「娘」が来る日
娘(仮称ケミ)がようやく平熱にもどってくれました。今日は元気に登校しています。
さて、先日予告しておりましたことをご報告できることになりました。
自費出版です。さっき、出版社から納品されました。
前書きの一部です。
「娘へ
十四歳の誕生日おめでとう。
この本は、あなたの十四歳の誕生日プレゼントとして書かれました。
今から十年前、二〇一四年の九月、あなたの四歳の誕生日の日に、パパは思いついてしまいました。『そうだ、これから十年間かけて、娘のために『源氏物語』を現代語訳しよう』
ずいぶん無謀なことを考えたものです。
あなたの四歳の誕生日の少し前のことです。予備校の授業で『源氏物語』「桐壺」巻の桐壺更衣の死のくだりを解説している時に、パパはちょっと変わった解釈を思いついてしまいました。調べてみると、今までの注釈書には全く出て来ません。どうもパパの新説らしいのです。
あなたは、読書好きだからわかるかもしれませんが、文学作品というものは、正しい読み方が複数存在したりします。パパの新説はいくつかある正しさのうちの一つらしいのです。しかも、今までの解釈よりも飛び切り美しい解釈なのです。
この新しい美しい解釈をどうにかしてあなたに遺したい。
それがこの本の出発点でした。それ以来、仕事の合間に少しずつ現代語訳を進めてきました。『源氏物語』の現代語訳というのは、最初にパパが思っていたのより、はるかに時間のかかる作業でした。結局、二〇二四年夏の現在、全体の三割ほどにあたる第十六巻「関屋」の巻までしか進んでいません。でも、もうここまでです。
とりあえず、第八巻「花宴」の巻までを一冊の本にまとめました。どうか、この本を楽しんでください。」
思い立ったのは、この頃です。
この間にこのブログで記事にしてきたような『源氏』に関する気づきがありました。八王子から小金井に引っ越し、新コロナで閉じ込められた間に随分作業が進みました。
娘の受験も終わって今年に入ってから、本格的に自費出版に向けて準備を進め、この夏は、ずーっと原稿を「完全データ」にする作業と校正作業。自信を持って言えることは、この夏、世界で一番『源氏物語』を読んだのはワタシです。~o~
この本、Amazonでのみ販売します。一週間後くらいからだと思います。本体1700円+税です。よろしかったら、是非お買い求めください。
それと、これはお願いなのですが、この本のタイトルおよび著者名をこのブログではコメント欄に書き込まないでください。このブログはプライベートなままで置きたいので。余計な検索に掛かりたくないのです。よろしくお願いします。
また、この本に関連して、「源氏物語にもほどがある」というブログを開設しました。このブログの『源氏』ネタをそちらにコピーしました。新しい記事もあります。そちらも良かったら御覧ください。
また、これもお願いなのですが、「源氏物語にもほどがある」の方のコメント欄に、こちらのブログのことを書かないようにお願いします。理由は先ほどと同じで、こちらのブログはプライベートなままで置きたいので。
それにしても、キレイな本ですね。表紙は桜色。若紫の春をイメージしました。若紫を訳していたのは、この頃です。
なんだか、万感胸に迫りますね。
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