確かにそこにあった危機
一月二日にワタシが仕事から帰宅すると、塾から帰っていた娘(仮称ケミ)の様子が少し変でした。
ケミさんの正月特訓は志望校別クラス編成になっていて、それは日曜の授業の継続でした。
ケミさんの志望校のクラスは、吉祥寺校舎に三クラスも設置されていて、テストの偏差値で振り分けられた学力別編成でした。ケミさんは秋に日曜の志望校別授業が始まって以来、その三クラスのうちトップクラスに所属していて二番目に落ちたことがありませんでした。クラスの入れかわりが激しいこの塾で、それは珍しいらしく、ケミさんはそのことをよく自慢していました。
ところが、二日のテストの出来が思わしくなく、二番に落ちるかもしれないというのです。
我々夫婦にとってもちょっとショックではあったのですが、一番のクラスじゃなくても志望校には受かりそうなので、まあ、良いんじゃないかしら。
と我々は受け入れたのですが、当人はちょっと浮かぬ顔でした。
翌三日、やはり二番のクラスに下がっていたそうです。それでも、当人はそれほど気にしていないそぶりでした。
しかし、四日に帰宅したケミさんは明らかに気落ちしていたのだそうです。すぐにトップクラスに戻れるつもりだったのが、この日のテストでも二番手クラスのトップになれず、上がれなかったとのこと。元気なく暗~い顔で帰って来たと後でYから聞きました。
これにはケミさんだけでなく、Yもショックを受けたようでした。コイツは飛び切りの小心者で心配症だからなは…。
「秋からの四回の模試の成績の合格判定では全て安全圏をもらっているのだし、過去問でも全勝しているんだから、心配はいらないから」とYを説得し、その日は就寝しました。
翌六日の朝のこと。ケミさんは六月危機以来、毎朝、計算練習をすることになっていて、その問題用意と採点はYの担当でした。ところが、採点終わったYが小声で報告してくれました。「全部間違ってる…」
うげっ!ヤバい。
小学校六年生はどんなにお勉強が出来る子でも精神的には子供です。中学受験はそこが難しいと、「勇者」を読んで思っていたので、この報告はかなりワタシにとってもショックでした。
昨日は一日、仕事場でも心配していました。
仕事から帰宅して、塾から帰って来たばかりのケミさんの様子を恐る恐る伺ってみると…。
元気復活!明るいケミさんに戻っていました。この日の塾では二番手のクラスでトップだったそうです。そりゃあもう得意そうで嬉しそうで鼻高々。
いやーーーー、ヨカッタよー。
去年、六月十月にも危機はあったのですが、多分、今回がこの子の最後にして最大の危機だったのでしょう。よくぞ乗り切ってくれました。成長したな、ケミさん。
心配性Yもすっかり元に戻ってくれました。ヨカッタよ、我が家。
| 固定リンク
コメント