« ケガの功名?~『源氏物語』に関する些細なこと27 | トップページ | 楽でもやもや不透明 »

2024年7月 3日 (水)

おしゃべりと食欲と僥倖のコミュニケーション

 今週で一学期が終わります。月曜火曜は順調に終了。

 今日は梅雨も明けそうな夏らしい天気でした。先々週の具合がまだ心配だったので、今週も母の施設へYと二人で面会に行ってきました。

 我々が部屋へ入っていくと、母はベッドに寝たまま何かしゃべっていました。

 ところが、近づいて行くと目が開いていません。ずっと寝言をしゃべり続けている模様。

 その寝言が、先週とほぼ同じ不明瞭な発音なので、まったく理解できません。どうしたものかとベッドサイドにしばらく立ちすくんでいました。

 しばらく経つと母はうっすら目を開け、最初は焦点が定まらなかったのですが、ワタシが目に入ったらしく、こちらに向いてしゃべり出しました。

 それでも、何をしゃべっているのかしばらく分からなかったのですが、ワタシの名前を呼ぶようになり、「せんせ」と言います。

 てっきり、ワタシの仕事のことを言っているのかと思い、「今日は仕事が休みだからお母さんに会いに来たんだよ」。

 それでも、ワタシの名前を読んで「よ〇〇〇せんせ」というので、Yが、「そうそう、〇〇サンは予備校の先生なんですよ」と答えたのですが、まだ、ワタシの名前を呼んで「よ〇〇〇せんせ」。

 「介護の先生呼んでくれ。お腹減ったから」

 と言いたいのだと分かるまでに、かなりおしゃべりをさせてしまいました。

 介護士の方が来て、食事を採らせてくれました。まだ、流動食です。

 身体はほぼ動かせません。わずかに口と右手を動かせるだけ。

 生にしがみつくように、おしゃべりを続けてくれます。

 時々、声に力のあるハッキリとした口調になってくれて、ワタシの名前を呼んで「いくつになった」「66だよ、お母さん」。

 やっと僥倖のようなコミュニケーションが取れました。

 今日はなかなか帰れませんでした。でも、二週間前より、ハッキリした口調が増えていた…と思いたいです。

|

« ケガの功名?~『源氏物語』に関する些細なこと27 | トップページ | 楽でもやもや不透明 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ケガの功名?~『源氏物語』に関する些細なこと27 | トップページ | 楽でもやもや不透明 »