2024年1月20日 (土)

源氏を巡る日

 木曜に共テ後の授業が終わって、しばらくお仕事お休みです。

 暇つぶしに、以前、「感想を書く時がある」と予告した

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 コレについて書いてみようかなと。その後三冊も買ってしまいました。

 まず、苦言から。ご本人が「古文を原文で読めない」と認めている方の書いたものを「訳」と呼ぶのは止めませんか。だって、「訳」にはなり得ないでしょう。原文読めないんだから。この本は、誰か学者さんが訳したもののリライトに過ぎません。学者さんの「訳」をこの人の文体で書き直したというだけのことです。

 だから、コレをワタシは「訳」と認めません。でも、「訳」という縛りから離れて一つの読み物として読んでみると、いくつか興味深い点が出てきます。

 まず、敬語を全部取ってしまうとこうなるのかという驚き。第一巻の帯に「疾走感のある訳文」とありますが、この疾走感を産んでいるのが敬語完全無視の文体であることは明らかです。逆に言えば、敬語を全部盛り込んだ訳文が現代語としてかなりコテコテと重たい調子になっているということ。

 現代人に軽く読ませようと思ったら、コレもありなのかもしれませんねえ。

 まあ…、「訳」じゃないんだからね。

 それと、ちょっと感心したのは、語りの文体の処理です。『源氏物語』全体は、ある女房が語ったという体裁を取っているのですが、それを表現するために、巻の冒頭や末尾に所々、「デスマス」調の文を配してあります。本文全体はシンプルなデアル調なので、ちょっと不思議な体裁になります。例えば、第一巻「桐壺」冒頭は、

「いつの帝の御時だったのでしょうか-----。

 その昔、帝に深く愛されている女がいた。」

 などといった具合。この二種の文体の混合は、語り手の女房がハッキリ登場してくる箇所にしばしば用いられます。所謂「草子地」の箇所にも。

 しかし、巻冒頭ならともかく、物語の途中での文体の変更はやや無理がありそうで…。

 これは、「訳」じゃないからアリというわけにはいかないでしょうねえ。

 全部、デスマスにしちゃえば良かったんじゃないですかねえ。谷崎源氏みたいに。

 それと、『源氏』を巡ってもう一つ。

 大河ドラマの第一回録画をようやく見られました。

 うーーーーむ。

 兼家と晴明の人物像は面白いけど、ちょっと道兼無理じゃね。平安貴族は死穢を気にするから、やたらに殺さないと思うが(少なくとも自分で直接は)。

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2023年11月30日 (木)

自分でやらせてみます

 昨夜、Yが悲鳴をあげました。

 娘(仮称ケミ)は、今、学校の定期考査の前に提出しなけれけばならない各教科の課題をこなしています。

 試験勉強もしなければならないのに、この課題というのがかなりヘビーらしいのです。

 ところがその中に、「授業で扱った二人の作家の作品をどれか読んで感想文を書きなさい」という現代文の課題があり、その二人の作家は、ヘルマン=ヘッセと藤原智実だというわけです。

 ヘッセを借りた友達が、「なんか暗い本でイヤだ」と言っているのを聞いて、ケミさん、もう一人の本を借りようとしたんですが、「これしかなかった」と言って、

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 この本を借りて来ました。

 実は、ワタシ、恥ずかしながらこの藤原智実さんという方を存じていませんでした。当然、作品も読んでいません。

 ケミさんから相談を受けたYが、「まずママが読んでみるから」と言って読み始めたらしいのですが…。

 読み始めてまもなくして、冒頭のようなことになったと。

 この人は、小心者の上に先端恐怖症なんです。この作品冒頭近い部分で、駅員が乗客から目に指を突っ込まれるという箇所を読んで、堪えられなくなったと。

 「こんな本、アタシは読めないし、ケミちゃんも嫌いに決まってる」と言い出したYをなだめすかし、「とりあえずオレが読んでみるよ」で読み始めました。夕食前の小一時間で読了。

 いやー、我が子が、こんなシュールで不条理な小説を読むまでになっちゃったとは、ねー。

 芥川賞受賞作だっていうんですが、うーーーーん。

 読後しばらく現実認識能力が脱臼を起こしたようになり、立ち直るのに時間がかかりました。こういうのは、高校時代にカフカを初めて読んで以来かも。

 ケミさんには、一応、こういう本だということ、ママは怖がっているけど、そんなに怖くないことを説明しました。

 「とりあえずケミも読んでみるよ」

 しかし、こんな小説で中一生に読書感想文を書けとは。しかも、期末試験迫る忙しい時期に。なんというハードなことを要求するのだろう。

 と思ったのですが、後でよく調べたら、この作家さん、他に読みやすそうなエッセイをたくさん書いていて、授業でもそういうものを扱ったらしいです。つまりは、ケミさんの本選びが間違ってたと。

 でも、チャレンジして悪いこともないでしょう。どんな本であろうと、「自分で読んて自分で考え自分で説明」。これが我が家の方針です。時間がなくても、それなりに自分でなんとかするでしょう。

 と思っているのですが、さて、ケミさんどうしましたかねえ。

 そんなことを考えながら、今日は八王子のチューンナップショップに板を受け取りに行き、

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 左は、ケミさんの「ウクライナの翼」ですが、右は、ワタシのB社オールラウンド黒板。試乗を尽くした末の購入だっただけに、楽しみです。

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2023年11月13日 (月)

切り分けⅡと腑分け読書

 日曜に日付が変わった12時半、Yは起床しました。ワタシと娘(仮称ケミ)はその20分後に起床。土曜夜はこれに備えて三人とも8時半に就寝していました。

 午前1時、ケミさんに簡単に身支度させて車に乗せ、Yは軽井沢に向けて出発しました。軽井沢の早朝TRにケミさんを参加させるためです。ワタシも起きて見送りました。

 本当は、ワタシはこういう極端な早出には反対で、夕方出発してあちらで一泊してほしいのですが、Yはそちらの方が面倒だと嫌がります。肉体的に負担が大きいと思うんですがねえ。

 Yたちを見送って、本来ならすぐに再び寝るところですが、夏の間に動かなくなっていた我が家のDVDプレーヤーにスウィッチを入れてみたら不思議なことに復活してくれて、昨年のカタールW杯の日本のGL三試合を、ブルーレイにダビング出来ました。

 まあ、当然、夜明けまで見ちゃったんですが…。

 それにしても、森保ジャパンは強かった。大然君って良いディフェンダーですねえ。~o~

 夜明け頃から一時間ほど眠ってようやく起床。この日は差し迫ったデスクワークがなく、ボランティア過去問添削と読書の一日でした。

 最近、市立図書館でケミさんがこんな本を借りて来ました。

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 ナント、これ清少納言の話なんです。冲方丁って人気作家なんだとか。

 こんなものを読むようになったんだなあ、という思いもあり、仕事上読んでおいた方が良いかもという計算もあり、何より、ケミさんと共通の話題が持てるかもという期待もあり。

 んで、読んでみたんですが、この作家さん、なかなかよく勉強しているみたいです。巻末に枕草子の注釈書と学者さんや学者さん周辺の人の清少納言評伝の類が参考文献として並んでいます。

 枕にかなり題材を取っており、六割がた枕、評伝の類が二割、作者の創作は二割ほどでしょうか。枕のどの章段をどんなふうに使っているのか、注釈書や清少納言の年表と首っ引きで、腑分けしながら読み進めるはめになり、かなり勉強になりました。

 んで、勉強させてもらって言うのもナンですが、この人、流行作家のクセに、あんまり作品自体は面白くないデス。~o~;;

 多分、清少納言を視点人物に据えてしまったために、本来個性的であるはずの登場人物たちを称賛一色で描かねばならなくなったのが小説として失敗した原因なんでしょう。中関白家の面々は本当はそうとう灰汁の強い面白そうな人達ですからねえ。

 などと考えながら、昼食は「まるしゅう」さんでした。

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 極the肉そばのつけ麺バージョン。これもんまい!

 結局、Yとケミさんは午後三時頃の帰宅でした。二人とも眠かったそうです。そりゃそうだよ。

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2023年1月 4日 (水)

ついで弁当とドキドキと

 三が日とやらだったようですが、普通に働いてます。~o~;;

 午前横浜夜池袋、大移動付の六時間授業ですから、フル稼働と言っても良いでしょう。困ったモンだね、まったく。

 娘(仮称ケミ)も今年は正月特訓というのがあり、二日三日は一日塾でした。そのために愚妻Yは、お弁当作りで早朝起床。我が家的にもフル稼働です。

 ケミさんにお弁当を作るついでにお父さんにも同じお弁当が出来上がります。まったく同じサイズなのですが、若干、娘の方がおかずが多いとか。お弁当食べながら、こんなに食べるようになったのかと感無量でした。

 最近のワタシにしては珍しく、電車の移動中は読書しています。例の「勇者」を買ってしまったので。

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 やはり感情移入しやすく、けっこうドキドキします。

 でも、こんなに大手塾のダークサイドを書いてしまって、訴訟にならないんでしょうかね。ちと心配になってしまいます。

 まあ、それも含めて、我が家にとっては他人事のようで、ヨカッタヨカッタ。

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2021年10月28日 (木)

読書のススメ

 二学期第九週が始まりました。某東大対策添削も早めに出せて、今年はちと余裕。

 赤本の間違い探しの方は、校舎への赤本入荷が遅れて困っていたのですが、ようやく予定の分は終了しました。最後は、某K学院大でした。

 このK学院大というのは、実は『源氏物語』大好き大学です。

 受験の古文の世界では、『源氏』は独特の位置を占めます。いくつかの『源氏物語』大好き大学があって、そこが毎年のように出題して全体の出題頻度を押し上げるのです。

 何故そんなことが起こるのかというのは、以前、東大について書いたことがありますが、どこの大学でも事情は同様でしょう。源氏大好き大学があるのではなく、源氏大好きな教授がいらっしゃるということです。

 んで、この『源氏』大好きな人達には、共通の傾向があります。

 「『源氏物語』の粗筋くらい日本人の常識だ!」

 と本気で思い込んでいるらしいのです。そのため、本来なくてはならない注や説明が不足しがちになります。

 今回のK学院さんの問題も、ちょっと現状の設問・注では受験生は解きにくいんじゃないかしらん。

 それで、こういう『源氏物語』大好き大学を受験する人には、『源氏』の粗筋を漫画で見ておくように勧めています。『源氏』の漫画というと、昔から「〇さきゆめみし」という少女漫画が定番なのですが、これはおススメできません。

 まず、長過ぎます。加えて昔の少女漫画なので、登場人物がみんな同じ顔。~o~

 以前、愚妻Yにこれを読ませたところ、見事に混乱して、「誰がだれやらわかりマセーン」と投げ出しました。

 それで、コレを読ませてみたら、

 「コレ、粗筋がすらすら頭に入ってきマス!」

 内容的にもコチラの方がシッカリしています。この作者の方、とてもよく勉強してると思いますよ。 

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2021年9月30日 (木)

嵐の予感さまざま

 二学期第五週が着々と進んでいます。

 最近、ウチの娘は、こんな本に凝っている模様。

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 小前亮という作家さんの歴史小説です。『真田十勇士』『三国志』『新選組戦記』と読み進めている模様。なんか、物騒だなぁー。

 今朝ほど、『三国志』を手に取って眺めていたら、「それ学校に持って行って読むから!」と叫んで父の手から引ったくって行きました。

 うーーん、嵐の予感。~o~;;

 嵐の予感と言えば、台風が来るようです。関東はかすめる程度みたいだけど。

 こうやって、来る来ると予告があるとあんまりたいしたことなかったりするので、それほど心配はしていないのですが、どうなんでしょう。

 嵐といえば、緊急事態宣言と蔓延防止措置が10/1に全面解除だそうです。コレ、かなりヤバそうな気がします。

 日本と同程度のワクチン接種率だったUSAは、七月にこんな感じになり、一旦落ち着きました。この記事を書いた7月19日には、累計の新規感染者は34080007人、死者609021人でした。

 それが今や、

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 お馴染みジョンホプキンス大学の集計です。

 約二か月半で新規感染者915万人増。その間の死者は8万4千人です。途中まではワクチン接種が順調に見えたので緩めたら…。

 大谷君のゲーム見ていても、MLB見に来る人、みんなノーマスクで大騒ぎしてますもんねえ。

 バイデンさん、危機感感じてワクチン接種を無理やり進めようとしているみたいだけど、この二か月半の間に一日平均1151人お亡くなりになってます。

 日本も緊急事態宣言が続いてみんなストレスを溜めているところに、一気に解除ですからねえ。ハジけちゃわないと良いんですが。

 一気に「ノーマスク!」ってのだけは、止めていただきたいもんです。

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2021年9月 5日 (日)

神サマとの境界

 ようやく、二学期第一週が終了。単語と赤本の話は無事終りました。

 でも、一週終了したかと思ったらもう明日は第二週目ですよ。やだねー。~o~;;

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 ここで意味もなく今朝の朝顔です。~o~

 娘(仮称ケミ)が受けた塾の校内テストの結果が昨日一つ明らかになりました。やっぱり、国語は出来るけど、算数は…。~o~;;

 それにしても国語は出来ます。今朝、国語の結果をホメた後、お隣の同級生が別の塾の試験を受けに行くというので、「ケミさん、今度、〇〇クンに国語教えてあげたら」と半分冗談で言ってみたら、「えー、教えるって言っても普通にやってるだけだから何を教えたら良いんだかぁー」

 そうなんだよ、国語の出来るヤツってそうなんだよ。

 ワタシ自身も半世紀前に読書少年だった時は、そんな感じでした。学校のテストなんて普通にやってれば間違える気がしませんでした。

 もっとも、ワタシが受けたテストなんて田舎の小学校でやらされた業者テストなんで、本当に簡単だったんでしょう。ケミさんの受けたテストは、中学受験のトップブランド塾のテストですからねえ。それで、偏差値65オーバーかよ。

 国語だけだったら、ちょっとした神童…、というと親〇鹿過ぎるかしらん。

 国語って多分、スキーみたいなモンなんです。子供の時から雪の上の経験をたくさん積んで滑れるようになっちゃうと、本人は普通にやってるだけで、普通の人から見たら驚異的なパフォーマンスを発揮しちゃう、アレですね。

 小さい時からの豊富な読書量が、ここへ来てモノを言っているってことですね。

 さて、そのケミさんの読書ですが、最近、こんな本を読んでいてビックリしました。

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 おいおい、今度は『古事記』かよ!?

 と思ったら、例の烏のシリーズなんだとか。へえええー。

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2021年8月20日 (金)

対岸の感触

 一昨日、採点の仕事を終わらせ提出しました。これで、夏の仕事はとりあえず終了。

 ワタシが仕事の海を泳ぎ切ったら、娘(仮称ケミ)も。

 まず、読書感想文を書き終えました。今年は、『蝶の羽ばたき、その先へ』というジュブナイルでした。

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 今までは、作品選びで個性を発揮していたのですが、今年のは、いかにも感想文向け。「『いかにも』な感想文になっちゃう」と愚妻Yは心配していましたが、良いんじゃないの、それで。

 奇しくもその完成した日、隣のお姉ちゃんと一緒に出掛けた市民プールで25mをクロールで初めて泳ぎ切れたそうです。我が家の夕餉は感想文よりはそちらで盛り上がりました。

 昨日は、Yクンの二回目のワクチン接種の日でした。朝、接種した後、昼過ぎから微熱を出し夜には8度7分まで上がりましたが、今朝は落ち着いている模様。

 これでようやく我が家は、夫婦ともどもコロナ禍の向こう岸へたどり着けたかもしれません。

 まだまだ感染の危険はありますが、重症化の可能性が低ければ、安全ベルトを装着した運転みたいなもんですからね。

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2021年8月 3日 (火)

五苦のその後と半世紀の感慨

 昨日、二回目のワクチンを接種してきました。

 二回目に副反応が出る人が多いと言うので、夏期講習の合間のお休みの日に合わせ、なおかつ、翌日の仕事が厳しくない日ということで予約を取ってみたのですが、打ってみたら、何だか一回目と全く同じ感じ。全く痛みもなく、発熱も今のところありません。

 世間的には、医療体制の逼迫が心配されるほどの事態になっているこのタイミングで、どうやらワクチンの傘の中に上手く逃げ込めそう。

 まあ、あと何週間かは大事にしないといけませんけどね。

 お父さんが五苦をめぐってアレコレしている間にも、娘(仮称ケミ)は夏期講習でビシバシお勉強している模様。偉いもので、暇な時間は図書館に行ったり児童館に行ったりしていますが、塾の宿題もちゃんとこなしています。

 半世紀以上前のワタシの小学生時代は、田舎の小学生は皆、毎日遊び惚けてましたけどねえ。

 読書家のケミさんは図書館からたくさん本を借りてきているのですが、こんなに塾で忙しいのに読書感想文も書くと宣言しています。

 去年がああいう本だったので、今年は古典的なスタンダードはどうだろうかということで、『坊ちゃん』を提案してみました。

 『坊ちゃん』は、ワタシとしては思い出深い作品で、最初に触れたのは57年前の六歳の時でした。家族でバス旅行した浅草仲見世の本屋で、好きな本を選びなさいと言われて、真っ赤な背表紙と『坊ちゃん』というタイトルに惹かれたんでしょうねえ、「コレ」と指さしたら、本屋のオヤジが慌てて、「ボクにはまだ早いよ」と制止したっけ。

 それを面白がって購入してしまう両親も両親でした。結局その本は、バスの帰り道に半分ほど読んで本棚にお蔵入り。多分、五、六年後に本棚で再発見して、再読し始めたら保育園児の鼻くそだらけで往生しました。~o~;;

 ローティーンの頃、繰り返し繰り返し読んでいました。多分、一番読んだのは『猫』で『坊ちゃん』は二番目。

 今回、ケミさんのために文庫本を購入して読み返してみたのですが、やっぱり傑作ですねえ。

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 パパとしては、半世紀前の因縁もあるので、これで書いてほしい気持ちもあるのですが、ケミさんとしては、自分で図書館で借りて来た『蝶のはばたき、その先へ』が気に入っている模様。

 まあ、どっちも読んでみてください。

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2021年7月 2日 (金)

密かなる膵臓

 一学期、着々と最終週が進んで行きます。残りはあと三日。もうちょっとだ。

 と思っていたら、学校から連絡がありました。代講をやれと。

 同僚の先生が急性膵炎になり、具合が良くないのは知っていたのですが、この最終週に再び入院なさりその代講とのこと。

 急性膵炎ってかなり痛いらしいです。お気の毒に。

 長いこと予備校屋をやっているとこの季節にしばしば代講の依頼が来ます。なにしろ、ワタシ自身は具合が悪くなることがなく、三十数年この仕事をして、休講にしたのはめまいの病気を発症した時の一日きり。それに対して、疲れの溜まって来る一学期後半に倒れる人は同じ教科だけで二年に一度くらいいます。

 でも、膵炎は初めてだなあ。

 膵臓ってどんな臓器なんだっけと思っていたら、今朝ほど、娘(仮称ケミ)が教えてくれました。

 ケミさんの小学校では、文学少女仲間の間で『君の膵臓を食べたい』という物騒なタイトルの本が人気なのだとか。昨日読了したそうです。

 確か、何年か前のベストセラー小説だとは知っていたのですが、小学生女子が読んで問題ないのかしらん。

 それに加えて、たまたま今、ケミさんの塾では理科の授業で消化器のお勉強をしているのだとか。

 膵臓は、「脂肪を脂肪酸とモノグリセリドに分解する」膵液を作っているのだそうです。

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 こういう臓器です。

 こんな地味な臓器を巡って、身の回りでいろんなことが密かに同時進行していたとはねえ。いやはや。~o~

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