水曜日、我々夫婦は信州中野のビジホで4時15分に起床しました。前夜は、夜中の到着で就寝は1時15分。三時間睡眠ですが、行かねばなりません。
5時半に戸狩にある東京都の宿舎に娘(仮称ケミ)を迎えに行きました。
ところが、この日も朝からドカ雪。大変な降雪の中、ようやく戸狩に着いて6時15分にケミさんを乗せ、野沢着は6時40分頃。長坂の連絡リフトが7時運行開始なのでケミさんを送り出し、そこから、我々夫婦は車中で仮眠。我々が8時に目を覚ますころには、一旦雪は止んでいました。

この日のカンダハーコースはこんな感じでした。小雪が舞って少し視界が心配でしたが、結局、これ以上悪くはなりませんでした。
一本目のセットはカンダハー東コースの下から見て右側に立てられました。カンダハー東コースは夏道が二か所あってうねりを作り、下から見て右端が盛り上がって片斜面になっています。そのため右サイドにセットが立った時は、難易度が非常に高くなります。この日のセットは右サイドでしかも夏道下の急斜面で思い切り左右に振ってあります。いやー、難易度高そう。
ケミさんは92番スタートでした。通常の野沢カンダハーのレースでは、92番はもう掘れ掘れコースのジェットコースター状態と予想されるのですが、前日の男子GSでは人手をかけてマメに整備を入れてくれたため、後ろのスタートの選手もかなり滑りやすそうでした。それをどう考えるか。
ケミさんには、「あなたが滑走する頃、コースがどうなっているのかパパ達には予想が付かないので、コーチから上がってくる情報を聞いて、あなたがその場で判断しなさい。ただ、あなたが勝ち取った晴れ舞台なのだから、あなたが後悔しない滑りをしてくれれば良いから」と話をしていました。
いよいよ、92番、ケミさんスタート。夏道下の急斜面をかなり巧みにこなしてきました。うん、これは期待できる。
とタイムを見たら、あらららら。
なんだかとても遅いのです。ラップと7秒76差の1分08秒01の55位ですと。
この時、滑りを見ていたコーチも急斜面の滑りを見て「これなら06秒台」と思ったそうですから、我々の見立てと同じでした。
どうも、急斜面の難所を意識し過ぎるあまり、その前後の部分で攻める気持ちを忘れていた模様。後でスタート付近からの数旗門を撮った動画を見せてもらったら、恐る恐るスタートしてスピードに乗らずに急斜面に入ってました。うーーーん。
この結果は小心者心配性ネガティブ思考のYを絶望させるのに十分でした。一本目後、一緒に滑りに行ったYはゴンドラの乗っている間中、ずーっとグチ。たっぷりゴンドラ二本分のグチを聞かされました。
「二本目を見なきゃわかんないよ」
と言い返すのが精一杯でした。ケミさん、このママをなんとかしてくれよ~。
二本目に向かうケミさんには「悔いのない滑りを」というのが精一杯でした。でも、この時、彼女も悔しかったらしいのです。ほぼ同じ滑走順のチームメイトに負けていたので。
二本目は55番スタートでした。セットは下から見て左サイドに立てられ、やや細かいもののあまり振ってなくてシンプル。こういうセット、ウチの子向けじゃないなぁ。
と思ったのですが…。
まず急斜面に現れた時にバランスを大きく崩したように見え、ハッとしました。急斜面も、さっきより雑な感じに見えました。おいおい大丈夫かよ。
と思ったんですが…、ゴールした瞬間にゴールゾーンが沸きました。タイムは1分00秒81でとすとぉー。この滑走順の選手としては異例の速さです。
結局二本目はラップから4秒16差の39位。やれば出来るじゃないのウチの子。
スタート地点にいた東京都の女性コーチに「まくって来ます」と宣言してスタートしたそうです。後でそのコーチに「気迫の籠った漕ぎだったよ」とホメられたそうです。それだよ、ケミさん。
それを覚えておけば、「夢への扉」だって何だって開くかもしれないぞ。
結局トータルは44位だったのですが、単なる順位以上に得るものの多い大会だったように思いました。おまけに、しっかりポイントも更新できた上に、Yもニコニコ、帰り道は家族円満だったからね。
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