日曜の1本目は、12番スタートの娘(仮称ケミ)のゴール後、次々滑ってくる選手がケミさんのタイムを抜いていきました。20番台はおろか30番台の選手にまで抜かれました。「ケミ、ほとんどビリじゃん」とはご本人のつぶやき。こういうことは本州のレースではまずありえません。いくらケミさんが負傷明けで恐る恐る滑ったとしても。
北海道恐るべし。選手層の厚さがハンパでないということです。この進行にはケミさんちょっとショックを受けたようでした。
2本目、我々は、ケミさんを勇気づけるためにスタート地点までフランクフルトとフライドポテトをデリバリー。みんなで食べて、「全中の時の2本目を思い出して、あの気持ちで滑ろう」
2本目は5番スタートでした。ケミさん、ちょっと気合が入ったようでした。一本目より明らかに良い滑りをしてきました。
2本目も同じ26位でしたが、トップとの差は2秒5。あきらかに差がつまりました。
でも、トータルで25位、トップと6秒73差です。
この日もお風呂に入ってから宿へ帰りました。ケミさんかなり疲れていました。でも、

「N摘実の里」さんの家庭料理に癒されて元気を取り戻したようでした。
翌日は6時半過ぎに宿を撤収して出発。ゆとりをもってインスペクションしてもらいました。気分も切り替わったろうし、今日はやってくれるだろう。
と思ったんですが、ねえ。この日のレースは北海道のジュニオリ選考のレースだったので、地元の選手に気合が入っていた模様。1本目、11番スタートで23位。トップと3秒7差でした。うーーーーむ。

1本目と2本目の間に、我々は富良野エリアに滑りに行きました。ちょっとYクンにもストレスが溜まっていたようなので。
富良野エリアの一番上は見たこともないような混み方でした。

雪が良くて深いコブにYクンストレス解消。
さて、2本目です。ケミさんには「積極的に行って悔いのない滑りをしてくれ」と話しました。

2本目は8番スタート。ケミさんにしては、かなり積極的に攻めてきました。急斜面のところで一つ飛ばされましたが、かまわずリカバリーして、最後のクロ―チングは思い切って板を走らせゴール。この滑りは良い滑りでした。彼女の現状のベストでしょう。
21位でトップとは3秒3の差でした。もう少し中盤で旗門にアタックできていたら、かなり良いタイムだったと思います。結局、この日のトータルは22位でトップと7秒06差。これではポイントの更新はありません。
富良野遠征を通じて、決局、ポイントの更新はなく、最初に考えたように経験値を高めるためだけの遠征になってしまいました。惨敗と言っても良いでしょう。
ではその「経験」とは何だったのか。ワタシはこう考えます。
初日のリフト上でYとケミさんが他の選手の滑りを見ながら、「北海道の子は全員アグレッシブだよねー」「ケミ、北海道じゃなくて良かったよ」という会話をしたそうです。
レースが終わってから、ケミさんにこんな話をしました。
確かに、ケミさんは競争の激しい北海道じゃないから、全中にも出られたしジュニオリにも出られる。でも、そう考えていては北海道に来た意味がない。
北海道の子はレースでも日々のトレーニングでもアグレッシブに滑らなきゃドンドン置いてかれる。その厳しさに身を置いているから速くなるんだよ。ケミさんは今回、セーフティに滑ってドンドン置いて行かれる経験をした。北海道の選手と同じ厳しさを経験できたわけだ。その経験を覚えておこう。その時の思いを思い出して日々のトレーニングに臨もう。いつも心に北海道を置いてトレーニングしよう。
もし、このまま終わったら、結果だけ見た人に、「わざわざ北海道まで何しに行ったの」と笑われちゃう。でも、これからの日々のトレーニングに取り組むケミさんの姿勢が変わったら、「北海道に行って良かったね」と言ってもらえる。これからが大事なんだよ。
ケミさん、ちょっとは真剣に聞いてくれました。親〇鹿としては、これからの娘に期待したいです。頑張れケミさん。
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