれほど多くのお子さんがゲーム漬けにされていることか。ワタシは、これを「親たるものできるわけない」と書きました。しかし、現実に多くの親御さんが苦渋の決断をしたということでしょう。痛々しくて涙が出ます。

 要請と自粛の手順がまるで逆です。必要で大事な所から抑えるのではなく、彼らの言いやすい所から始めるからこうなるんです。やんなっちゃうなー。

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 こういう事態になったら、皮肉なことに雪不足だったスキー場に雪が降り、現在のかぐらはコレ↑。

 昨年よりはかなり少ないですが、一昨年とあまり変わらず、小雪の2016年同時期に比べれば1mは多いです。

 みつまたかぐらスキー場さんには、是非頑張って営業を続けてもらいたいです。このコンディションもったいな過ぎですモン。 

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2020年4月11日 (土)

心の強弱

 自己監禁生活四日目。

 自宅に引きこもって家族と会えない生活も随分長くなった気でいたのですが、あの緊急事態宣言からまだ四日目なんですねえ。

 新型コロナの潜伏期間は、厚生労働省のサイトによると、「2~14日(一般的には5日程度)」なのだそうで、緊急事態宣言の効果が出るとしたら明日あたりからなのかしらん。

 でも、緊急事態を宣言したからって事態はすぐには変わりませんもんねえ。某都知事の休業要請公表が昨日か。遅すぎますねえ。その効果が数字として出るのは来週半ば過ぎくらいかしらん。

 心弱くなる材料ばかりのようですが、そんな中で某都知事はよく頑張ったかな。国を押し切っちゃったからね。でも、国もどうせ押し切られるなら抵抗せずに一刻も早くすりゃ良かったんだが…。

 いろいろ、弱気になりそうな情報の中で、こんなのもあります。京大の先生が、「日本人はすでにある程度免疫を獲得してるんじゃないか」という仮説を立てているというのですが、これは心強い。まあ、単なる仮説ではなくホントならってことだけど。

 そんな思いで街へ買い物に出てみると、ナント、今まで全く店頭に見られなかったエタノール手指消毒ジェルが売られています。今日は、小金井駅前スーパーでサージカルマスク七枚入りも相当数販売されたとか。

 まあ、すぐに消えたらしいですが。~o~;;

 でもこうして物が出てきているのは、市民が生きていく上で心強い材料です。

 我が家の愚妻Yと娘(仮称ケミ)も、新潟県知事さんが、緊急事態宣言地域からのスキー場への来場を自粛するよう要請したとかで、何だか、招かれざる客的な居心地の悪さを感じる身分になったようです。心弱くなる材料がここにも。

 しかし、Yとケミさんは、ひと月以上前からほぼ新潟住まいですし、もう18日も新潟から出ていないのです。潜伏期間から言っても、準地元民と主張しても良いと思うんですがね、と気強く主張してみたり…。

 地元の方達、東京ナンバーの車でもそんな人間もいるので、どうかもう少しの間だけ受け入れてください。お願いします。

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2020年4月10日 (金)

余裕の監禁と再び牛歩の日々

 自己監禁生活三日目。

 愚妻Yの能天気ぶりにも支えられて、ワタシのメンタルも持ち直してきました。ネットで今度の新コロナについて調べてみると、決して楽観しちゃいけないけど、悲観的になり過ぎる必要のない病気であることが分かります。

 巷間、伝えられるところでは、発症者の八割は軽症なのだそうですが、実は、感染しても無症状の人間は発症者の二倍以上はいるらしいです。お医者さんによっては、現在発表されている感染者(つまり発症して検査が陽性になった人)の12倍の人が感染しているのではないかと推測している人もいます。

 これは、この新コロナの恐ろしさでもあります。つまり、無自覚な感染者はその辺にウロウロしていると考えなければならず、私達自身も無自覚な感染者となってこのウィルスを広めてしまう危険があるということです。しかも、重症化すると某芸人さんのように急速に悪化して死に至る人も出て来ます。

 しかし、また逆に考えると、感染しても致死率はそれほど高くないということです。ペストのように治療薬を投与しなければ六割以上死んでしまうなどということはなく、発症した人の九割以上は治療薬なしでも治っています。

 まあ、つまり、ハイリスクグループでなければ死に至る確率は低く、ただ、気付かずにハイリスクグループの他人様を殺してしまう確率がそこそこあると。それゆえ、お医者さんは、ソーシャルディタンス(人と人との距離を取る)が大事だと説き、無症状な人にもステイホームを勧めているようです。

 だから、今回のワタシの自己監禁は、自分が死なないようにというより他人様を殺してしまわないようにということなんですね。そう思うとちょっと余裕を持って自分を監禁できます。

 さて、余裕が出て来たところで、どうせスキーに行けないなら仕事しちゃえ。

 というわけで、昨年は4月12日頃に始めた某東北大の傾向と対策本の執筆にかかっています。今年の某東北大は、『続古事談』からの出題で、どこかで見たことがあると思ったら、某東大が1989年に使った問題文でした。しかも、設問もかなり被ってます。

 ワタシが某東大志望者の高2生用テキストで使っていた文章です。ラッキー。これなら、解説も楽だよ。

 今日のみつまたは朝のうち雪↓。

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 しかし、晴れてきているそうです。娘(仮称ケミ)だけでなく、Yもトレーニングに参加している模様。

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2020年4月 9日 (木)

3月9日と悲観楽観

 自己監禁生活二日目。

 こういう状況をカミュは「自宅への流刑」と言ったらしいですが、ワタシのは「流刑」という受身のものじゃありません。自分の意志で行う「監禁」です。えっへん。~o~

 吉祥寺で限界授業をさせられていた間は、かなりストレスフルで、ブルーでした。レミオロメンの「3月9日」を毎日聞いて、マジでボロボロ泣いてました。

 どうでも良い話ですが、なんで、あの歌は卒業式の歌なんですかねえ。♪瞳を閉じればあなたがまぶたの裏にいることでどれほど強くなれたでしょう♪ってサビを歌ってて、なんか違うなあと思わないんですかねえ、中高生。~o~;;

 あの歌、実は、今のワタシの状況にピッタリです。本来は友人の結婚式の時の歌らしいけど、結婚式よりは離れ離れの家族がお互いを想うというシチュエーションの方がハマるけどなあ。

 閑話休題。限界授業の期間に、娘(仮称ケミ)の公文と学校の宿題を郵送しました。ケミさん宛とY宛の手紙を添えて。やっぱりブルーで悲観的になっていたせいか、ちょっと感傷的な調子になっていたかもしれません。

 昨日、それが届いたそうです。Yが報告のメールをくれました。「お手紙なんて初めてじゃないですか♪。遠距離恋愛中のカップルみたいデス。この状況を楽しみましょ。」だと。

 どんだけ能天気なんだかねぇ。~o~;;;

 現在のこの状況を楽しむって発想になれる人間は、全人類の中でコイツだけでしょう。悲観的になるのが馬鹿々々しくなりました。

 ネットで情報を集めていると、悲観論楽観論交錯しているようです。楽観的過ぎるのはどうかと思うけど、むやみに悲観的になって自分を消耗させるのは明らかにマイナスですからねえ。

 まあ、我が家は、能天気な妻で助かってるかなと。

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 今日のみつまたは朝のうち雪で視界が悪かったそうです↑。でも、今は明るくなってきてるとか。早く、日本中が明るくなると良いんですけどねえ。

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2020年4月 8日 (水)

限界から監禁へ

 昨日、ようやく限界授業が終わりました。

 正直なところ、ホッとしました。昨日までは吉祥寺の校舎だったので、電車に乗る時間は少なかったのですが、それでも中央線は怖いです。さらに吉祥寺は小金井に比べて圧倒的に人口密度が高く、道を歩くのも怖いです。

 さらにさらに、予備校という所は、どんなに配慮して「密閉」と「密接」を避けても、「三密」のうちの「密集」だけは避けられません。ある程度生徒さんは密集してしまい、ワタシも彼らに対して近い距離で話すことになります。

 生徒さんはほぼ全員マスクをしてきますし、ワタシもマスクしてしゃべるのですが、やはり怖いです。なにしろ、何かあった場合、一番リスクが高いのはワタシなんですから。

 なるべく広い教室を使わせてくれ、などと言っても職員は受け付けてくれないしね。正直、これは恨めしかったです。

 でも、それも終わりました。緊急事態宣言を受けて、この後の春期講習は中止。一学期開講も延期が決まりました。

 なーんにもやることが無くなって、普段であれば間違いなく越後へ向かうのですが、今回は自宅待機という名の自己監禁を選びました。

 娘(仮称ケミ)と愚妻Yは越後で安全に暮らしています。そこへ何かを持ち込むことは絶対に忌避しなければなりません。二週間、検温を日課にして自宅に自分を監禁します。もちろん、買い物には出かけるけど、不要不急の外出ってヤツは一切せず、二週間後に自分の安全が確認できたら、妻子に会いに行きます。

 今は、あの子供と離れて日立で仕事をしていたお父さんの気持ちがよく分かります。仕方ないけど…。

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 幸いかぐらにはまだ雪があるようです↑。去年同時期一昨年同時期より少ないけど、2016年よりは多そうです。

 ケミさんとYクンは楽しく過ごしているようで、それだけが救いです。

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2020年4月 4日 (土)

厳戒キャンプ限界授業

 昨日一昨日、愚妻Yは丸沼で毎年恒例山タクキャンプでした。

 今年は、実施できるかどうかと思っていたのですが、講師マスク着用、ビデオミーティング簡略化して懇親会無し、宿の食事は一人一テーブルという厳戒態勢のキャンプだった模様。

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 初日は強風↑。

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 二日目は快晴↑だったそうですが、バーンコンディションはまだまだ良好。さすが丸沼。

 昨年に続いて課題宿題をたくさんいただいたそうです。やはりキミは未熟だからね。~o~

 Yが好きなことを修業している間に、ワタシは授業でした。昨日は町田とあざみ野を巡って一日授業。朝から晩までの授業はもちろんキビしいのですが、精神的にキビしいのは電車での移動。同じ車両で咳き込む人などいると、車内に緊張が走り…。

 正直言って電車に乗りたくないです。東京で授業を続けるのは限界に近いかも。

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2020年4月 2日 (木)

不透明なフラスコの中の父

 春期講習は現在、一応、行われています。

 「一応」というのは、もちろん、この状況ですからどうなるか分からないということです。都立高校が一学期開講延期の決定を下したようですし、我々の仕事も影響を逃れられないんだろうな、と講師は皆不安顔です。誰に聞いても、先行きは不透明と言うばかり。

 生徒さんも春期講習に申し込んでみたものの、大丈夫かしらと思う人もいるらしく、昨日は、とうとう無観客授業をやらされそうになりました。

 ウチは、授業を全て録画していて欠席者はそのビデオを見ることができます。どうやら、ビデオの方が安全と考えた子が何人かいたんでしょう。もともと受講者の少ない新高1の授業だったこともあり、授業開始時刻に誰も教室に来ていなひ…。~o~;;;

 仕方ないからやけくそ気味に独り言授業を始めました。でも、数分後に一人来てくれて、ヨカッター。~o~

 こんな時でなかったら、遅刻者を抱きしめていたかもしれません。まあ、女の子だったんで、それはあり得ないか…。

 ともあれ、昨日は無事でした。でも、これからそういうこともあり得るだろなー。

 全く先行き不透明。出て来る情報も限られて、ネットデマみたいなものは広まるし、困ったものです。不透明なフラスコの中に閉じ込められているような気分。やんなっちゃうなー。

 とパパが憂鬱な春を過ごしている頃、娘(仮称ケミ)の方はとても充実した時を過ごしている模様↓。

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 スラロームまた上達したらしいです。

 地方自治体の長の中にも、東京から避難する人達を歓迎する発言をする人と、来ないでくれという人がいるようですが、我が家の妻と娘はその点、休校要請が出て以来、この一か月ほとんど向こうに居っぱなし。車で時々帰って来ることはありますが、用事が済むとトンボ返り。避難じゃなくほぼ越後に住んでますので関係ないですね。~o~

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2020年4月 1日 (水)

第四十一回無名講師日記アクセスランキング

 恒例アクセスランキング。2019年12月1日~2020年3月31日のページビューPVの総数は、50794でした。前回に比べて倍増です。

 これは季節によるこのブログの特性もあるのですが、一年前と比べても17000ほど増えています。やはり、試乗ネタが早かった年はアクセス数を増やすということで、2017年にも同じ理由でこのブログのアクセス数記録を作っています。今回はその2017年をも上回ってアクセス数新記録。何なんですかねえ。~o~;;

 ベスト10はこんな感じでした。

1. トップページ                                  23031           
2.魔法の効き目恋の成就    (20'3/3)    1353              
3.ダンゴ娘の覚醒と反省    (20'2/18) 891             
4.魔法のオマケ     (20'3/4)  698
           
5.なんとなくしみじみレポ3   (19'4/1)  691
             
            
7.スキー板試乗              634
          
8.野沢後の日々         (20'2/20)632
    
9.ぶるもりのりくらべレポ    (19'4/20)477
             
10.美しくない翻弄Ⅱと恒例の%        (20'2/27) 466  
                                                           
 毎年恒例で試乗モノが強いのですが、今年は、試乗モノじゃない記事が「ダンゴ娘の覚醒と反省」「エッジ角に見るプロとアマチュア」「野沢後の日々」「美しくない翻弄Ⅱと恒例の%」と四つも入っています。11位も「自立とサポートの日々(20'2/12)」。
                                
 ワタシとしては、以前からここは試乗ブログじゃないと思っていたので、これは理想的。
                                  
 とはいえ、12位以降はまた試乗モノが続くんですけどね。~o~;;

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